「四年一組物語」第5時

指示 1  3番目の文を全員で読みます。さんはい。
指示 2  この文をシロの目を通して書かれている文に書き直してみましょう。

説明 1  この場面は、おばあさんが川でせんたくをしています。(児童一人を前に出し
ておばあさん役をさせる)そこに、いぬがいたにのって流れてくるのですね。(
児童をもう一人前に出し、いぬの役をさせる)はい、動いてください。その様子
を誰かが見ていて、その人が読んでいるみんなに、その場面を話して聞かせてい
るわけです。
説明 2  その文を、はい、もう一回動いてください。その文をこうやってシロの目で見
ている(シロの後ろについていっしょに動く)ように書き直すのですよ。

指示 3  書けたら見せにきなさい。

 児童が書き直した文は次の通り。
① ぼくが板に乗って川上からとっぷんたっぷん流れて来ると、おばあさんがせんたくをし
 ていました。
② ぼくが板にのって流れて来ると、おばあさんが何かをしていました。(おばあさんが何
 をしているのか、イヌには分からないから)
③ おばあさんが川でせんたくをしていると、川上からいぬのぼくが板にのって、流れてき
 ました。
 この他に、書き直すということが分かっていない児童が数名いた。③のように、いぬを一
人称に書き直しただけというのが一番多く、①のようにきちんと書き直せた児童は2割程度
だった。
 ①のように書けた児童に、板書させ、ノートに写させた。

指示 4  4番目の文を書き直して見せに来なさい。
指示 5  書き始めは「ぼくは」にします。必ず「ぼくは」と書き始めます。

 児童は次のように書き直した。
① ぼくはおばあさんにひろいあげられて、いえへつれていかれました。
② ぼくはおばあさんにひろわれて、どこかへつれていかれました。
③ おばあさんは、ぼくをひろって、いえへかえっていきました。

教師1:次の「こんなにかわいい子いぬ。だれが川にながしたんじゃ。よし、よし、おまえ
    はきょうからうちのいぬだよ。」という文は、シロの見たようには書き直せません
    ね。では、その次の、「おじいさんもおおよろこびです。」はどうですか?
児童1:書き直せます。
教師2:書き直すとどうなりますか?
児童2:………。
教師3:これは書き直せませんね。じゃあ、その次の文はどうでしょうか。
児童3:書き直せます。

指示 6  では、18番目の文まで、同じように書き直してみましょう。18番目の文ま
で書き直せたら見せてください。