(ココポ)
平成21年(2009年)3月6日・第7日目 |
さて・・・今日がラバウル戦跡めぐりの最終日。
“先生”は9時にガイド付きで別行動・・・
私はホテルに一人残り、徒歩でココポ海岸のトーチカ探しに出掛けようかという予定だったが・・・・
あれ?
ガイドのサミエル君の姿が見えない。
おかしい・・・・
ホテルの従業員に尋ねたら、彼は出勤していないという。
そんな・・・アホな・・・・
自宅に電話してホテルに来るように頼み・・・待つこと約1時間・・・・
ようやく上司に連れられて、サミエル君がやってきた!
なんと・・・頭が痛かったので寝ていたという。(笑)
ん?本当かぁ〜?出社拒否なんじゃないかぁ〜?(笑)
どうみても顔色が悪そうには見えないが・・・
とは言っても、彼は真っ黒な顔をしているから顔色なんてわからないのだが・・・(笑)
予定より大幅に遅れて、「先生御一行様」は出発!
私はホテルのプライベートビーチから、海岸沿いを歩いて“探検”することにする。
とりあえず・・・・まずは左の方へ向ってみる。(方角でいうと・・・東かな?)
出発前に、ホテルの庭の花を・・・パチリ! |
目標は・・・ 向こうに見える岬! |
途中で蝶をみっけ!・・・・パチリ! |
砂浜を延々と歩く・・・・
途中で子供たちに遭ったので、カメラを向けたら・・・大騒ぎ!(笑)
よほどカメラが珍しいらしい・・・・
無邪気!無邪気!(笑)
更に延々と歩くと・・・一面が芝生の海岸にたどり着く。
ん?これは・・・・
ゴルフ場だ!
あれ???いつの間に・・・・(笑)
どこにもフェンスなんてなかったよなぁ〜
さて・・・ここを歩いていいものやら・・・・
近くにいた人に尋ねたら、歩いてもいいと言うので・・・・お言葉に甘えて歩き続けることにする。(笑)
本当に、いいのかね〜勝手に歩いちゃって・・・・(笑)
いきなりゴルフ場の支配人なんかに怒鳴られたらどうしよう・・・・と、少々ビクビクしながら歩く。
2番ホールのティーグラウンド 表示板には310メーターと書かれている。 メーター?・・・・日本ではヤードなんだけど・・・こっちはメーター? この表示板は広告も兼ねているのだろうか? ホテルのものらしき電話番号とファックス番号が書かれている。 いくらなんでも、ティーグラウンドからファックスはしないよな?(笑) |
これが2番ホールです! ひっかけたら・・・・海にドボン!(笑) |
ゴルフコースの波打ち際に船の残骸のようなものが・・・ これは・・・太平洋戦争時のものだろうか? それとも、戦後のものだろうか? なんとなく、新しい気もするなぁ〜 |
で・・・更に北上する。
海岸といえども、ここでは誰かの所有地であろう。
誰が地主なのかはわからないので、会う人、会う人に、とりあえず浜辺への立ち入りの許可を求めての北上である。
おお!なかなか雰囲気のいいところへ辿り着いた。
ここから先は、どうも砂浜は無くなっているらしい。
なにか陣地を造るのによさそうな感じではないか?(笑)
海岸沿いにある土地所有者と思われる1軒の家の人に、立ち入りの許可を求めたところ快く了解してくれた。
で・・・そのままテクテクと歩いていたら、後ろから子供が一人付かず離れずの距離を保って付いてくる。
特に何か話しかけるでもない。
私が立ち止まれば、少年も立ち止まり・・・・
私が歩き出せば、少年も歩き出す・・・・(笑)
ん?
どうやら母親にでも頼まれたのだろう・・・監視役のようである。(笑)
昨日、洞窟で会ったジャクソン君もそうだったが・・・別に何を尋ねるでもなく、私の様子を見ているだけ・・・
こちらの人っていうのは、これが普通なのだろうか?
ズ〜ッと私の後をついて来た少年。 ご苦労様である。 |
ここまで30分間歩き続けたが、残念ながらトーチカは見つからなかった。
時刻は11時半・・・・
ここで引き返せば丁度お昼にホテルに戻れる。
ということで・・・ここでUターン!
ホテルに戻ることにする。
途中・・・小さい子供が砂浜で遊んでいたので、母親の許可を得てカメラを向けたら・・・・
お兄ちゃん”のほうはビックリして逃げ出した!
おい、おい、弟を見捨てて逃げちゃまずいだろう〜(笑)
で・・・“弟”のほうは、何が起こったのかと・・・・キョトン!
母親は大笑い。
どこの国でも子供というのは可愛いものだ。(笑)
ホテルのレストランで昼食。
風の向きが悪いのか・・・「花吹山」の火山灰がこっちのほうに流れてきた。
白い粉が散々降り注ぐ。
レストランには屋根はあるが窓はない。
風に吹かれて火山灰がレストランの中にまで入って来て、テーブルの上は真白!
ということは・・・テーブルの上のサンドイッチの上にも火山灰が降りかかっているということか?
こりゃ大変である!
急いでサンドイッチを食べ、コーヒーを飲む。
まぁ〜多少火山灰を食べたって死にはしないだろう・・・・(笑)
食後、ちょっと休憩をして・・・・ 今度は午前中とは反対の方角へ行ってみる。 |
途中で、海を眺め・・・物思いにふけっている少年に出遭う。
なかなか、さまになってるけど・・・・何を悩んでいるの?(笑)
この桟橋はいつ造られたのだろうか? 日本軍が使ったものか? わからない・・・・ |
海岸に家を立てているようである。 どういう建物になるのかわからないけど・・・ カメラを向けたら・・・睨まれた!(笑) |
海岸に平行して道路が走っているので、時々海岸から道路の方に出て、おおよその現在位置を掴むようにしてみた。
横断歩道・・・みっけ!(笑) |
港? よくこんな波打ち際まで、あんなに大きな船が来れるよなぁ〜 ということは・・・あのあたりは急激に深くなっているのか? 昨日行った「サブマリンベース」も同じ感じなのだろうか? となると・・・海岸ギリギリまで潜水艦は来れたということになる・・・ |
先に見える林のような中にトーチカがあった。
歩き始めて30分後・・・・
見つけた!
日本軍のトーチカが民家の敷地内にあった!
サミエルめ・・・「トーチカなんかありません!」なんて言っていたが、ちゃんとあるじゃねぇか!(笑)
み〜つけ!みつけ!これで一気に疲れが吹き飛ぶ!
住民に撮影の許可を得て撮影する。
こういう時は、首から一眼レフを下げていると話が早い。
どこから見ても・・・・カメラマンである!(笑)
で・・・ついでに他にもないか尋ねたら、この先にもあるという。
「ここからどのくらいのところにあるの?」
「ず〜っと向こう!」
「歩いてどのくらい?20分?30分?」
「そのくらい・・・・」
よっしゃ!行くぞ!(笑)
更に歩くこと約15分・・・・
例によって例の如く、海岸にいる人に誰彼なく声をかけ、砂浜を歩く許可をもらう。
「どこへ行くんだ?」
「あっち!」
「何してるんだ?」
「日本軍のトーチカを探してるんだけど・・・この先にあるよね?」
「俺が案内してやる」
と・・・親切な“おじさん”に案内してもらったのだが・・・・
途中でこの“おじさん”が立ち止り、近くにいる人に私を引き継いだ。
あれ?何で最後まで付いて来ないんだろ?
私にはわからないが、地元の人にはわかる“境界線”があるのだろうか?
ここから先はお隣の家の敷地だから・・・・と遠慮しているように見えた。
やっぱり・・・・海岸も個人の土地なんだろうなぁ〜そんな感じだなぁ〜
ちょくちょく声をかけて歩いていて正解だったな。(笑)
“お隣の地主さん”に案内されて・・・・2番目の戦跡を見つける。
このコンクリート製の建物は何だろう?
トーチカにしては形がおかしいような気もする。
銃眼も見当たらない。
入口はどこだ?
砂に埋まっているのだろうか?
65年以上は経っているからなぁ〜
まさか、「掘らせてください」とは言えないから・・・・(笑)
何かの保管庫のように見える不思議な遺跡・・・・ということにしよう。
更にここから先に5分ほど歩くと・・・・
若い連中がたむろしていた。
う〜ん・・・・ゴツイ体をした目つきの鋭い“暴走族”みたいな連中・・・・(汗)
「このあたりに日本軍のトーチカ・・・・ないですか?」
「なに?」
「日本軍のトーチカ!」
「なんだ・・・それ?」
「え〜と・・・コンクリートで出来ている奴!」
「コンクリート?・・・この先にあるけど・・・」
「ここ・・・歩いていい?」
「お前、日本人?」
「そう、日本人」
「お前・・・どこから来た?」
「日本!」
「そうじゃなくて・・・どこに住んでる?」
「ホテル」
「ホテル?どこの?」
「あっち!」
「どうやって来た?」
「ん?歩いてだけど・・・」
「歩いて?ここをずっと歩いて来たのか?」
「そうだけど・・・・」
こいつ馬鹿じゃなかろうかという顔で笑われた!
「本当に歩いて来たのか?」
「そうだけど・・・・1時間ぐらいかな?」
「1時間?!」
またまた嘲笑されてしまった・・・・・何でだろう?
彼等“兄ちゃんたち”に案内されて3つ目のトーチカを発見!(笑)
もし米軍が上陸してくるなら、このココポ海岸が一番可能性がある。
当然、当時の日本軍もそう想定して水際陣地を構築したはずである。
その勘が当った!
1時間も歩くとさすがに疲れる。
正直言って、クタクタである。
帰ることを考えると・・・ここで戻った方がよさそうだ。
これ以上、無理をして疲れ果てて帰れなくなったら最悪である。(笑)
おおよそ5kmくらいは歩いただろうから、往復で10kmにはなるだろう。
近くの景色
帰り道・・・・来る時と同じように、あちこちに挨拶しながら海岸を歩く。
ある1軒の家の前で挨拶したら・・・・
奥さんが慌てて家の中へ行き、子供たちを連れて出てきた。
ん?何だ?
私は「ここを通りますよ〜」と挨拶しただけなのだが・・・・
う〜ん・・・・そう期待されては写真を撮らないわけにはいかないなぁ〜
しかし、この写真・・・・撮るのはいいけど・・・あげられないよ・・・・この場でプリントというわけにはいかないもん。(笑)
何でそんなに写真に写りたがるかなぁ〜(笑)
2番目のトーチカへ途中まで案内してくれた“おじさん”が私を見つけて走って来た。
「どうだった?写真撮れたか?」と言う。
「はい、有難う!2つ!撮りました」
「2つ?・・・その向こうに行ったか?」
「いえ・・・」
「その向こうに、もう1つあるよ」
「え?もう1つあったの?」
「ズ〜ツと向こうだけど・・・・もう1つあるよ」
「いやぁ〜参ったなぁ〜・・・・でも、もう疲れたから・・・・帰ります(笑)」
まさか、他にももう1つあったとは・・・・
4番目のトーチカは断念しよう。
もうクタクタである。(笑)
いつかまた来ることがあったら・・・・その時に探しに行こう。
このまま海岸を歩くのも面白くないので、途中で海岸から道路に出て歩道を歩いて帰ることにする。
が・・・・暑い!
海岸は、多少風があったせいか、それほどではなかったが・・・・
歩道は暑い!風もない!
多分、アスファルトのせいなのだろう。
とんでもねぇ暑さである。(笑)
テクテクと歩道を歩く |
ここは・・・この間、来た場所ではないか? たしか・・・日本軍の病院の建物が残っていたという場所・・・ 看板には「ST.MARY’S HOSPITAL VUNAPOPE」 最後の「ブナポペ」って何だろ? この土地の名前か? それにしてもかなり遠くまで歩いたもんだ。(笑) |
スーパーマーケット |
中をチラリと覗いてみる。 この入口の脇に棚のようなものがあって、そこに荷物を預けることになっているように見える。 もしかして万引き防止のため手荷物はここに預けなくてはならないのだろうか? システムがよくわからないので、店の中に入るのは断念する。(笑) わけもわからず下手にカメラを預けて盗まれたら大変だ。 そういうことを尋ねようと思っても英語が頭に浮かばない。 戦争以外のことは・・・駄目。(笑) |
歩道を歩いていて、時々地元の人とすれ違うことがある。 そういう時は必ず相手は「ハロ〜!」と挨拶をしてくれるのである。 いやぁ〜なんと丁寧な国民なのだろうか。 見ず知らずの相手でも、一応挨拶するんだねぇ。 だいたい、そういう人は年配者に多い。 若い連中は、まず挨拶してくれることはない。(笑) 最初は戸惑ったが・・・・ 慣れてきてからは滅多やたらとすれ違う人に挨拶をして歩く。(笑) |
途中で見かけた花を・・・・パチリ! |
消防署 |
ホテルに到着したのは午後3時・・・・
“先生”たちが戻ってくるまでにはまだ時間があるので、プライベートビーチで読書!
1時間以上、浜辺の椅子に寝そべって心地よい風に吹かれながら読書をする。
う〜ん・・・これぞバカンスである!(笑)
プライベートビーチにはガードマンが常駐している。
ガードマン付きの読書とは、なんと贅沢な・・・(笑)
彼とは朝、会っていたので・・・顔見知り。
「どこまで行った?」と聞かれたので・・・・
「午前中は、あっちに30分・・・午後からは、あっちに1時間歩いて戻ってきた」と答えたら・・・
「信じられねぇ〜」と呆れられた。
ん?そんなに不思議なことか????
30分や1時間ぐらい歩くだろう?普通・・・・(笑)
5時を過ぎても“先生”たちは帰って来ない。
あら、あら・・・・サミエル君の勤務時間は5時までなのに・・・・
散々“先生”に振り回されているのだろう。(笑)
6時頃、ようやく戻ってきた。
可哀そうに・・・サミエル君・・・・(笑)
お昼は3日連続でラバウルホテルで食べたらしいが・・・・
今日は3人、しかも昨日と同じメニューを頼んだのに、昨日より高かったという。
どうやら、ボッタクられたらしい。(大笑)
さて、明日は帰国する日である。
サミエル君と明日の打ち合わせを簡単に済ませる。
「明日は間違いなく来るんだろうな?」
「家が遠いので、午前3時にはホテルに来ています」
「で・・・我々の出発は?」
「午前4時です」
「絶対来るんだぞ〜!忘れるなよ〜」(笑)
今日の夕食は・・・・ 酢豚と酢豚みたいなエビ(笑) わけもわからず頼んだら似たようなものが来た。(笑) |