九死に一生、生死を分けたA−VX5とA−VX10


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投稿者:江須扇 - 投稿日時:2003年09月27日 20時18分56秒

A−VX5系の後継機としてOP−Xがあったのですが、「あの人は今何処?」状態でどうなったでしょうか。

S7200を発売する時に「NECはA−VX10をUNIX上で稼動させることを既に開発済み」と言う噂でした。
ただ、営業的にかどうかはわかりませんが、時期尚早と発売は見送りS7200したと聞いております。
(本当は開発完了してなかった?不安定であった??)A−VX10はA−VXⅡとなりつながりました。
また予告編的にS7200には新しい機能が追加されました。
一番はTCP/IP機能を搭載した事と思います。それがその後につながっていると思います。
また、あまり知られてないですが、LANマネージャサーバー(通称LMサーバー)機能なるものがありましたが、
実体は別CPUが搭載され(たぶんSV−98系?)UNIX(SCO(サンタクルーズオペレーション)のPC−UNIX)で動かしていました。
ピンときた人であればお解かりでしょうが、OP−XもSV−98系でNetWare搭載機とSCO−UNIX搭載機の2系列がありました。
そもそもPC−9801の時代に戻りますが、この機械が国内No.1になった要因はいろいろありましたが、
その一つにH/Wで漢字の表示が出来るようにしたことです。ただしレターフェイス16×16ドットの所謂ゴシック体の640×400ピクセルに40桁25行表示できました。
後に24×24ドットの明朝体を表示できるハイパー98なるものが出来ました。
これが失敗の始まりで、9801モードとハイパー98モードは互換性がなく9801ソフトを使うときは切り替えてリブート立ち上げをした記憶があります。
この流れと併せて、所謂バス問題(パソコン内のデータ伝走路)で16ビットはIBMのPC/AT系はISAバスで9801はCバスでした。
そんな中で32ビット化でIBMはMCAバスを提唱しましたが、IBM互換機メーカーはEISAバス、NECはNESAバスを作り全く互換性が無い状態でした。
その時代にSV−98はサーバーとして生まれNESAバスとCバスを搭載していました。
「これが九死に一生の死になる要因となりました。」つまり、OP−Xもこの流れを汲んでおり、そのハードウェアで動くOSとして開発された為A−VX5も悲しい運命になったのです。
なぜかと言えば、時代はWindowsになりH/Wで漢字を表示する機能は意味を持たず。ディスプレーアダプタ−解像度だけが問題で、解像度毎の機械を作る必要がなくなりまいた。32ビットバスも主導権はあとから出てきたインテルのPCIバスが主力になりました。
そんな動きのなかで、当初MS社はIBMと組んでOS/2を開発していたのですが、軒先かして母屋をとられるではないですが、MS社はIBMとわかれて、新しいOSを開発するととなり、当時のDEC社の開発者を引き抜き、DECのOSのVMSの次と言うことで、
V−>W、M−>N、S−>TつまりWNT、WindowNTを開発しました。
WNTはインテルのCPU、DECのアルファーCPU、MIPS社のCPU等(IBMのPower何とかもあったかもしれません?)で動くという触れ込みでした。
しかし現実にはバスはISAとPCIでサポートしていました。
MIPS社に肩入れしていたNECはEXP100シリーズとEXP200シリーズを作り、200シリーズでMIPS−CPUを動かしましがバスはISAとPCIになっており殆ど部品は100シリーズと共通でした。
MIPS−CPUはUNIXマシンのUP4800等に搭載されました。イメージ的にはUNIX機の方が上位機に見えたので、パソコン用のインテルよりミッションクリティカルな業務(?)(遊びでなく、仕事で使うという事と思います)向きと考えられていました。
満を持してExpress700シリーズの発売です。MIPSのCPUでWNT3.51と言うことで、最速オフコンの登場です。
A−VX10はA−VXⅢとしてつながりました。
私からすればCPUは一つ上行くという感じでしたが、実際の売れ方は200シリーズも含め700シリーズはさっぱりでした。
MS社からはプレインストールの導入実績から足元を見られ次次期バージョンは開発見送りという事となりました。
つまり、W2Kからはサポートは無よという事でした。
余談ですがこれは、パソコン系にいえることですが、PC/AT互換で、PCIバス以外は次次期バージョンからサポートしないと言われたPC−9821系も同じでした。PC−9821は折角、PC/AT互換機のVGAと同じ640×480、PCIバスをサポートしましたが、基本がCバスでPC−9801アーキテクチャの為、当選からもれてしまいました。MS社から死を宣告されたのです。
この流れをくむOP−98、52−98も同様の運命をたどったのでした。
NECは慌ててPC98−NXシリーズでPC/AT互換機路線になりましたが、上記のOSの移行は忘れ去られ死んでしまいました。

長々と書きましたが、纏めますと死を宣告されたOSは、

ハイパー98系(たぶん?)の52−98上のPTOS
SV−98系のOP−X上のA−VX5(NTOS)です。
PC−9821系のOP−98上のA−VX10EX、同MX、PC−9821上のPC−PTOS

Cバスが基本の98アーキテクチャがMS社から死を宣告されたのが原因でした。

MIPSも死を宣告されたのですが、EXP700はハード的にはPC/AT互換機に近く、キーボードも109を使っておりました。
9800系とは違い、PC/AT互換機の移行は何とかなったということでしょう。
600シリーズにつながりA−VX10はA−VXⅣとなり「九死に一生」となり、今日につながっているのです。
歴史にもしもはありませんが、OP−XのSCO−UNIXにA−VX10が移行されていたとしたら、今日につながったかはわかりません。

どっこいNTOS系はPC/AT互換機でも生きていました。A−VXⅣR6.0で
>SEPL-WSにおける、SEP-LANモードのサポート(個別対応)
>SEPL配下に接続される、SEP-WSにおいて、A-VX機能拡張ラック用B-SEP配下に接続されるSEP-WSと同様に、SEP-LANモードをサポートする。
>SEP-LANモード各種ユーティリティ(DHAND,COPY等)のサポート。
>SEP-LANモード上で動作するAP(LANシリーズ)をサポート。
>SEP仮想ディスクのサポート。
が出来るということは、LANシリーズはいまでも生きているということです。
多分ニーズがあり個別対応でもしているということでしょう。形としてはW2Kの上でA−VXⅣが動きその上でSEP−LAN(NTOS)が動くという事でしょう。


この投稿へのコメント
SEP−WSはあるのでしょうか?