Mann's The Hardworm!
メーカー
マンズ
全長
約全長13cm
(ボディー長9.5cm)
重量
10g
タイプ
スーパーシャローランナー
へっちのシークレットが今明らかに!
購入価格
priceless

The Hardworm 2nd

 「Mann’s」男心をくすぐる「おバカ」の宝箱。
国産メーカーでは、生産されるまでに、まず「ボツ」になってしまうアイデアを実行してしまう尊敬すべきメーカー。

 Tom・Mann氏が’05年2月11日に永眠され、2年の月日が過ぎ去りました。 しかしアメリカから遠く離れたこの日本にも彼のスピリッツを伝承する人は多く、僕もその一人だと自負しております。

 そんな彼の代表作である「Hardworm」。 全5種類のバリエーションがリリースされていましたが、リップの折れたハードワームを 「何とか使えないかな?」と、試行錯誤したのがきっかけで 「第6のハードワーム」が生まれました。

 実験台は、どんちゃんに代理購入してもらった「初めてのハードワーム」。 大活躍したものの、ハードな使用が祟り、リップが折れてボックスの中で燻っていました。

Broken rip
リップが折れた状態のハードワームです。

 まず、2mmのポリカーボネート板でリップを作成。

 それを垂直程度に角度を調整し、「Hardworm−SSR」の完成。 SSR系なんですが、潜らずに水面をウネウネと泳がせるので僕はTOPウォーター系に分類してます。

 製作している段階から自分では「こりゃ絶対イケるで・・」と感じていましたが、 実際に泳がせてみて、想像以上のアクションに思わず鳥肌が立ちました! 「ヤバイ・・こりゃヤバすぎる!!」w

 その日の釣果は、「Hardworm−SSR」で50UPを含む10本! 後日、釣友のいまちゃんにも泳がせて見せたところ、

「へっちさん、こりゃアカンで、反則やぁ(笑)」

 と大絶賛を受け、「6番目のHardworm」と勝手に位置づけ、量産を決意しました。(笑)

 現在までに5本の「Hardworm−SSR」を作成し、1本1本すべて実釣でスイムテストしたのですが、 その度に驚くべき釣果が。

 <事例1:琵琶湖の超有名漁港の「雄琴港」

 連日、超ハイプレッシャーに晒されている名所「雄琴港」
 TOPで出すなど至難の業と思われるこの難所で、いきなり「バフォッ!」

 同行者がキャストした後、すぐに同じ場所で・・・しかも45UP・・・。

 初泳ぎで動きのチェックする為のキャストだったので「まさか…!」でしたw

 <事例2:春の爆釣体験>

 最近購入したロッド「シェスタ」で釣りたくて、オンスオーバーのビッグプラグばかりで釣行し、 2連敗を喫した僕は「シェスタでの初バス」は一旦置いといて、「とりあえず釣らなきゃ」と、ポスト〜アフターのバスを普通に狙いに切り替えました。
 「シャウラ1581F」と小ぶり〜中クラスのプラグを持って琵琶湖へ。

 僕はたまに釣り場で、水面を見た瞬間に「今日はこれだ!」と閃くことがあるんです。 過去の経験から「こんな状況の時これで釣果が良かった」といった発想程度のものなのですが…。

 その日も水面を見た瞬間に「今日はHardworm−SSRだ!」と感じ、  最初にセットしていた「ミニサップ」から「Hardworm−SSR」をセットし直し、スタート。

 2投目で「バシャっ」とバイト!40cmクラスのまずまずの出だし。

 4投目で「クンッ」と乗り、30cm弱。

 「ええ感じやなぁ〜」
と思いながらの6投目。

 遠投して着水後、2・3秒ポーズをとって巻きだした直後に「ボショッ!」
 「ぉ・お・お、ぉぉぉっ、結構いいサイズや!」なかなか寄ってこない。
 ポンピングを繰り返し、やっとキャッチ!

61cm!
出たっ、60UP!

 「おお、デカイ!」測ってみると61cm!
 アフターのバスなので、早春の60upに比べると軽かったのでピンとこなかったが、それでも60UP!!

 重さを測ろうとデジタル秤を出し、スイッチを入れる。 しーーん・・・電池切れじゃん!!
(帰ってから、過去に釣ったランカーの写真と体型を見比べて推測。おそらく3300g位かと…)

 写真を撮ってリリース。

 Kちゃんと電話をした後、釣りを再開すると、なんと20分ほど1キャスト1バイトの展開に!!

 コバスも多かったようで、ミスバイトやバラシが目立ったけれど、これだけの高反応は久しぶりでした。

 「Hardworm−SSR」を2年程使って、上記のような釣果を出し、 過去の経験と総合して考えてみると、「ヴァージン・インパクトには強烈に高反応」ということのようです。

 自分の経験で言えば、「常吉リグ」もそうでしたし、「MOSSBOSS」もそうでした。 最近では「ミニサップSSR」も使い方次第でそれに当てはまります。

 それは形や見た目ではなく、水中のバスに与える波動というか、うまく表現できないけど、魚に対して(魚から見て) 同じ系統のアピールをしてくる物が無い。
つまり代用できるルアーがまだ無いということがキモのようです。

 「Hardworm−SSR」を僕なりに検証すると、使い方としては水面巻物なので、 「ビッグバド」や「ジターバグ」「サブワート」等のSSR系クランクと一緒なんですが、 水中に与えるインパクトの方は、強いて言えば、グラブを使った「グラビンバズ」が最も近いと思います。

 そして周りを見渡して僕の知る限りのプラグで、これに代用できる物はといえば・・・皆無!です。

 今回「Hardworm−SSR」は、カスタムする事で代用品の無い物に仕上がりました。

 その一方で「ミニサップSSR」の様に既存のまま、使い方次第で代用品の無いルアーになる物もあります。

 そういった観点で過去のルアーを振り返ると、爆発力を秘めたまま埋もれているルアーがまだまだ結構あると思いませんか?

 「THE HARDWORM」僕に可能性の広がりを知らしめてくれたルアーです。

TOどんちゃん

 どんちゃんに送っていただき、僕が初めて手にしたミミズ色の「Hardworm」で、60UPを獲る事ができました。

 今回のファイトで 今度はバスにリップを折られてしまったので、これを機に殿堂入りルアーとし、一旦現役から退けます。

 本当にありがとうございました。

TO Tom.Mann様

 貴方の精神に感銘を受け、それを証明したくて奮闘し、貴方の作ったルアーに、貴方の精神を私なりに注入して出来上がった「Hardworm−SSR」で 今回こうして自分に納得のいく結果を出すことができました。

 たかが釣りに、これだけロマンと情熱をそそげるのも、貴方のおかげです。
 ありがとうございました。安らかにお眠りください。

Written by へっち

【管理人より】

Hardworm & GoodBass!
60アップを前から見たところ(ハードワームが小さい…)

 へっちさん、1年振りの投稿ありがとうございました。

 それにしてもスゴイの作っちゃいましたね。 ルアーのカスタムといえば、「チューンド・ピクルス」を思い出しました。

 あれも鳥肌とまではいきませんでしたが、「おおっ動きよった!」という感動を思い出しました。

 今回のコラムを読んで、久しぶりに使ってみようと思いました。