カフェ ザマレク


カイロのおもろい生活を報告します。

エジプト人のおしゃべりは、ひとつの娯楽。
考えてみればこれほど安い娯楽はありません。
もちろん目の前に相手さえいれば、の話ですけど。
公園でも、お茶屋さんでも、コシャリ(エジプトの
庶民派メニュー)屋さんでも、友人知人宅でも、空間
さえ確保できれば準備完了。そしてこのおしゃべり、
女性に限らず、男性の領域でもあるのです。
それにしても、どうしてこんなにおしゃべり文化が発達したのか・・・
まずは会社が終わる時間が早い。そのうえ残業なんてあまり無い
(公務員は絶対無い!)。おもえば日が落ちて涼しくなってくる頃は、格好の娯楽タイム。
もちろんテレビも有るけど、番組数は限られているし、こりゃひとつ誰かと
会ってみるか。そうです、涼しいところで誰かと会って夜出来ること・・・・・・・・・
当然、おしゃべりです。(そこのあなた、何を考えました?)
日本ならいざ知らず、ここはエジプト、楽しい夜の娯楽なんて
たいしてありません。 夜の屋内営業は、飲食店か映画館、
お金があればお酒の出ないナイトクラブへ。
そのうえ夜は出歩くのだって、家族か、男同士か、公認の恋人同士ぐらいで、
女性だけで夜遊びまわるのはもっての他、お水系の人と間違われます。
ナンパも出来ず、んじゃ何するの? そうです、おしゃべりです。
かくしてエジプトの夜はおしゃべりの花が咲き乱れるのです。
考えてもみてください。こんな風にしておしゃべり文化にはぐくまれた人々
の、如何に口がうまいか。時には、へ理屈と違う? 
てなことも有りますが、老若男女、口が達者なのはあたりまえ。
(中にはシャイな人もいて、苦労しているようですが)
アラブ商人は・・・・なんて言われるのももっともで、寡黙な男は
魅力無いのです。交渉力に長け、女性を褒め称え、周りを楽し
ませ、サービス精神旺盛な人が結構もてる。女性を口説く時なんか、むず痒くなるようなこと平気で言うし。
でもただの軽いやつ、なんて思っちゃいけません。
そこはそれ、女性の方も鍛えられているから、これしきのことではのぼせない。
どこまでが儀礼で、どこからが本音かちゃーんとみてる。
それに比べ日本の女性のなんてのぼせやすいこと。
純真というか、免疫が無いって言うか、後で「だまされたー」なんてことのありませんように。
だって彼ら、だます気なんて無いんですから。
女性を称えるのは文化だし、日々おしゃべりで娯楽しながら
鍛えているんですから。


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