ThinkPad230（PC110）のFDDは4モードになるか！?　（FDD分解記事）

更新日　2000年5月22日

先日、ジャンクのThinkPad用4モードFDDを購入しましたので、モーターが回らずに壊れていた230（110）用のFDDに移植してみました。また、例によって誰も保証しませんので自己責任でご覧になってください。ちょっと（というか大きな）問題があるので実験される場合は最後まで読んでから行ってくださいね。

　これがジャンクの4モードFDDです。1000円で購入。

　コネクタ部分がこのタイプなら大丈夫そうです。

いよいよ移植作業ですが、まずFDDのカバーをはずします。ネジ止めなどはされていないので精密ドライバなどで少しずつ外せば良いと思います。ちなみに私のは開腹しすぎて手で開けられるようになってしまいました。

ちょうど良い具合に隙間があるのでそこから外していきます。

カバーを外すと中に薄いステンレスっぽいカバーがあるのでこれも精密ドライバなどで外します。

本体左半分を覆っているカバーです。

カバーを外すとフレキが見えます。これを傷つけないように両側のネジを外します。

次にコネクタをずらして、フレキを抜きます。なおネジ外しとフレキ抜きの手順は逆でも構いません。ネジ外しを後にしたほうがFDDがずれてフレキを破損する危険も少なくなると思います。ただ少しずらしたほうがコネクタ周りの作業スペースにゆとりができて安全に作業できます。どちらが良いか良く考えて作業してください。
（注意！）このコネクタはフレキを挟み込んでとめる構造になっているのでコネクタ自体は外れません（230のキーボードのフレキのような感じです）。無理な力を加えるとコネクタやフレキが壊れてしまいますので気をつけてください。

　慎重に！！

分解終了です。あとは新しいFDDを逆の手順で取り付けるだけです。

　さすがFDDだけあってパーツ数が少ないですね。

これが入っていたFDDです。

　記念にとっておきます。

取り付けの際もコネクタ、フレキを破損しないよう注意してください。ここでしっかりフレキを差し込まないと後でエラーが出て冷や汗をかきます（経験者談）。

　フレキを差し込んでコネクタを閉める（おろす）

これで出来上がり。

　2.88って見えます？

さっそく動作確認してみました。手元に2.88MBのフロッピーが1枚しかないので読み込み確認しかできませんでしたが、一応以下のとおりです。正直言ってあまり調子よくないです。エラーばっかり出るし。下の項目の可はとりあえずできた程度に見てください。

R=読み込み可、W=書き込み可、F=フォーマット可、S=起動可　720KBは2DDのフロッピーを使用　-の項目は使用不可もしくは未確認

230での大きな問題点としてフォーマットをかけようとするとディスクを壊してしまうようです。他のPCでフォーマットしなおすと使えるようになるので物理的に壊しているわけでなく、データ領域を壊しているようですがちょっと使えないですね。
書き込みについても一応テキストファイルの書き込みに成功しましたが上記の問題があるので、いつディスクを壊してしまうかわからないので怖いですね。
読み込みは2.88MB、1.44MBともに大丈夫でしたが720KB（2DD）はだめでした（ちなみに2HDの720KBフォーマットディスクもダメ）。
起動も読み込みと同じです。

このままでは終われないのでIBMのサイトから3モードフロッピードライバをダウンロードしてインストールしましたが症状は変わらず。1.2MBは読めるようになったけどすぐ壊れるし、2.88MBが読めなくなっただけ悪化してしまいました。で、スタンダードコントローラのほうを削除したら2.88MBも読めるようになりました。でもやっぱり不安定。

というわけで結局書き込み禁止にした状態で読み込み専用で使うしかないかも。おまけに720KBが読めないのでずれた3モードになってしまいました。うーん、この実験失敗か。まあもともと死んでいたFDDですし、OSなどのインストールには使えそうですからまったくの無駄にはならないでしょうが2.88MBの使い道が未知数なので、素直に1.44MBのドライブを買って換装したほうが良いかもしれないですね。

一方110のほうでも大差ありませんでした。ただ、110のほうでは1.44MBでのフォーマットに成功しているので230よりは使えるかもしれません。

いずれにしても2.88MBのメディアを複数仕入れて書き込み実験などをしないことには諦めきれないのでまた後日結果報告します。ところで2.88MBのフロッピーって今でも売っているんですかね？

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