2004/05/16
ネット中継「智慧の実を食べよう2」の日
今日はほぼ日イトイ新聞主催の、学問の最先端を
行く人たちによる講演会のネット中継がありました。
最先端の学問はとても驚きに満ちてるんだという
コンセプトでしたが、人生観を変えるほどには心に響かず。
もしかしたらそれはアンテナ(問題意識)の低さに
よるものかもしれません。
講演者は次の4人で、面白かったところをそれぞれ
ちょっと長くなりますが書いてみようと思います。
「著書」、名前、講演題目
「心でっかちな日本人」の山岸俊男、「社会の行方」
「会社はこれからどうなるのか」の岩井克人、「会社の行方」
「文明の海洋史観」の川勝平太、「日本の行方」
「地球・宇宙・そして人間」の松井孝典、「地球の行方」
最初の山岸さんのでは、「心≠意識」であると。
心は自動的に動いていて、そのすべてを自分で意識する
ことはできないというのです。
それを示す実験が面白かったので紹介します。
<実験>
普通、情報が右脳に入るとすぐさま脳幹という部分を通って
左脳にも伝えられます。逆もまた真なりで。
そして左脳はモノゴトの言語化を司るところでもあります。
でここで、左脳と右脳の連結を切ってしまうとどうなるか。
Aさんの左脳を麻酔で一時的に眠らせます。
そしてAさんにスプーンを手渡します。
その後、左脳が目覚めた後に「何をもらいましたか?」と
Aさんに尋ねると、「何ももらってない」と答えるのです。
しかしスプーンやフォークを絵に描いた紙を見せて、
「何をもらいましたか?」と同じように聞くと、スプーンを
指差すのです。
つまり脳はスプーンをもらったのを知ってるのに、自分は
それを意識化できないというのです。
これは自分の心のすべてを自分が意識できないという
一例ですが他にも当然あるのでしょう。
もともと無意識という領域があるというのは、わかったような
わからんような感じでしたが、自分の心の中のことなのに
自分でもわからないことがさらにあるとは・・・と。
ちょっと前に木登りをする時に、どう登っていいのかイメージ
できないのに何故か登れてしまったというのがありました。
たぶん身体や脳は知ってるのに、それを上手く言葉に
できないから意識は理解できないのでしょう。
話しを元に戻すと、人間の心は自動処理の集合体で
自分の意識では分からなかったり、非合理的だと思われる
ことをやってしまうことがあると。
それが囚人のジレンマと呼ばれるゲームの最善策の話に
繋がり、果てはそれが現代の日本社会の移行しつつある
社会での適応のしかたに繋がるという話でした。
明日また残りの人の話しを。
GAN
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