4年国語 実践報告17−③
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│単元名 │伝え合う心                            │
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│配当時間│3/4                              │
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 前回書いた作文を用意させる。
 一人の児童の作文を選び、例文として書いてきた作文と読み比べて見せる。
┌─説明1──────────────────────────────────┐
│  今から、○○さんの作文と私が書いた作文を比べながら読みますね。     │
└──────────────────────────────────────┘
 二つの作文を一文ずつ交互に音読する。
 ところが、これは読みながら非常にわかりにくいということに気がついた。そこで、も
う一度読むことにした。
┌─説明2──────────────────────────────────┐
│ 今の作文をもう一度読みます。今度は○○さんの作文を通して読みます。それから│
│私が書いた作文を通して読みます。                      │
└──────────────────────────────────────┘
┌─質問1──────────────────────────────────┐
│ 二つの作文を聞いて、分かりやすかった方に手を挙げてください。こちらは私が書│
│いたからという理由で分かりやすいと考えるのはだめですよ。よく考えて、分かりや│
│すかった方に手を挙げてください。                      │
└──────────────────────────────────────┘
T:○○さんの方が分かりやすかったと思う人?
S:(三分の一くらいの児童が挙手)
T:どんなところが分かりやすかったですか?
S:………。
T:私の作文の方が分かりやすかったと思う人。
S:(三分の二くらいの児童が挙手)
T:どんなところが分かりやすかったですか?
S:理由が二つありますって言っている。
S:一つ目はって書いてある。
S:考えが最後にも書いてある。
T:そうですね。こちらの方が分かりやすいのです。分かりやすくないと考えた人は、作
  文を読む目がありませんね。でも、この時間に勉強をして一番おりこうになる人です。
  よく勉強しましょう。

 作文例を配布する。
┌─指示1──────────────────────────────────┐
│ 今から言うところを赤で囲みなさい。                    │
└──────────────────────────────────────┘
 例文の次の部分を囲ませる。
┌───────────────────┐                                     
│①理由は二つあります。        │                                     
│②一つ目は              │                                     
│③からです。             │                                     
│④二つ目は              │                                     
│⑤からです。             │                                     
│⑥以上の理由から           │                                     
└───────────────────┘                                     
┌─指示2──────────────────────────────────┐
│ 段落に番号をつけなさい。                         │
└──────────────────────────────────────┘
┌─説明3──────────────────────────────────┐
│ では、今から、この前書いた作文を書き直します。作文を書き直すことを推敲とい│
│います。作文例を見て、今、赤で囲んだところはそのまままねをして書きます。その│
│ほかの部分は自分で書きますが、赤で囲んだところは同じく書きます。では始めなさ│
│い。                                    │
└──────────────────────────────────────┘
 これで、どの児童もそれなりの作文が書けると思ったが、実際にはそうはならなかった。
 そうならなかった理由の第一は、最初に書いた作文にすでに自分の考えが書かれていな
かったということである。こういう児童も若干見られた。この児童には可能な限り個人指
導をして、冒頭の部分を鉛筆で薄く書いてやったりした。
 理由の第二は、赤で囲んだ部分さえもきちんとまねして写すことができない児童がいる
ということである。その児童には線を引いて訂正させ、行間に新しい文章を書くことを教
えた。(板書して示す)