「詩の広場」  第2時

 第1時と同様に、残りの2つの詩を読む。「おふろの中から」は3行、「電波」は2行
を児童に選ばせた。結果は次の通り。

おふろから出て、           1人
ふたをしめた。            0人
電気を消して、            2人
体をふいていた。           0人
すると、おふろの中から、       9人
ポチャン、ポチャン         15人
小さい声が聞こえてきた。       7人
「体は、ぽっかり温まりましたか。」 23人
「いい気持ちになりましたか。」   23人
まるで、               5人
何か話しているようだった。     27人

T1:話しているのは誰ですか?
S1:おふろのたれている水が話しているように聞こえる。
T2:誰に聞こえるんですか?
S2:おふろから出てきた人。

説明 1 そうですね。おふろの中の、たれているしずくがまるで話しているように聞こ
えたというのですね。本当に、おふろがしゃべったらこわいですね。お風呂か
ら出たら、後ろでお風呂がしゃべっていたら、もう入りたくないね。これは、
おふろから出た人に、しゃべっているように聞こえたということですね。
説明 2 このように、人じゃないものが、まるで人のようにしゃべったり動いたりする
ように書くことを、擬人法(板書)といいます。擬人法は昨日やった比喩の仲
間です。でも、特別に人のように書くことを擬人法といいます。(ベン図をか
いて説明する)
説明 3 擬人法も比喩と同じように、誰もが考えるようなものは新鮮味がないのでだめ
です。そうかと言って、言われても誰もが分からないようなものもだめです。
あまり気付かないことだけど、言われてみれば、ああなるほどな、と感心した
り納得したりするようなものがいいのです。

 同様に電波も進める。

アンテナを           1人
さがしている電波が       1人
まいごになったら、       3人
アメリカへ行ったりするかな。 24人
シカの角へ           4人
飛んでいったりしたら、     4人
シカの目に           6人
まん画がうつるかも。     31人

 この後、比喩と擬人法を使った詩を作らせた。時間は10分弱だったが、全員がそれな
りに詩を作ることができた。
 
 作品例

 ネクタイ

仕事から帰ってきた
おとうさんの首に
ネクタイがあった。
先っぽがえんぴつのようだ。
算数の宿題は
しごかれちゃうかなあ。

 けむし

けむしが
歩いていた。
けむしが
水たまりに
入った。
けむしが
バタフライを
しているようだ。

 空の川

空の星に乗れるかな
もし星に乗れたら、
世界をたびできるかな
あまの川を泳げたら
イカダをうかべて
ひょうりゅうしたいな