Kylix


Kylixが発売されました。Desktop Developer版で特別定価\68,000_だったかな。Delphiユーザなら優待販売で3万いくらかで購入できます。

JBuilderのようにFree版も提供されるようなので、試しに使う程度ならそれまで待つのも一案ですが、いつかはっきりしないので優待販売で購入してしまいました。これでDelphi6へのバージョンアップはできなくなりました。トホホ。

 

私の動作環境

使用感

見た目はDelphiそのもので、使い勝手もほぼ同じです。コンポーネントの並びと種類は若干違っています。これはWindows環境とLinux環境の違いのためでしょう。

使いづらいのはオンラインヘルプで、ダブルクリックやポップアップメニューが使えないのは不便です。ヘルプツリーを展開するのにもマウスで選んで開くボタンを押す必要があります。

Kylixだけの話ではありませんが、Linuxでは日本語表示が美しくないのが気になります。設定次第できれいになるかもしれませんが。

スピードはDelphiよりやや遅い感じがします。でも、上の動作環境ならいらいらするほどのことはありません。

使用上の注意

ディストリビューションごとにいろいろ問題があるようです。Red Hatで言えば、7.1では問題ありませんが、それ以前のバージョンではglibcにバグがあるため、パッチを当てる必要があるようです。

Red Hat 7.1ではなぜかrootでのインストールがエラーが発生して失敗します。これはBorlandのHPにも確か書いてありました。root以外でインストールすれば正常にインストールできるはずです。どうしてもrootでインストールしたいときは、他のディストリビューションを選ぶか、バグが直るまで待つしかありません。

すでにわかっているバグもいくつかあって、それらはBorlandのHPに書いてあるので事前にチェックしてみるとよいでしょう。

最初にとまどうのは、コンパイルしたプログラムがIDEでは実行できるのに、単独で(ktermなどから)実行できないことです。これは共有ライブラリが見つからないというメッセージが表示されエラーです。これは共有ライブラリ(オブジェクト)へのパスを環境変数に設定しておく必要があるためで、README_JAに書いてあるのですが、よく読まないと気が付きません。この辺は不親切だと思います。

具体的にはktermなどを開いたら<directory>/kylix/binへ移動してつぎのコマンドを実行します。

source kylixpath

<directory>はKylixがインストールされたホームディレクトリで例えば/home/youなどです。このコマンドを実行しておけば、上記のエラーは発生しないはずです。

ktermなどからKylixを起動するには次のコマンドを実行します。

startkylix