「体を守る仕組み」 第6時

指示 1  ノートに「1」と書きなさい。その下に、最初の行を写しなさい。「さあ、
深こきゅうをしてみましょう。」と書きます。書き終わった人は立ちなさい。

指示 2  一行空けて「2」と書きなさい。一行空けて「2」と書きなさい。隣りの人
と確かめなさい。「2」の下に2番目の段落の最後の文を写します。2番目の
段落の最後の文を写します。「このような微生物は、手にもたくさん付いてい
て、それが口を通して体に入ってくることもあります。」と写します。終わっ
た人は立ちなさい。

指示 3  一行空けて「3」と書きなさい。隣り人を見なさい。「3」の下に、3番目
の段落の最後の文を写しなさい。「病気の原因になる微生物がふえたら大変で
すね」と写します。終わった人は立ちなさい。

指示 4  同じようにして、12番目まで、最後の文を写していきなさい。

 最後の文を視写しているのにかなりの時間がかかった。ここは視写させずに、教科書に
直接書き込んでもいいところかもしれない。しかし、視写することで内容を把握すること
にもなるから、無駄というわけではない。
 とはいえ、視写のスピードを上げることも大切である。また、数名の遅い児童のために
無為に過ごさぬように工夫したいところである。

指示 5  ノートの「1」を見なさい。その文の最後の「う」の下にひらがなで「か」
と書きなさい。赤で書きます。文の最後にひらがなで「か」と書きなさい。

指示 6  「か」まで入れて、全員で読んでみます。さんはい。

 なぜか笑いが起きる。

説明 1  「か」という言葉がついて疑問文になりましたね。
指示 7  同じように、残りの文にも最後に赤で「か」と書きなさい。

児童1:先生、3番目の段落は「か」をつけるとおかしくなります。
教師1:よいところに気が付きましたね。今からそれを聞こうと思っていたところです。

発問 1  「か」をつけるとおかしくなる文がありますね。それはどの文ですか。

児童2:3番目と12番目です。

指示 8  3番目と12番目の文の上にでっかいバツ(×)を書きなさい。

指示 9  2番目の文を見なさい。この文は「このような微生物は、手にもたくさん付
いていて、それが口を通して体に入ってくることもありますか。」という疑問
文ですね。
発問 2  この疑問文の答えが、次の段落に書いてあるでしょうか。それとも書いてな
いでしょうか。どちらでしょうか。

 この発問は曖昧だったか、もともと無理だったか、挙手させたところ、
  ○書いてある  9人
  ○書いてない  6人
という分布だった。
教師2:どこに書いてありますか。
児童3:「ですから、微生物にとっては、とても住み心地がよく、ふえやすい所です。」
    って書いてあるから、体の中に入ってくるから住み心地がよくてふえやすいので
教師3:でも、口を通して体に入ってくるかどうかについて書いてありますか。
児童4:書いてない。
教師4:ないですね。でも、このように読み取るのってとても大事な読みとり方ですよ。
    でも、この場合は、直接その答えが書いてあるかを考えてください。

指示10  3番目の文はバツだから、4番目の文を見なさい。「わたしたちの体には、
自分で自分を守るための仕組みがあるのですか。」という問題ですね。
発問 3  この疑問文の答えが、次の5番目の段落に書いてあるでしょうか。書いてな
いでしょうか。どちらでしょうか。

 思惑通りにはいかず、
  ○書いてある  4人
  ○書いてない 11人
であった。
教師5:どこに書いてありますか?
児童5:「まず、体をおおっている皮ふです。」というところで、体を守る仕組みは、皮
    ふだということが書いてあるから。
教師6:そうですね。
児童6:先生、さっきとちょっと違うんじゃないですか。
教師7:う〜ん、でも、自分で自分を守るための仕組みのことが書いてあるから、ここは
    答えが書いてあるということになりますね。

発問 4  これと同じように、問題文の答えが次の段落に書いてあるというところがも
う一カ所あります、それはどこでしょうか。

 児童は5番目の文の「それだけでなく、皮ふが老化し、あかになって落ちるとき、微生
物も落ちてしまいますか。」
の答えが、6の段落の「微生物を流してしまいます。」だと
言う。皮となみだの違いがあるということを見落としていることが多い。指摘すると、す
ぐに納得する。
 やがて、ほとんどの児童が9番目の文を指摘するようになった。

指示11  4番目の疑問文に「どんな」という言葉を入れます。どこに入れたらいいか
を考えて、文に「どんな」という言葉を赤で書き入れなさい。

 できた児童に板書させる。
A わたしたちの体には、自分で自分を守るための(どんな)仕組みがあるのですか。
B わたしたちの体には、(どんな)自分で自分を守るために仕組みがあるのですか。

教師8:どちらの方が分かりやすいですか?
児童7:Aの方です。
教師9:どちらも間違いというわけではありませんが、Aの方が分かりやすいです。

発問 5  では、今「わたしたちの体には、自分で自分を守るために(どんな)仕組み
があるのですか。」と聞かれました。その答えは何番の段落に書いてあるでし
ょうか。

児童8:5番目。
教師10:5番目だけかな?
児童9:5、6、7です。
教師11:そう、5、6、7ですね。