あるところに1つの王国がありました。

名前が知られていない、ひっそりとした王国です。

その王国には、王様、お妃様、そして双子の王子様がいました。

双子の王子様はそれはそれはよく似ていらっしゃったのでどちらが兄上様で、ベル様なのか、誰にもわかりませんでした。

そこで、お妃様と王様は誰が見てもわかるように兄上様には黒いシャツを、ベル様には白いシャツを着せました。

しかし、双子の王子様はとてもイタズラがお好きなようで、ふたりのシャツを取り替えてきたりするので、どちらがどっちなのか、

ということは王子様、2人だけしかわからないように思えました。

しかし、このお城に使えているメイドのなかの1人だけ、王子様達を見分ける事が出来る人がいました。

そのメイドは優しく、王子様達と年が近かった事から、王子様達はとてもそのメイドを気に入りました。




























「ねぇ、。」

「どうしましたか?兄上様。」

「うしし、違うよ、。オレはベル。」

「いいえ、あなた様はベル様の兄上様でございます。
私の目を欺くにはまだまだ100万年はやいですよ?」

「ちぇ...。
でも、何ではオレ達のこと見分けられるの?
他の人達はみんなわかんなにのに。
だって母さんや父さんだって見分けがつかないんだよ?」

「ふふふ、双子といっても兄上様とベルフェゴール様は全然違いますよ。
雰囲気とかでわかります。
...それでは、私は仕事がありますので戻りますね、ではお食事のときに。」

「うん、お仕事がんばって。」

「ありがとうございます、失礼します。」






















メイドのはとくに、ベルフェゴール王子様の兄上様と、仲がよろしいようでした。

そんな様子を、ベルフェゴール様は無表情で見ているのでした。





























ある日、がお城にある庭園のバラのお手入れをしていると、ベルフェゴール様がいらっしゃいました。




「ねぇ、。」

「どうしました?ベルフェゴール様。」

「...ベルでいいよ。名前、長いでしょ?」

「それでは、これからはベル様と呼ばせていただきますね。
それで...ベル様は、どういたしましたか?」

「...って何歳?」

「私ですか?......今年で16になります。」

「ふーん。」

「...?それだけ、ですか?」

「うん...。
あ、じゃああと一つ質問。
オレと兄上、どっちが好き?」

「ベル様、それは

「ねぇ、どっち?」

「...どちらも同じくらい好きです。」

「ダーメ。どちっか1人!!」

「...決められません。」

「そぉ...わかった。
じゃあお仕事がんばってね。」



















そういうとベル様は、右手を大きく振って城に帰りました。

そして、事が起こったのも、その日のことでした。





















コンコン

「兄上様、ベル様。お風呂の......!?ベル様!!!???」





部屋のドアをノックし中に入ると、そこには、血塗れたベル様と人間だったと思われるモノ......



「ベ、ベル様!?兄上様は!!!」

「....。」

「ベル様!?ベル様もどこかお怪我をしているのですか!!??」

「......?」








が叫ぶように呼びかけると、ゆっくりとベル様は顔をあげました。








「...!!??」

「...ゴキブリと間違えたんだ。
汚いから殺してやろうと思って...
でも、よく見たら、ゴキブリじゃなくて兄上だったんだ。
ねぇ、。」

「......はい。」

「兄上が死んで...悲しい?」

「...悲しいにきまってます。
兄上様と、街にお使いに行くという約束も守れませんでしたし...
これからも

「兄上とそういう約束、してたの?」

「...はい、していましたが。」

「ふぅん。
ねぇ、これからは城に使えるんじゃなくてオレに仕えて?」

「そ、それは王様に言ってからでないと、決められません。」

「じゃあオレが言っとくよ。
だから、オレだけに仕えて。」

「...わかりました。」























それから、は他のメイドとはちがい、朝ベル様を起こしにいき、服を着せて朝食...と、

身の回りを仕えました。

そのときに少しでも気付けば良かったのかもしれません、ベル様が変わっていってることに...


















ベル様に仕えてから数年たったある日、はベル様に呼ばれて普段王様やお妃様のいる王室に向かいました。


「......。(なんだろう...)」



いつもはメイドの人達が窓や床を掃除していたり、使いの人がバタバタはしっているのに、今日の廊下はとても静かでした。

は兄上様が殺されてしまったことを思い出し、イヤな予感がしたので急いで行くと、途中から鼻を刺すような鉄の匂いがし始めました。

その匂いは王室にむかうに連れて濃くなっていきました。




「...。」





ゴクリと唾を飲み込みドアに手をかけると、底に広がっていたのは地獄絵図でした。

人間だったモノがバラバラに床に、何人殺したのかわからないほど散らばっていました。

王様とお妃様を探すと、王様が常に座っている玉座にベル様が足をくんで座っており、

その横に王様とお妃様が跪くように倒れていました。











「......っひ!!!」








おもわず涙がこみ上げて、腰が抜け、床にズルズルと座って口を押さえて過呼吸になったように肩で息をし始めました。

それをみたベル王子は口元をゆるめ、ニヤリと笑うとパシャン、パシャン紅い水を跳ねさせながらに近付いていきました。





「ねぇ、!!
見てみて、コレ、ぜぇんぶオレが殺ったの!!!
ゲイジュツテキでしょ?
....?すご過ぎて声もでない?
これでもうとオレを縛るものはないよ。
あのね、最近ここの生活に飽きちゃったから暗殺部隊に入ろうと思ってるんだ。
ヴァリアーっていうのに誘われててさぁ。オレ殺しだぁいすきだし。
も、きてくれるよね?」















そぅいい終わるまでにはベル様はの前まで来ていて...








「...っひ、ぁ..」

「オレ、ね?が大好きなんだ。」




にあわせて腰をかがめ、頬と真っ赤な手で包み込みました。






を手に入れる為に、兄上も殺したし、地位なんて邪魔なものもあるから全部全部こわしたんだ。
これでなんの邪魔も入らないでしょ?
の居場所は、今、ココだけ。
ついて、くるよね。」



「....っは..ぃ。」













返事を聞くと、ベル様はに抱きついていいました。






















、大好き、愛してる、もぅ、絶対に、逃がさない。」


































あとがき

最近こんなのがおおいなぁ...
しかも最後の方、自分で書いててわかんなくなってきちゃったのでメチャクチャな文章...
いつものことですけどね。

私はマゾってわけじゃないけど相手が狂愛とか鬼畜とか強姦とか(←ヲイ)好きです。