SCEI、ポータブルプレイステーション「PSone」とPS2用ネット対応HDDを発表
2000/6/8
ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)は、新型プレイステーション「PSone(ピーエスワン)」およびプレイステーション2専用大容量HDDユニットを発表した。PSoneは標準価格15,000円で7月7日に発売する。PS2専用HDDユニットは価格などの詳細は未定ながら今冬に発売する予定。
○ポータブルタイプの「PSone」 - 携帯電話と接続
「PSone」は現行プレイステーションの後継機だが、デザインを一新し、従来の約3分の1サイズ(193×38×144mm、重量約550g)を実現。ポータブル性を備えたマシンとなる。また来春には専用の4インチ液晶モニタも発売される。車の中や外出先に気軽に持ち出してプレイステーションのゲームを楽しむことができる。型番はSCPH-100。現行プレイステーションと同じ薄いグレーのきょう体だが小型で丸みを帯びたかわいらしいデザインだ。現行のプレイステーションはPSoneの生産体制が整い次第、生産中止となる。
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| 「PSone」。手前はオプションの液晶モニタと携帯電話接続ケーブルを装着した状態 |
機能面ではプレイステーション規格のCD-ROMおよび音楽CDに対応する。コントローラ端子、メモリカード差込口を各2スロットずつ装備。デュアルショック対応のアナログコントローラ×1が同梱される。内蔵バッテリはなく、ACアダプタを電源とする。
さらに同社は、現行のプレイステーション、PSone、PS2に対応した携帯電話接続専用ケーブルを2000年冬に発売する予定。将来のネットワークを利用したゲームデータやプログラムのダウンロードなどへ備える構えだ。ケーブルはNTTドコモの携帯電話にのみ対応し、コントローラーコネクタに接続する。
○イーサネット対応のPS2専用HDDユニット
PS2専用のHDDユニットは、100Mbpsのイーサネットアダプタとハードディスクで構成されるユニット。外付けタイプで、PS2とはPCカードスロット経由で接続する。HDDの容量は未定だが、幅広いユーザーへの普及を目指し、10GBタイプと40〜50GBタイプの2タイプを検討しているという。なおドライブそのものは交換できるよう設計しているという。
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専用HDDユニットはCD/DVDディスクよりも高速なアクセスが可能なことから、CD/DVDディスクのデータを一時記憶して高速化したり、複数枚のディスクのデータをHDDにダウンロードしてディスク入れ替えなしの手間を省くなどの利用法が考えられている。
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| PS2と専用HDDユニットの背面。PCカードスロット経由で接続する |
最も大きな特徴は、ネットワーク接続機能をもつことで、イーサネットアダプタによりCATVやDSLなどのブロードバンドネットワークにPS2を直接接続することが可能になる。今後は、ネットとパッケージという2つの方法でゲームコンテンツの販売が可能となる。同社は(1)トライアル版をパッケージで、本編の購入はネットから直接ダウンロード(2)ゲームプログラムをパッケージで、新マップなどの追加データをネットワークでダウンロードするなどの、ネットとパッケージの融合を図るという。
また、同社はこのネットワーク接続機能を利用し、PS2販売店の試遊台のゲームを専用線で接続することを提案している。これによりマルチプレイのネットワークゲームを試遊できるほか、販促映像の即時提供、どのゲームがどれだけ遊ばれたかといったデータの収集、通常の受発注システムとしての利用などが可能になるとしている。
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| 「PSone」を手にとり説明する久多良木健社長。下に置いてある現行プレイステーションと比較するとその小ささが分かる |
同社代表取締役社長・久多良木健氏は、ブロードバンドおよび携帯電話のネットワークにまっさきに対応し、エンターテインメントの可能性を広げていきたいとコメントした。対応ソフトが少ないことが指摘されているPS2については、現在389タイトルのPS2用ソフトを開発中で、今期中に200タイトルは発売できる、と語った。
SCEIはゲームに限らず、ネットワークの利用を推し進めていく方針。今冬以降、どのような対応ソフトが登場するかも期待される。
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