朝まで生テレビ(5月26日未明の放送)で放たれた新プロパガンダ

『扶桑社の教科書では受験に不利』の大ウソ


 下の4枚の画像は北海道の荒真亜様から寄せられた文書です。これらは文部省の通達であり、複数の教科書が採択されている場合の県下において、どのような配慮がなされるべきかということについて述べた部分があります。
↓ 昭和41年7月18日 文初中第411号
各都道府県教育委員会あて 初等中等教育局長通達

4.問題の作成にあたっては、中学校並びに高等学校関係者の相互の理解と協力に基づき、中学校教育をゆがめることなく、その充実に資するよう配慮するものとする。
5.学力検査の問題は、中学校学習指導要領に示されている各教科の目標に即し、内容の基本的な事項について出題するものとし、解答が偶然性に支配されたり、単なる記憶の検査に偏したりしないようにし、できるだけ理解力、応用力、考え方などを検査することができるような問題を作成すること。

 ここからわかるのは、教科書に流れる歴史観は関係なく基礎的・基本的事項がわかるように出題すること、ということである。だから中学校の学習指導要領に示された範囲からの出題はあるのだが、そうでない点については出題の範囲外である。

↓ 昭和59年7月20日 通知

これもまた前回の通達同様の内容ですね。







↑ 私立高等学校宛に適用になる内容です。

 出題内容は公立学校に準ずる内容ということになっています。ここまで見る限り、中学校教育現場において扱われなかった事象を出題することは不適切だと見なされていることがわかると思います。ということであれば、扶桑社の教科書で扱われていない内容が出題されて、受験生が困るということはないはずです。
 これは重要なことだと思うので書きますが、他社の教科書では、神話は扶桑社ほど多く扱っていません。神話を扱うように学習指導要領に載っていることを考えれば出題しても良さそうですが、他社が詳しく言及していない以上は出題できないでしょう。富国強兵という用語が扶桑社の教科書には出てきませんが、それならそれで出題者は配慮します。

 そして『ゆとりの教育』のために、教科書の内容は3割削減されています。このことを考えれば、富国強兵という用語を記述しなくてもそれはそれで仕方ありません。

 私の知る限りでは、今までも他社の記述しない内容が受験に出された試しはありません。日本文教出版(旧中教出版)には三光作戦が記述されていましたが、東京書籍には記述されていません。だから栃木県で三光作戦は出題されていません。それが良識というものでしょう。



↓ 教科書採択にあたって出されている文書です。教科書採択の権限は公立学校で使用される教科書については、その学校を設置する市町村や都道府県の教育委員会にあるとはっきり書かれています。

 いかがでしたか。つくる会に反対する人たちのいっていることが法令を隠蔽し、正常な採択を行わさせないようにするためのウソであることはこれで明白です。