ある晴れた日。
いつもならばホグワーツ生が生き生きと外で遊んだり悪戯を仕掛けたり喧嘩をしたり告白をしたり
しているのに、今日は死んでるような、とりつかれたような、生死の淵に追いやられたような顔をして
黙々と本やら教科書やらノートを必死こいて写したり読んだり覚えたりしている。

そぅ、今は『期末テスト』の3日前なのである。
こつこつとやれば良いのにためてしまい痛い目を見るのは毎年恒例の事である。

当然、も例外ではなく、勉強をしようと思うが図書館ではすぐに違う本が読みたくなってしまうため、
外のベンチに腰掛けて必死に教科書とノートを見ながら勉強していた。



。」

「リドル!!」


名前を呼ばれ顔をあげてみるとリドルが立っていた。
リドルはこれ以上にないくらいキレイな作り物の笑顔でを見ていた。
でわからない所を聞けると思って嬉々として顔をあげたが、こんな笑顔にさせている理由を
思い出してしまったので顔面蒼白にして『あ』だの『う』だのと言葉を濁して最終的にはヘラリと笑って見せた。


「ねぇ、。僕の言った事、覚えてる?」


外野からみればもう鼻血を吹き出してリドルの笑顔に見ほれてしまうかもしれないが、声を聞いてしまえば逃げ出したくなる。
しかも、には心当たりが多すぎて怖さに泣きそうになるのを堪えて返事を返した。


「覚えてるよ!」

「言ってごらん?」

「『毎年毎年、期末テストの度に泣きを見るんだからちゃんと授業が終わった毎にまとめておかなきゃダメだよ。』
 っていわれたようなきがします。」

「うん、覚えてるね、それにいつも聞いたよね?『ちゃんとやった?』って。
 で、は『うん!』とか言ってたような気がするんだけど?」

「...。」

「あれって、嘘だったの?


怖いです。
リドル様様の笑顔の後ろになぜか黒いものと吹雪が見えます。
あれ、っおっかしいなぁ。
今は夏に近いと思ったんだけど...

?」

「ごめんなさい、嘘吐きました。」

「はぁ、で?なんでココにいるの?
 図書館か自分の部屋で勉強すればいいのに。」

「図書館にいったら試験と関係ない本が読みたくなっちゃうし、自分の部屋だと寝ちゃうから...」

「外なの?」

「うん。」

「どうせ今やってる問題もわかんないんでしょ?」

「...うん。」

「だからちゃんとやっとかなきゃダメだっていってんのに。
ほら、行くよ。」

「ぅん。ってぇえ!?何処に?」


リドルは呆れた顔になるがすぐにの持っていた教科書やノートを取るとホグワーツの方へ歩いて行ってしまった。

慌ててが追いつくとリドルがちゃんと待っててくれた。







「夏休みの宿題も夏休み終了までちょこっと残すし。」

「ぅう、ごめんなさい。」

「うん、本当に。じゃ、入って。」

「失礼しますってここリドルの部屋!?」







が行き着いた場所は何度も来なれているスリザリン寮。

リドルと仲が良いことを知ってるのか、今ではグリフィンドール生のが入っても何もいわれない。

公認なんだろうか?

連れて来られたのはリドルの部屋。




「勉強、みてあげるよ。」

「ありがとう!!」

「うん、だからちゃんとテストで高得点、取れるよね?」

「努力します。」

取れるよね?

「ハイ。」




















それからスパルタでもないけれど、厳しいテスト勉強も終え、テストも終えて結果を見ると....

いつもと同じかちょっと上がったくらいだった。

リドルに報告すると『当然』と言って嬉しそうに(?)笑って頭を撫でられました。

『私はそんなに子どもじゃありません。』というと『じゃあ今度こそ約束守れるよね?』

とステキな笑顔で言われてしまい、今度からやろうと胸にかたく誓いました。