「ごんぎつね」 第4時

説明 1  昨日は「1」の場面のごんがどんなきつねかということを考えました。みん
なは「いたずら好きのきつね」と考えましたが、そのいたずらはひどいいたず
らだったのですね。だから、ごんは人の命までうばうかもしれないいたずらを
する性悪きつね、○○君の言い方をすれば「度の過ぎたいたずらぎつね」とい
うことでした。

発問 1  49ページ3行目に「ふと見ると、川の中に人がいて、何かやっています。
ごんは、見つからないように、そうっと草の深い所へ歩きよって、そこからじ
っとのぞいてみました。」とありますが、ごんはどうして「見つからないよう
に、そうっと草の深い所へ歩きよって、そこからじっとのぞいてみた」のでし
ょうか?

児童1:いたずらをしようと思っているので、見つかるといたずらができなくなってしま
    うから。
教師1:今の意見が、なるほどそうだと思う人は○、いやそんなことはないだろうと思う
    人は×を書きなさい。

 ×が2名。

児童2:見つかると「ぬすっとぎつねめ。」って言われるから。
教師2:言われるのが嫌だからということ?(はい)
児童3:今までひどいいたずらをしているので、いたずらをすると思われているから、見
    つかるといたずらができなくなってしまうから。

教師3:ごんは、いたずらがしたいから、そうっと草の深い所へ歩きよって、じっとのぞ
    いているのかなあ・・・。
児童4:先生、×に変わっちゃうんだけどいいですか? ごんは今までひどいいたずらを
    しているから、兵十に見つかると殺される可能性もあるからだと思います。
教師4:今の意見は○か×か。

 ×が3名。

説明 2  これは○ですね。ごんは今まですごくひどいいたずらをしてきたわけでしょ
う?家に火をつけちゃうんですから。ごんは兵十の家にもいたずらをしに来た
でしょうね。そんなきつねが目の前にいたら、追い払うだけで済むかな?多分
鉄砲があれば撃つだろうし、棒があればたたくでしょうね。
 ごんは殺されるかもしれないから「見つからないように」のぞいているので
す。ごんは自分はひどいいたずらをしているから、村の人に殺されるかもしれ
ないということを自分で知っているのですね。それでも、いたずらをしてしま
うんですね。

指示 1  2の場面を読みます。2の場面のごんはどんなきつねか考えながら、聞いて
ください。

発問 2  「2」の場面のごんはどんなきつねでしょうか。ズバリと書きましょう。

 児童から出された意見。
A いじわるぎつね(1人)
B 反省ぎつね┐
  後悔ぎつね├─(14人)
  考えぎつね┘
C 推理ぎつね(1人)
D 悪者ぎつね(1人)
E よく変わるきつね(1人)

指示 2  この中で、これはおかしいというものを一つ選んで、その記号をノートに書
きなさい。

 次のようになった。
A いじわるぎつね(2人)
B 反省ぎつね┐
  後悔ぎつね├─(2人)
  考えぎつね┘
C 推理ぎつね(12人)
D 悪者ぎつね(1人)
E よく変わるきつね(2人)

教師5:Aに反対の人、発表してください。
児童5:「2」の場面では、ごんは何もいじわるをしていないのでおかしいと思います。
児童6:でも、「村に何かあるんだな。」とか「六地蔵さんのかげにかくれていました。」
    というのは、何かいたずらをしてやろうと考えているのだと思います。
教師6:でも「2」の場面では実際にはいじわるはしていないけど、どうですか?
児童7:・・・、降参です。
教師7:変わることはいいことですよ。変わることは成長することですからね。でも、す
    ぐに変わってしまうのはよくありません。考えてから変わるんですね。
教師8:では次にBに反対の人、発表してください。
児童8:「2」では反省とか後悔をしているところはないので、違うと思います。
児童9:56ページに「ちょっ、あんないたずらをしなけりゃよかった。」と言っている
    ので、後悔していると思います。
児童10:参りました。

 以下、同様に反対意見を聞き、反論できる場合は反論させた。

発問 3  今から言うところを見てください。
 52ページ最後の行、「ふふん、村に何かあるんだな。」
 53ページ後ろから3行目、「お昼がすぎると、ごんは、村の墓地へ行って、
六地蔵さんのかげにかけれていました。」
 54ページ後ろから2行目、「ごんは、のび上がって見ました。」
 こういうところから、どんなきつねだということが言えるでしょうか。考えつ
いた人いませんか。

児童11:いたずらをするきつね。
教師10:みんな、こうやってのび上がって見るというのは、どんな時かな?
児童12:よく見えない時。
教師11:う〜ん。そうか、その他にないかな。
児童13:見たい時。
児童14:興味がある時。
児童15:興味津々。
教師12:そう、興味津々っていうよね。(板書)

説明 3  ごんはね、村で何があるのかな、どんなことがあるのかなって、いろんなこ
とを知りたくてたまらないんだね。だから、「2」の場面のごんは、興味津々
ぎつねかな。

児童16:偵察ぎつね。
教師13:なるほど、偵察ぎつねか。それもいいね。(板書)

指示 3  「3」の場面を読みます。「3」の場面のごんはどんなきつねか考えながら
、聞いてください。

発問 4  「3」の場面のごんはどんなきつねでしょうか。ズバリと書きましょう。

 児童からは次の意見が出された。
A 心が変わったきつね
B おんがえしきつね
C 少々反省ぎつね
D ものごころがついたきつね
E ひょうじゅうを思うきつね
F 見つからなかったきつね
G どろぼうぎつね(2人)
H ひそかに食べ物を運ぶきつね
I あてにされないきつね
J ちょっぴりやさしいきつね
K 子ぎつねらしいきつね
L やさしいきつね(3人)
M アホぎつね(くりやまつたけを兵十の家に持っていったら見つかって殺されるかも知
 れないのに、持って行くから。)
N いろんなものをひろうきつね
O おんがえしぎつね
P 少し反省こうかいぎつね

ここまでで時間となる。