新だらだらエッセイ:選挙の裏側Part2
「お気楽日記」から抜粋、めたるの役所での選挙のアルバイトの経験を書き綴るシリーズPart2。
あまりの忙しさにパニックになっていたら「めたるさん、落ち着いて」と職員さんに言われたのも今となってはいい思い出。
しかし選挙日当日、その人が一番死んだ魚のような目をしていたのは秘密です。(笑)

——当方は、政治思想的に偏っておりませんし、そのような団体に所属の事実もないことをここに明記します。


わかったら誰かオレを褒め称えてくれたまへ。(10月17日:木)
 一部で「チャイナ姿がセクシー」と評判ですが実際には全くそんなことないメタル三太郎ですこんばんは。下僕義弟ができたのは本当ですが。本人は激しく嫌がると思いますが。でもガーターベルトデビューも果たした今もはやある意味怖いものはありません。この小さな誇り(?)を抱いて強く生きていこうと思うメタル三太郎でした。(きょうのわんこ風に(違))
 さて、最近何故更新が滞っているかといいますと…

選挙のバイト再び。

でございます。
 性懲りもなく今回の市長選にも参加してしまった選挙のアルバイト。朝の8時45分〜17時15分までのなかなか厳しいアルバイトです。「ええっ、今回もあのめたるさんが不在者投票の受付を!?」と思った読者の方、それは違います。確かに前回はパチモン受付嬢でした。前回の第1週は人数も少なかったので暇で暇で仕方なかったのも事実です。その時間で色々遊んでたのも事実です。でも今回は違います。受付嬢ではありません。

…では何をしているかというと。

【施設の不在者投票の事務処理】

※施設の不在者投票…投票所に来る事が困難な人間を多く抱える老人ホームや病院等の中で不在者投票が行えるシステム。投票用紙の請求はその施設が一括して行い、施設が決定した特定の日にその中で投票し、その投票した用紙をまとめて選挙管理委員に送る。そのため、わざわざ投票所に足を運ばなくても入院する施設内で投票できるため、自力で投票所に来ることができない入院患者やお年寄りにも選挙が行えるというメリットがある。詳しくはお近くの選挙管理委員会またはその施設で聞いて下さい。
この仕事、前回はその道数年のプロフェッショナルなおばさまがやってたんですけど、今回は欠場ということで使いやすい人材である学生のオレとSさんに回ってきた訳です。…そもそも無事に卒業&就職したら二度とここに来ることのない人間を使う辺り、かなりどうかと思うのですが。これからもレギュラーになるであろう(つーか確定)おばさまを使った方が後々絶対いいんじゃないかとも思いますが、私が口を出す権利はありません。アルバイトの悲しい性です。
 ちなみに現在は交付(用紙を発行。受け取るのはまだ先)の段階なので、投票用紙請求書の内容に従い、投票用紙を発行、不在者投票希望者一覧表を添えて速達で相手側に送るという作業を行っています。
 …と書くと、それほど大変そうに見えないのが落とし穴。その区が指定する指定施設の数がいくらだか知ってますか?
これが、100や200では聞かないんですよ。

そして施設によっては1施設60人近くも請求があることもあるんですよ?

もちろん施設によっては1人とか2,3人ってこともありますけど、こういうのもひっくるめて1日あたり約10数施設を処理するんですよ?
……これがどれだけ大変か、おわかりですね?
 一覧表に従い、PCにいちいち名前と生年月日を打ち込み、一回一回内容が合っているか確認して情報の入ったシールを発行し、それを二重封筒(不在者投票は二重封筒が原則です)の表側に貼り、この一覧表に従い、「投票用紙の送付について」という書類に請求者全員の名前と住所と生年月日を明記し、宛名を書いて公印で封をする。それをまた事務処理簿等に記録する。これがどれだけ手間で、どれだけ面倒臭いか。

宛名に時間を取られているのを見かねたマエストロ埴輪(仮名)さんが気を利かして宛名シールを印刷してくれたんですけど、そもそも指定施設自体が数が多すぎるので見つけるだけで一苦労。それを思わずマエストロ埴輪(仮名)さんにこぼしたら、マエストロ埴輪(仮名)さん、ちょっぴり仏頂面。めたるとおばさま、慌ててフォロー。
おばさま:「コレ、見つけられたら便利ですよね」
めたる:「見つけられたらね」
…マエストロ埴輪(仮名)さん、更に仏頂面。(笑) ごめんお兄さん、怒っちゃイヤン。

まあ、それでも順調に行ってたら忙しいだけで別にいいんですよ。そう順調にいけば。向こうからの請求書がきちんと書かれていれば、多少時間はかかってもきちんと終わるはずなんですよ。そうきちんと書かれていれば。

しかし実際は…
  • 名前のフリガナが間違ってたりとか(こんなものは序の口です)
  • 時には漢字すら間違ってたりとか(別人になってしまいます)
  • 生年月日で「明治」「大正」「昭和」を選び忘れてたりとか(検索に時間がかかります)
  • 時には生年月日すら間違ってたりとか(個人の特定ができません)
  • 時には住所が間違ってたりとか(その人自身だという特定ができないので発行できません)
  • 時には選挙人名簿に載ってなかったりとか(しかも複数)

…事務処理が完了した施設が請求してきた数の半分以下だというのはどう考えても間違ってると思います先生。おかげでただでさえ時間のかかる仕事が更に長引きます。…まあ、一番困るのは担当者の職員さんですが(笑)。
 ですから、今のめたるには休みなどありません。いえ、むしろ声を大にして聞きたいです。

…ねぇ、ヒマってなんですか?(死)

しかし、これが向こうから投票済みの投票用紙が返ってきたのを受理する段階になったらどうなるんだろうか。あああ考えたくない考えたくない。

コレ、サイトバレしたら怒られるだろうなぁ…(それ以前に問題が山積みだが)。(10月18日:木)
 アニメ「フルーツバスケット」を見る度に「声優なりたい熱」が復活して何とも言えぬ気持ちになるメタル三太郎ですこんばんは。や、確実に成功するんだったら今でもなりたいんですがね〜。…ただ、下手の横好きになる可能性大ですが(笑)。そして地下に埋もれて行くのさっ。(死)

 最近、大学をほったらかして(笑)選挙のバイトに行っているのですが、2回目ともなると前回あんまり喋れなかった人とも親しくなり、色んな真実が見えてきます。例えば。
・既婚者だと思い込んでいたマエストロ埴輪(仮名)さん(26)、実は独身男性。(公務員の独身寮に住んでるらしい←おばちゃん情報より)
・Sさんが子持ちだったというのはあれはネタで、あれは実は友人の子供とのこと。(本人に話したら「引っかかった奴がいたよ!」と大笑いされた)
おおっ、これでオレにも若い独身男性に知り合いいるぢゃん!やりぃ!…いやしかしそもそもオフラインでこれ以外に男の知り合いがほとんどいないという事実は突っ込むな。(義弟はいるけど)

 ちなみにここで紹介したマエストロ埴輪(仮名)さん、通勤簿の生年月日欄で間違ってオレを軽く1歳老けさせたり役所の自分のPCに仕事とは全く関係のないタッチタイピング練習ソフトをインストールし尚且つ毎朝5分前に出社してこっそりタッチタイピング練習しておきながらそれでもCD-ROMの違法コピーは絶対ダメだと言い切るほどの仲良くなればなるほど楽しい方だということが判明するタイプの人間である。

そんなオチャメな彼のエピソードを2つばかり紹介しよう。

■EPISODE:1■

それは昼休みが終わりそうな時刻になり、めたるが暇つぶしにいた図書館から役所に戻ろうとした時のこと。図書館を出た所で、同じように昼休みを終えて戻るマエストロ埴輪(仮名)さんの姿を発見する。声をかけるべきかどうか一瞬躊躇ったが、まあ2回目やし会話に困ることはあるまい(前回は思いっきり困った(笑))と思ったので、小走りに走り寄って声をかける。
めたる:「マエストロ埴輪(仮名)さん」
しかし彼は振り向かない。スタスタと歩いて行ってしまう。あまりのことに「げ」と思いながらもめげずにもう一度声をかける。
めたる:「マエストロ埴輪(仮名)さん!
再び無視されるめたる。スタスタと歩いて行ってしまう彼にため息をつきつつも、ここで負けてなるものかと、更にもう少し近付いてもう一度声をかけようとタタタと走る。
 …その時。前を歩いていた彼が突然振り向いた。
マエストロ埴輪:「……ああ、めたるさん(仮名)か。」
……遅ぇよ。(めたるの心の声)


どういうタイミングで振り向いてるんですか貴方。呼びかけてからたっぷり3秒は経ちましたよお兄さん。

と心の中で激しいツッコミを入れつつ、表面上はニコニコ微笑みながら(偽)マエストロ埴輪(仮名)さんの横に並んで歩く。
マエストロ埴輪:「ごめん、何回呼んだ?」
めたる:「えーっと、2回呼びましたけど」←さすがに少し毒舌
マエストロ埴輪:「あ、そうなん?ごめん、1回目は聞こえんかった。2回目でようやく『あ、俺の名前だなー』ってぼんやりと思ったけど」
…嘘つけ。今、貴方無視したやろ。

心の中でひっそり毒づく。確かに声のトーンは普段と違い、抑え目のよそ行きバージョンだったのは確かだが、声自体は少し大きめに呼びかけたつもりなのである。
 もし本人の言う通り、考え事をしていたんだとすれば、何考えたらそんな思考の深い海に潜るんですか貴方と尋ねたい衝動をぐっとこらえる。ここで迂闊に突っ込んで地雷を踏むのだけはやだしねー(笑)。ええ勿論、その後しっかりおばさまの前でネタにして差し上げましたわよ。「結構落ち込みましたよ〜。マエストロ埴輪(仮名)さん無視するから、私嫌われてんのかなぁって…」と彼の横でおばちゃんにかわいこぶりっこしてオチャメにチクったら、彼は死ぬほど慌ててました(笑)。一瞬目が怒ってるし。あはん。その横で、おばさまはもう大ウケですし!そう、乙女を敵に回すと怖いのです。…ええ、特に自称芸人を気取る輩を敵に回すと。(笑)

■EPISODE:2■

書類に印鑑を押しながら、おばさまとマエストロ埴輪(仮名)さんとお喋りしていた時のこと。前回の選挙の日記の7月29日付の日記を見て頂いたらわかると思うが、応援に呼んだ支所のアマどもが使えないヤツでオレと対立しまくったことは分かって頂けると思う。
 で、そのアマどもの話をしていた時のことである。
おばさま:「今回の開封作業は楽そうね〜」
めたる:「え、でも、前回より人数少ないんですよね?…やっぱり忙しくなるんじゃ…」
おばさま:「じゃ、前みたいに支所から応援呼ぶ?」
めたる:「いりません。(断言)
こんな会話をしていると、横からマエストロ埴輪(仮名)さんが話に首を突っ込んできた。
マエストロ埴輪:「……支所の応援?」
おばさま:「ホラ、いたじゃない。全然仕事をしない3人組」
マエストロ埴輪:「(首をかしげながら)…いましたっけ、そんな人?
あまりのことに固まるオレとおばちゃん。まさか、1日だけとはいえ同じ役所で仕事した女どもを忘れるとは思ってなかったのである。

おばさま:「え!? 開票作業の時、私達は別室だったけど、あの支部の娘達は本部の部屋に隔離されてたはずでしょ!?(どうやら、あまりのやる気のなさに支部のアマどもは別室に隔離され説教を食らっていたそうである)
マエストロ埴輪:「(しばらく考えて)……えっと、いましたっけ?
おばさま:「『いたっけ?』ってマエストロ埴輪(仮名)さん、一緒の部屋で仕事してたんと違うの?(笑)」 
マエストロ埴輪:「……や、選挙当日は選挙速報に開票準備に忙しくて、いっぱいいっぱいだったんですよ…」
…覚えてやれよ、そんくらい。

たった1日とはいえ同じ部屋で仕事してた人でしょーが貴方。大体支所のアマどもといってもたった3人ぢゃん!それぞれ『ケバイ・暗い・大食らい』ってわかりやすい特徴備えてたぢゃん!やっぱあれですか、自分に関わりのない人間は意識どころか視界にすら入らないタイプの人間ですかマエストロ埴輪(仮名)さん。つーことはあれですか、アルバイトが終わった暁にはオレの顔も忘れるんですか貴方。夏休みはさんだら親友の名前忘れてた自分が言えることじゃないですが(死)それはあんまりだと思いますお兄さん。


…これだから人間観察はやめられない。(悪魔の微笑み)

理不尽な要求。(10月23日:火)
 最近研修と称してPCの講習会を受けているのですが、あまりにバイトで疲れているため授業が始まって10分後には居眠りをしているメタル三太郎ですこんばんは。疲れすぎたせいか、意識が飛んだ瞬間首が後ろにガクンと落ちたのは我ながらどうかと思いましたが。そしてそのせいか講師に顔を覚えられたっぽいです。顔を上げるとかなりの確率で講師と目が合ってしまいます!ぎゃっふん。
 さて、前々回の日記で施設の不在者投票について書きました。今日もその関連のお話です。

今日、とある施設から電話がかかって参りました。「投票用紙が届いてない」というのです。

………ちょっと待て。確かこの施設、私処理したぞ。そうそう確か…

はい、確か貴方、請求書を金曜の午後に送りましたね?しかも80円切手を貼っただけの普通郵便で。

 ご存知ですか?土日は郵便局休みですから、金曜の午後に送った普通郵便は月曜に届くんですよ?で、月曜の内に処理するので送るのは火曜の第1便になるのですよ?…え?その日の内に処理して送って来い、ですか?貴方、こっちが1日の内にどれだけ処理しているかお分かりですか?多い時には1日に20数件処理させていただいているんですよ?もちろん、一刻も早く処理できるよう頑張っておりますよ。でもね、貴方の所だけの施設投票じゃないんですよ?そこんところ、ご理解して頂いてますか?

 あ、そうそう、投票用紙等請求書などの重要な請求書はきちんと速達にして、できれば郵便記録扱いにして送るのが当たり前のことですが、ご存知でしたか?

大体、それを怠って単なる普通郵便にしておいて「まだ投票用紙が届いてない」ってよく文句言えますねアナタ。

 そんなに急ぐんならせめて速達で送りやがれ。そしたら速達は日曜でも届くからさっさと処理できるんじゃコラ。つーかそもそもそういう書類は余裕を持って送るように。請求期限ギリギリに送っておいて「届いとらん!」と怒るのはお門違いというものです貴方達。

それでも下手に出るしかないのは悲しい性です。ええ、勿論後で担当である職員のおじさまと「ふざけんなや!」ってコッソリ憤慨してましたけどね。うふふふふふふふ。
※郵便記録…配達記録郵便のこと。+210円を払うことで、いついつに投函しいつ配達されたかが整理番号として郵便局に記録される。向こうから苦情問い合わせがあった際に「こちらとしてはいついつにきちんと送ったんじゃ!」等の証拠つきつけに使うのがベスト(笑)。ただし、賠償制度はないようなのでご注意をば。



——当方は、政治思想的に偏っておりませんし、そのような団体に所属の事実もないことをここに明記しておきます。(ああ、ついにこんなことを明記しなきゃいけなくなったのね(苦笑))

こういう時にも笑顔を絶やさない自分はちょっと成長したかな(笑)。(10月23日:火)
 直属の上司であるKさんに休暇の許可を頂き、やったー明日休みだーと喜んでたらマエストロ埴輪(仮名)さんに「えーめたるさん休むの?」とちょっとイヤそうな顔で言われたのでいかに自分が殺人スケジュールをこなしてて体力の限界が近付いているかを必死に説明したものの、そもそもこの人達がほぼ毎日朝は8時半出社夜は10時過ぎまで残業という殺人スケジュールをこなしていたために全く説得力がなかったメタル三太郎ですこんばんは。だからどうやったらこの人たちにオレが毎日朝7時に起床8時45分に出社それから夕方4時まで施設の処理や資材の準備で走り回りそれから研修があるので一足先に退社させて貰って電車に飛び乗り5時45分から8時45分まで研修を受けてそれから10時半過ぎに帰宅してようやく夕食&お風呂で睡眠はいつも夜1時過ぎ&唯一休みの木曜は片道2時間半かけて大学に行っているというこのサクサク生命力が削られていく状況を納得してもらえるか教えて下さい。……但し!サイトバレはなしの方向で。(色んな意味で問題ありすぎ)

 「公務員」や「公」と言うと、汚職だの使い込みだのを報道する(私の大嫌いな)メディアのせいで大抵皆さんそういうドロドロした面を想像されるようですが、実際の役所でもそういう人が「正義」の名の元に殴り込みおいでになられることがあります。

 はい、今日も来られましたそういう人。「投票ハガキが届いてない」と言うのです。確かに投票ハガキがなかったら当日投票所がわかんなくて困りますね。多分オッサンはハガキが届かなかった事で投票の権利を剥奪されたと勘違いしたのでしょう(実際はちゃんと身分を証明すれば投票できます)。だから仲間外れにされた気がして役所に殴り込みいらっしゃったのでしょうね。
 ああ、係長がオジサンに捕獲されました。いつもはあまり役に立たない係長ですが、こういう時には頼りになります。

……ていうかちょっと待て。

他の地域はいざ知らず、私が今働いている地域の役所では地域の有権者数とハガキのTOTAL数が一致するか確認し、合っているのを確かめた上で発送しとるので

ハガキが届いとらんのはそりゃ郵便局の責任じゃ。

もちろん、そんな事を堂々と言うべきではないのは社会人の掟ですよね。大体悪口を言ったが最後、どこぞの雑誌に尾ヒレつけて取り上げられるのはよくある話ですし(苦笑)。係長もそれを分かっていらっしゃるのか、上手くその辺は避けて「きちんと数合わせして発送しとるのでこちらには落ち度はない」ことを説明しています。
ハイ、オッサン敗北。
……しかし。
オッサン:「それは郵便局の責任やねんな!」
どうやらオッサン、どーしても公共機関の責任にしたい模様です。その執念深さには偏執狂的な臭いまでしてきます。…いやぁ、信仰の力って怖いですね。
 もちろん、めたるはその向かいでニコニコ愛想笑いを振り撒きながら消しコミしてます。正直こんな所からは一刻も早くオサラバしたいのですが、仕事を放り出すわけにはいきません。運が悪かったと諦めるしかないようです。

…ああ、オジサンがまた何か言ってます。
オッサン:「だから金曜に着いたら取り返しがつかんのじゃ!」
だから投票ハガキなくても投票できるゆーとるやんけ。オジサン、言ってる事がメチャクチャです。

…ああ、しまいには「こんな不祥事あったんやから税金払わんでええやろ!」なんて言い出す始末です。お約束です。お約束過ぎます。

 ちょうどここで電話がかかってきて、係長が電話を取ったため一旦休戦。オジサンが「おい、茶一杯入れろ!」と偉そうにのたまったため(ちょっと青スジ立ちましたが)笑顔でお茶を入れてオジサンの前に差し出します。そのお茶を飲みながらオジサンがオレに向かって話し掛けてきます。
「ここのお茶はまずいな。
税金使うとるねんから
もっとええお茶使えや。
中国人に笑われるぞ!
だから一体何の関係があるというのかそもそもこのお茶は日本茶だっての。

 結局オジサンはこれ以上文句も言えず立ち去っていきました。帰り際に固定資産税の場所を聞かれたので(オレは答えられませんでしたが)教えてあげました。

そしたら同じように固定資産税の窓口で揉めていました。

…こんな大人にだけはなりたくないなと思った、ある秋の日の午後でした。



——当方は、政治思想的に偏っておりませんし、そのような団体に所属の事実もないことをここに明記しておきます。(笑)

オレは稲穂じゃねぇ。(10月28日:日)
 今日は市長選の投票日でした。今回は静かな選挙だったので、開封作業よりもむしろ選挙管理委員会の幹部とか支部長とか副支部長とか福祉部長とかまぁとにかくお偉いさんにお茶を出すという仕事の方が主だったのですが。朝一番と昼食と3時のおやつと夕食の準備とか!!
 なんだお茶を出すだけかよ!と思ったそこのアナタ!これがしんどいっちゅーねん。
だから就職活動で初めて礼儀作法を学んだ輩にお茶を出す順番とかお茶の正しい入れ方とか湯飲みは蓋と柄を揃えて柄を手前に向けて出すとかそんなのわかるかっちゅーねんつーか人の顔を覚えることが超絶苦手なオレ様に偉い人の顔見分けて偉い順に茶ぁ出して行くなんて芸当ができるかコノヤロウつーか余裕で2回ほど順番間違えちまったぜコンチクショイ!
……いやぁ、接待て難しいですネ!(死)

 そしてどーにかこーにか本部での勤務が終わり開票所に向かった後は、前回と同じく職員の方にジュース配り。今回は私とおばさまとバイトのSさん(男)とその彼女という、とっても微妙なラインナップ。(つーか彼女連れでバイトというのはいいのかお兄さん。似合うからいいけど独り身のオレには痛い光景ですちょっと(笑))
 そこに投票箱を運び終えた職員さんが一時の休息を求め(この後すぐに開票作業が控えてます)、私達がジュースを準備して待っている控え室にやってきます。ちょうどそれが起こった時、ジュースの接待をしていたのは私とおばさまの二人だけでした。
 ああ、今も公務員の男性が3人ほどやってきました。おや、どうやらこの人たちは全員20代のようです。ジュースを受け取った彼らが、横で一息ついています。距離が近いせいか、話の内容丸聞こえです。
公務員A:「おお、今回もアルバイトがジュース配っとるな〜」
公務員B:「そやけど、今回若い女の子でおんのは彼女(オレのこと)くらいやな」
公務員A:「なんや。今回は不作やな〜」
…黙れ、公僕めが。(怒)
確かにオレは我ながら絶対といっていいほど不細工の域に入る顔だがテメェらに改めて指摘されるほど落ちちゃいねぇっつーんじゃ黙れコノヤロウ。つーか押したな?押しちゃいけないボタン力一杯押したな?泣かすぞ?むしろ死なすぞ?テメェら、なんなら純粋な乙女心を傷つけた輩は万死の罪に値することを身体でわからせてやろうかあぁん?
いえ実際はこんなことしませんけど!やだなぁ、こんなか弱い乙女であるこのワタクシがそんなことをするワケないじゃないですかオホホホホホホ。

多分こんな風に書くのも愛とやらがあるからでしょう。(や、恋愛とかそーゆー意味じゃなくて)(10月31日:水)
 最近弥生原公彦シリーズを読み耽る今日この頃ですがそれは別にオレのよく知ってる神戸が舞台だからとかミステリーのくせにやたら純文学を気取るその姿勢が割とオレ好みとかノリがちょっと御手洗潔シリーズに似てるとか(多分これは両方のファンにボコられるな)そういうのじゃなくてコレ書いてるのが高校時代のオレの学年担当でなおかつ教育実習時の担当の先生だったというアレな理由で篠田秀幸を読みまくるメタル三太郎ですこんばんは。そうです、やろうと思えば学校に押しかけてサイン貰えるのですマジで!マジで!しかしあの人は生徒をネタにするというとあるスジの情報確かオレはあの人に一度も国語の授業を持って貰った覚えはないからオレの存在なんて知らないはずなのに何故か教育実習に行った際名前どころか「お前、ワシに持って貰っとったな!」と多大なる勘違いをされるほど覚えられてたという痛い理由によりその内ネタにされるのではないかと戦々恐々(笑)。幸い見た限りではないようですが。…でもあったらあったでいいネタだなぁ。小説に出る機会なんてそうそうないし(笑)。

 私が先日まで選挙のために役所で働いていたことは読者の皆さんならご存知の通り。今日は、そこの役所の公務員である日記バージョンでは最初お呼びしていた(現在は全て改定済)Mさん改めマエストロ埴輪(仮名)さんの話を一つ。ちなみに彼の名誉のために、「マエストロ埴輪(仮名)」と銘打ってはいるが別に彼は別に音楽の巨匠ではないし全然ハニワに似とるワケではない事をここに記しておく。(語感が良かったからつけただけ)
 このマエストロ埴輪(仮名)さん、実は少々おとなしい人だ。どれくらいおとなしいかというと確かつい2,3日前まで一緒に仕事をしていたはずなのに何故か茫洋としてなかなか顔が思い出せないくらいだ。(いやそれはお前の認識力に問題が)何故か顔を覚えられる事が多い(どんくさくて失敗をやらかす所為)オレとものすごい対照的な人だ。つーかその驚異的な印象の薄さは超能力でも働いとんのか。隠密にはピッタリだ。産業スパイとか。

 その日は、選挙の後片付けを職員さんたちと行っていた。配達したハガキやその他書類は次回の選挙まで取って置く決まりがあるので、それを職員さんたちと倉庫に片付けていたのだ。その時はバイトはおろか係長を除く職員さん全員が集合し、勿論そこにはマエストロ埴輪(仮名)さんの姿もあった。
 どーにかこーにか不在者投票の会場に使っていた多目的室の片付けも終了し、バイトのおばさまたちと残った事務処理をしていた。書類を片付け終わった職員さんたちは、皆仕事場に戻って行った。
 その時、おばさまの衝撃的な一言。
おばさま:「あれ、マエストロ埴輪(仮名)さんて今日いはった?
めたる:「はぁ!?…さっきまで一緒に仕事してたやないですか!」
おばさま:「え"、おった!? うそ、全然気付かんかったわ」
めたる:「何おっしゃってるんですか。さっきまで一緒にバリバリ仕事してはりましたやん。確かにマエストロ埴輪(仮名)さんは影薄いですけどそんなこと言ったら可哀想ですよ!」
…人でなし扱いされた。


何故だ。そもそもさっきまで一緒に仕事をしていた人の存在に全く気付かなかったおばさまの方が「人でなし」ではないのか。何故オレだけが人として言ってはいけないことを言った輩のようにおばさま総出でアレな眼差しを向けられねばならんのか。

 しかし確かにマエストロ埴輪(仮名)さんに聞かれなくてよかったと思う。最初どう頑張ってもわずか5秒で会話が終わってしまうのを今回は一生懸命努力して1分くらいに伸ばした上に時々笑顔まで見せてくれるまで仲良くなったのにこれがバレてしまった暁には3日くらいクチ聞いてくれなくなること請け合いである。
 とか言っても、おばさまはとにかく口が軽いので本人にバラされとる恐れは高い。次回統計のバイトで顔を合わせた際、微妙に目を逸らされたらバレたものと思って腹を括ろう。

おまけ:ぷちせくはら。

めたるは職員さんの他アルバイトのおばさま方と一緒に仕事をしているのだが、このおばさまの一人がすごいのだ。

何がすごいかってそりゃもう疲れると下ネタバースト状態になる所でしょうか。(笑)

まあおばさんともなると多少はその手の話題をお好みになられるでしょうが(ワイドショー的な感覚でしょうか)大抵の方は「謙遜」という日本の美意識を尊重されて普通は言わないものです。しかしこのおばさまは女子高・女子短大出身ということもあってか、どうも場の状況をわきまえてられない所がございます。(や、全ての女子高・女子大出身者がそういう訳では無論ありませんが)

では具体的にどんな伝説があったかというと。
・不在者投票の開封作業中に、 人間の三大欲求(食欲・睡眠欲・性欲)について言わされたりとか

・仕事中だというのにアルバイトの男の子に避妊の大切さについて訴えたりとか

(しかも「それ…仕事中はマズイんじゃないですか?」と忠告すると「何言ってるの避妊は大切な事なのよ!」と逆ギレされるオマケ付。いや確かにそれはそーですが。)

ああもうとにかくやる事が豪快というか何というかとにかく思いっきり周囲の迷惑ですからお願いだからやめて下さい。とくにバイトで一緒になっただけのおばさまに避妊の尊さについて切々と訴えられてしまったうら若き少年達の未来が心配です。っていうかそもそも仕事中はあかんやろ。

まあ、これだけでもかなりアレですけど(苦笑)これだけだったらまだマシなんですよ。でもね、おばさま…


後ろにマエストロ埴輪(男・仮名)さんがいる所で
女の子の日の話をするのはやめませんか。

言う方も聞く方も恥ずかしいっちゅーねん。

つーか後ろで聞かれてるし!絶対!あの人お昼休みにおばさまと「オレ彼氏いないんですよ〜」みたいな話してたら思いっきり後ろいたし!オレが感動的に男に縁がないことバレてるし!さっきまで「私、統計の仕事がありますので会議室に行きます」なこと同僚と話してたぢゃん!嘘つき!なんで後ろで新聞読むフリしているんだよこの人はぁああああ!

つーか何が悲しゅうて恋人以外の男にそんなこと聞かれなくてはいけないのですか。…ああもう恥ずかしいったらありゃしない。

【後書きにかえて】

 懲りずに参加してしまった今回の選挙。今回は市長選一つだけという事もあって前回のようなゴタゴタはなく、むしろ選挙日当日がダレダレな雰囲気になってしまっていたのも今となってはいい思い出です(笑)。速報を待つ間、職員さんの一人疲れて寝ちゃってたし!(笑)
 役所の勤務時間は17:15までなんですが、私は研修が控えていたのもあって、16:00で抜けさせて頂いた際もあって、職員さんには迷惑をかけてしまいました。何故このように勤務時間にこだわるかというと、アルバイトの支払い形態が時給ではなく日給だったからです。計7日間抜けたのですが、その結果日当1日分減らされたという楽しい結果に陥ってしまいました(笑)。まあ、順当な結果なんですけどね!逆に普通に日給払われたらおばさまに睨まれること間違いナシなんでそれは避けたいかと!おばさまを敵に回して無事に生きていけるほどめたるさん強くありません!
 多分選挙の件で役所のバイトに行く事は二度とないと思われますが(無事に卒業できれば就職だし)また統計関連でここの人たちとは顔を合わせる事になってるんですよね〜。っていうか現在進行形だけど!しかも今度はマエストロ埴輪(仮名)さんが直接の指揮官なんだけど!あ、あははははははは。(カラ笑い)

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