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○月×日 晴れ
あれから(家ごとトリップした日から)1週間ぐらいたちました。
蒼慈は大分この生活になれてきたようです。
初めは、お風呂に驚き、食べ物に驚き、ソファやTVゲーム、冷蔵庫などに驚いていたけど
最近は大分1人で使えるようになってきました。
蒼慈の好きな食べ物はオムライスだそうです。
仕上げに蒼慈のオムライスにケチャップで『弱肉強食』とかいてあげてます。
そうすると蒼慈はとても喜んでくれます。意味、わかってるのかなぁ......
この世界に来てから毎日付けている日記を書き終え、蒼慈がいるリビングに降りていた。
「蒼慈、風になろう!!!!!!」
「あ、さん!用事は終わったの?
っていうか、風になるって...どうやってなるの?」
「まず、外に出て、ほら、蒼慈が不思議がってた車輪が2つついてる鉄の塊に乗るんだよ。」
「へー...じゃあ、僕も風になる!!!」
「おー!!!じゃあ早速家の戸締りをして行こうか♪」
家のカギを閉め、自転車のカギとお財布(お金が使えるかどうか心配だったが全部この時代のモノになってた・ミラクル!!!)をもって、
さぁ、出発!!!
「行くぞー、風になるぞー!!!!!!」
「おー!!!」
蒼慈を後ろに乗せて、私がこぐ。(1人利用の自転車です。決してママチャリではありません。)
久し振りにこいだし、2ケツしたのですが、なかなか昔のカンというものは忘れないのでありますね。
「うわー!!すごいすごい!!!速いね、馬みたい!!!」
「はっはっは!!!こんなのまだまだ序の口なのよさ!!!
もっとスピードあげるからしっかりつかまってるんだよー!!??」
「あーい!!!」
サドルからおしりを少しあげ、中腰になり前に体重をかけて力の限りこぐ。
結構なスピードがでてきたところでちょうど下り坂に遭遇。
足でこぐには追いつかないほど速くなってしまったので両足を前輪の方に突き出して坂を下る。
「おーはえー!!!」
「はやーい!!!」
「蒼慈!!今、風になってるでしょう!!!!!」
「なってるー!!!気持ちいー!!!」
爽快に走っているとなにやら前方から声が...
青い服を着た眼帯の人と、ポニーテールをゆらゆらゆらしてニコニコ笑顔を張り付けたような人が歩いている。(私視力はいいんです!!!)
あちゃー...こりゃあぶつかるな。
どう考えたって私が進む軌道上を歩いてるもんねぇ...
ま、不可抗力だ。恨んでおくんなましー!!!
と、心の中で謝っていたら思いが通じたのか、目があった。
が
その瞬間、跳ねた。
シャー
「......。」
「............さん、今、何か跳ねたよね。」
シャー
「.........。」
「...ねぇ、さん、後ろ「振り向かえっちゃダメ!!!過去は振り返らないの、未来を見据えていくのよ!!!」
シャー
「...!!」「.......!!!」「......!」
シャー
「さん、何か聞こえない?」
「じゃあチラッと見るのよ?チラッと。
そりゃあもぅ、ドキドキの展開になった本をはやる胸を押さえてちょっとだけのページをめくるようにチラッとよ!?」
「うん、わかった...っつ!!!!!???
さん!!後ろからものすごいスピードで追い掛けてきてるよ!!??」
「はぅあ!?マジで!!??
......ほぎゃあ、本当だ!!何アレ、尋常じゃないよ!?あのスピード!!!
道路交通法違反の疑いで逮捕されるかもしれない速度だよ!!!」
もう一度チラッと後ろを振り返ればやっぱりいるぜヨ、青い服の人とポニーテール。
これで、私のやる事はわかりましたよ、神様仏様!!!
前を向き、胸がハンドルにつくんじゃないかと言うくらいに上体を倒し、筋肉痛になるだろう足に別れを告げて
家に帰る為の道を精一杯こいだ。
「さん、はや!!!」
「はっはっは!!!これって一種のホラーだよネ!!
だってマッハかもしれないこのスピードで人間の足が追いつくんだよ!?
ってあれ、私日本語おかしくなってきちゃったよ!!
きっと、これも全てあの追いかけてる人のせいだ、間違いない!!!」
「え、ちょ、さん、落ち着いて!!!」
蒼慈に励まされながら(さんは料理が上手だから大丈夫だよ!!とか、お前も落ち着け?みたいな内容で。)
家についた。
「さて、蒼慈。
私達は人も跳ねて「 Hey!! girl. ちぃーっと俺と話をしようじゃねぇか。」
あぁ、神様仏様、天国のお父さまお母さま。
私はそちらの中マイルが今なら出来そうな気がします。
あとがき
これ、政宗さまVer.作らないと内容わかんなくないですかね?
あと、一応、今、政宗さまとご対面しました。
出てくんのが遅いんだよ!!! (Q,誰のせい? A,私、管理人です。)