Assault on Raven's Ruin
（レイヴン遺跡急襲）

概要

Thunder Rift を舞台とした Entry Level シリーズ第 3 弾です。ページ数 16，部屋数 15 のミニ・ダンジョンです。

PC たちがクラインという小さな村に立ち寄ると，村人が妙に緊張しているのが見てとれます。その原因を尋ねると，ゴブリンが村を襲って大事な魔法の品を盗み出したというのです。また，それを取り戻すために村議会が冒険者を雇いたがっていることもわかります。

議員に会うと，最近ゴブリンが村を襲いはじめたこと，ゴブリンたちが住み着いているのはかつて大盗賊レイヴンの砦だったこと，そして盗みの手口の華麗さから行方不明となっていたレイヴンが帰ってきた可能性があることなどを聞かされます。PC は無事レイヴンの砦から魔法の品を取り戻すことができるのでしょうか。

解説

PC として気になるのは，やはりマスター・シーフであるレイヴンが現在も砦にいるのかどうかでしょう。レベル 9 シーフともなれば THAC0 は 15，平均 hp は 23 の強敵です。またバックスタッブによる 3 倍ダメージは，レベル 2-3 のキャラクターにとっては十分致命的なものになり得ます。DM はうまく議員を演じて，PC がどちらとも結論づけられないようにしてください。レイヴンの存在については，ダンジョンを進むにつれ少しずつ状況証拠がそろっていくようになっています。

冒険の舞台であるレイヴン遺跡は，あらゆる罠を知り尽くしているという大盗賊レイヴンが作っただけあって，数々の罠が仕掛けられています。罠は，単なる冗談としか思えないものから，命に関わるものまで様々です。シーフの活躍の舞台が多くなるのは当然ですが，それ以上に低レベルシーフの無力さを思い知る場面も多いでしょう。

ダンジョン内には行き止まりになっている崩れた通路がいくつかあるので，DM はその気になれば自作のダンジョンを追加することもできます。罠とヒューマノイドが敵である人口の建造物から一転して，不気味な怪物が這いずり回る自然の洞窟へ潜ることになるというのも，興味深いシチュエーションでしょう。

安田均ふうに言えば「胸焼けのしない，味噌汁おかわり自由の和食」ダンジョンである“Assault on Raven's Ruin”を，みなさまぜひお試しください。その知名度の低さ故か，現在でもホビーショップで見かけることがありますから。コンベンションに持ち込むのにも適当なボリュームですしね。

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