ヴァルハラって何??

このチームの名前にもある「ヴァルハラ」。これは、北欧神話に出てくる言葉です。
ということで、北欧神話を紐解いてみることにします。
※背景はあくまでイメージですw


1.ヴァルハラについて


 【ヴァルハラ】

ワルハラとも。  戦死者の広間の意。  広壮な館で,戦場で倒れた勇士がオーディンに招かれて住む一種の楽園のことを指します。
 戦いで倒れた勇敢な戦士は、やがて来る巨人族との戦いラグナロクに備えて、ワルキューレたちによってヴァルハラへ迎えられる。
 彼らは死せる戦士エインヘイヤルと呼ばれ、役目の日を待っている。たとえ死亡したとしても次の日には生き返っている。
 ユグドラシルの樹上にあると考えられ,540の門があり,屋根はきらびやかな楯でふかれ,ベンチは胸甲でおおわれている。


2.登場する主な神々について


 【オーディン】

 北欧神話の主神。戦いの父,万物の神(アルフォズル)などと呼ばれる。エッダによれば、ボルと女巨人ベストラの子。ヴィリ、ヴェーの三兄弟の一人。

 貴族,戦士の信奉した神で,農民の信奉した神トールを押しのけて主神になる。巨人のところから詩の蜜酒を奪い神々にもたらしたので詩の神とされる。
このほか,魔術の神,ルーンの神など複雑な神格をもつ。
 ユミルを殺して天地を創造し、トネリコとニレの木を刻んで人間の男女(アスクとエンブラ)を作る。
 また知恵にすぐれ、ユグドラジルに吊り下がり、ルーン文字を手に入れた。知恵の泉の水を飲むために片目を巨人ミーミルにやって泉の水を飲ませてもらう。そのため、伝説では帽子を目深に被った老人の姿で描かれることが多い。
 エッダでは、女性のものとされていた魔法(セイズ)も操ったという。

 人間の前に現れる時には、ハルバルズ(灰色の髭)とかシーズスケッグ(長髭)と名乗っている。(→オーディンの別名)
 しかし、戦場においては、黄金の兜と鎧をまとい、投げれば敵を倒す魔法の槍グングニルを持って現れる。腕には、九日毎に同じ重さの八つの腕輪を生み出す魔法の腕輪ドラウプニルをつけている。
 乗馬は八本足のスレイプニル。これは、ロキが彼に捧げた馬で、これより足の早い馬はいない。

 天上のヴァルハラ宮殿に住み,高座フリズスキャールブに座って全世界を見はるかす。
 ひいきの英雄に勝利を与え,敵の軍勢を無力にし,その刃をなまくらにし,味方に陣形を教える。その一方で自らのために勇士を犠牲にし,戦場で倒れた戦士たちをワルキューレを使ってヴァルハラへ運ばせる。 世界が滅亡する、巨人族との戦いラグナロクではフェンリルに飲まれて死ぬ。

 英国やドイツではウォーデンWoden,ウォータンWotan。 水曜日は彼の名から来ている。
 その従者である2羽のカラス、フギンとムニン(意志と記憶の象徴)を飛ばして、世界中の情報を集める。自身はぶどう酒だけを飲み、食物は2匹の狼ゲリとフレキに与える。

 【ワルキューレ】

 バルキリー、バルキュリア、ヴァルキューレ、ヴァルキリーとも。北欧の女戦士たち。 (→ヴァルキューレの名前)
 北欧神話の主神オーディンの娘であり、忠実な部下である。軽装の鎧に兜や円盾で身を固め、天駆ける馬に乗ってオーディンの命令を遂行する。その姿は非常に美しく、光輝くほどだという。
 オーロラは、ワルキューレの鎧の輝きが北の空に反射したものだという伝説がある。

 ワルキューレという単語には、戦士を運ぶ者という意味がある。これは、彼女たちの仕事である、戦場で雄々しく戦って死んだ英雄の魂を運ぶことに由来する。

 北欧神話では、神々と巨人族が対立していた。主神オーディンには、やがて最終決戦であるラグナロクを迎えることが分かっており、その時の為に頼りになる戦士を、天空の宮殿ヴァルハラに集めたのである。

 ワルキューレたちはオーディンに忠実であり、決して逆らわない者だが、オーディンの本当の気持ちを汲み取って死ぬべきだった戦士を助けたブリュンヒルデというワルキューレがいる。
彼女は、罰として眠りのルーンを受け、恐れを知らぬ勇敢な戦士が現れるまで眠り続けることになった。
数十年後、彼女の眼を覚まさせたのは、かの英雄ジークフリート、またの名を竜殺しのシグルドである。

【フリッグ】

 貞節と家事を司る女神。オーディンの妻。
結婚の守護神。のちにフレイアと混同視される。

【フレイア】

 フレイと双子であり、滅び去ったヴァナ神族の末裔。
戦いの乙女、ヴァルキュリアのリーダーでもある。

【フレイ】

 フレイアの兄。アルフヘイム(妖精界)の王。
豊穣と繁殖を司る。

【トール】

 魔法の槌ミョルニルを持つ、気の荒い神。
しかし、実直で素朴な性格から、オーディンと並ぶ信仰の対象とされた。

【テュール】

 戦いと正義の神。
フェンリス狼を捕らえる為に、片手を失う。
元は北欧の天空神。オーディンの息子とも、兄弟とも言われる。
ちなみに、私のGNOでの名前は、ここからきています

【バルドル】

 神々のうちで、もっとも愛された、光の神。
純粋にして、無垢なる神。
ロキの計略によって、命を落とす。

【ノルン】

 運命を司る三人の女神。
過去(ウルド)が紡ぎ、現在(ヴェルザンディ)が織り、未来(スクルド)が切る。
三人をまとめて呼ぶ時は、ノルニル

【ロキ】

 北欧神話のトリックスター。
頭の回転が早く、神々の為に様々な利益をもたらすが、いたずら好きで、災いも引きよせる。
巨人族の出身だが、金の髪を持つ美しい男。

【フェンリル】

 ロキの息子である狼。続けて呼ぶ時は、フェンリス狼と呼ぶ。
どんどん成長し、危険を感じた神々が、小人が作った魔法の糸によって捕らえる。
ラグナレクを迎えた際、解き放たれて、最後には太陽と月も飲み込んだ。

【ヨルムンガンド】

 ロキの息子。
ミッドガルド(中央の国。人間界のこと)蛇と呼ばれる。
海にひそみ、世界をぐるりと抱え込んでいる。


3.主な用語について


【ラグナロク】

 北欧神話でいう世界終末の日。
ワグナーの楽劇ニーベルングの指輪によって「神々の黄昏」という訳が一般化したが,もとは「神々の運命」の意。

 巨人族はユミルがオーディンたちに殺されたことと、ヨトゥンヘイムという荒野に住処を追われたことで常に神々を敵視している。

 オーディンの子で光の神バルドルが、ロキの奸計で死に、冬が7年続いて世界が寒気と飢えで苦しみ、人間のモラルが乱れたのを機会に、ロキの子の巨狼フェンリルと巨蛇ヨルムンガンド、死の女神ヘルの配下、霜の巨人たち、炎の神スルトの部下たちの魔物の連合軍が神々と人間の世界ミッドガルドに殺到、神々と魔軍は相討ちになり、大樹ユグドラシルは海中に没し,世界は滅びる。

 以上はエッダの「巫女の予言」による。北欧人の悲劇的世界観を典型的に示している。

【ユグドラシル】

世界の象徴ともいうべき巨大なトネリコの樹。世界樹、宇宙樹とも呼ばれる。
天の上まで伸び、その枝葉は全世界の上に広がっている。根は3本あり、1本はアスガルズ(アースガルド)やミズガルズ(ミッドガルド)の下へ伸び、1本は死者の国にして氷の国ニフルヘイムへ伸び、最後の1本は巨人たちの国ヨトゥンヘイムへ達する。
ちなみに、知恵者ミーミルの泉は、ヨトゥンヘイムの下に伸びる根の根元にあった。

 名前の由来は、恐ろしき者(すなわち、オーディン)を表すYggrと、馬drasillの合成語で、オーディンがこの木に吊られて苦行した末、ルーン文字と呪術の秘密を手に入れたという伝承からきている

 ユグドラシルには、数多くの生き物が棲んでいる。
 太い枝には知恵有る鷹
 その側にはヴェズルフォルニルという鷹
 若葉の間にはダーイン、ドヴァリン、ドゥンエイル、ドゥラスロールという牡鹿
 木の根本には蛇(竜)ニーズヘグ
 幹にはラタトスクというリス
 一番上の根が伸びるウルザンブルの泉には二羽の白鳥

 二番目の根が伸びるウルド(運命)の泉には三人のノルン(ウルネ)運命の乙女たちがおり、この泉の水を汲んで、ユグドラシルの根にかけている。このため、動物たちに食い荒らされても、宇宙樹は、青々と葉を茂らせているのである。

【ルーン文字】

一般的に、下の24種類の文字