ジプニーの料金係をやらされる

(カバナツアン〜サンタフェ)


5月3日

午前6時起床。朝食を摂って7時にチエックアウト。宿泊代は旅費に含まれているので、ここでの支払いは無し。
ホテル前からトライシクルで幹線道路に向かい、そこでサンタフェ方面行きのバスに乗るのだという。
幹線道路は大混雑。出勤ラッシュか?ジプニー(乗合バス)とトライシクルで大渋滞。
道ばたにはバスを待っているのか大勢の人が立っている。
さて・・・バス停は?
ドミンに聞いたら「この辺に立っていればいい」と言う。
で・・・何時にバスが来るのかな?
またもやドミンに尋ねたら「知らない」と言う。
とにかく、ここで待っていてバスを捕まえるのだと言う。
早朝とはいえ暑い!
どうもバス停とか時刻表というものは存在しないらしい・・・・

待てど暮らせど長距離バスはやって来ない。
もう30分以上経っているんですけどぉ〜
ついに予定変更!
サンホセ行きのジプニーに乗ることにする。
サンホセ行きのジプニーは掃いて捨てるほど走っている。
(最初からこれにすれば良かったんじゃない?)
私は運転手のすぐ後ろの席に乗り込んだ。
エアコンは無いが窓から自然の風が入ってくるから気分が良い・・・
と思いきや・・・ちょくちょく止まるんですよ。
お客さんの乗り降りが頻繁なのだ。
さっぱり進まねぇなぁ〜

トライシクルは町の中だけを走る近距離用。
ジプニーは隣町へ行く中距離用。
それ以上の距離を走るのは日本製中古の路線バスもしくは日本製大型観光バスということになるらしい。

ジプニーは米軍のジープを改造して乗合自動車にしたのが発祥のようです。
私が乗ったのは、三菱の車を改造したもののようでした。
(シャリオグランディスという車を改造したのかな?)
運転席の後に進行方向に向かった座席が一列、その後は荷台を改造した窓に背を向けた向かい合わせの座席。
乗り降りは運転手の直ぐ後ろの席は運転席と同じくドアがついているので、そこから。
その後の座席は後部の観音開きのドアから乗り降りします。
私は運転席の直ぐ後ろの席に乗り込んだので、乗り心地は良いし景色も見れるベストポジションだったのですが・・・

乗客は乗り込んでから何か一声発して料金を払います。
でも運転手の近くまでは移動できないので、他の乗客に料金を託します。
乗客の手を次々と渡って・・・なんと!私のところへ!
私は運転手の肩を叩いて、お金を渡します。(私はフィリピン語は全く話せないもんね)
運転手はチラリとバックミラー(リヤミラー)を見て、私にお釣りを渡すのです。
さぁ〜これからが問題です!
このお釣りは一体誰に渡せばよいのだろうか???
参ったぞ〜
仕方がないので、直ぐ後にいる乗客に渡したところ、次々と渡って、ちゃんとそのお客さんに届いたのです。
なんという素晴らしい連係プレー!
とうとうこんな調子で次から次へと乗り降りする乗客の料金係をやる羽目になってしまいました。
(楽しいといえば楽しいんですけどね)

運転手も人の子です。
美人の女性が道ばたに立っているとスピードを落とすんですねぇ〜
(おお、私と趣味が同じだ・・・などと内心思ったりして)
その女性が乗り込んできて、さぁ、私の出番だ!と思いきや・・・
その人が差し出したお金は途中でオバチャンの手に渡りわたしのもとへ・・・(残念!)

そんなこんなで結局、外の景色をろくろく見ることもなく、9時にサンホセに到着。
1時間20分ほど乗っていたでしょうか。これで92ペソ、一人46ペソ(92円)でした。

ジプニー カバナツアンからサンホセまで乗ってきたジプニーです。

住宅街の中の終点に着いたら運転手はさっさとどこかへ行ってしまいました。
朝食でも食べに行ったのか?
サンホセの町の中 住宅街から徒歩で幹線道路に出て、またもやバスを待つ。

バス停もない、こんな場所で待つ。
いつバスがここを通るのかは誰も知らない。
とにかく待つ。
暑い〜

しばらく待つと奇跡的に(?)オンボロ大型バスがやって来た!
ドミンがバスを止め、車掌に何か話し掛けたら「乗れ」との合図。
急いで乗り込む。
ところが、わずか数百メートル走ったと思ったら停車。
運転手が降りて・・・・そのまま帰ってこない!
20分待つが運転手が戻ってこない!
どうやら朝食を食べに行ってしまったようである。
エアコン無しのオンボロバス。走らなければ風が入ってこないから暑いのなんのって・・・
しかし・・・考えられないよなぁ〜
乗客がたくさん乗っているのに・・・・放置状態。

バスの中 オンボロバスの中です

日本の路線バスの中古車です。
降車ボタンや注意書きは日本語で書かれています。
ちなみにこの降車ボタンを押す人はいないようです。
降りるときは別の合図をするようです。

いつになったら発車するんだろうねぇ〜
私としては事の顛末を見てみたいので、このまま乗っていてもいいんですけどね。
さすがのドミンが焦りだした。
いろいろな人に何やら尋ねて・・・
結局、「降りるよ〜!」ということになった。
またもや、路上でバスを待ち、別のバスに乗り換える。
今度のバスはかなり古い型の観光バスだがエアコン付き。
乗客は我々2人を含めて6人しか乗っていない。
切符を見るとマニラから160キロ地点から乗車、217キロ地点(サンタフェ)で下車となっている。
料金は二人で150ペソ、一人75ペソ(150円)なり。

ところで、さっきのオンボロバスのバス代は?
払っていない。

ドミンが焦っている訳が分かった。
サンタフェにジプニーを待たせていたのである。約束の時間は10時だという。
アララ・・・どう考えても間に合わないわなぁ〜

結局、サンタフェに着いたのは11時!
1時間も遅刻してしまった〜


      


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