4年国語 実践報告17−① ┌────┬─────────────────────────────────┐ │単元名 │伝え合う心 │ ├────┼─────────────────────────────────┤ │配当時間│1/4 │ └────┴─────────────────────────────────┘ 点字絵本の1ページを印刷したプリントを配布する。(絵本はインターネット上から入 手したもの) ┌─説明1──────────────────────────────────┐ │ これは、点字で書いた絵本です。絵も点でかかれています。目の不自由な人はこれ│ │を指でなぞって、どんな形が書いてあるのかを知るのです。上に文章が書いてありま│ │すね。 │ └──────────────────────────────────────┘ ┌─指示1──────────────────────────────────┐ │ 一番上の行の一番右を指差しなさい。 │ └──────────────────────────────────────┘ 違う場所を指差している児童も多いので、確認させる。 ┌─指示2──────────────────────────────────┐ │ 記号が三つありますね。それぞれを○で囲みなさい。 │ └──────────────────────────────────────┘ これも、言葉が理解できないのか、全く違う部分を囲んでいる児童が多い。 ┌─説明2──────────────────────────────────┐ │ 左の二つは何かの文字で、最後の一つは文の終わりを表す記号ですね。 │ └──────────────────────────────────────┘ このように説明しても、自分が○で囲んだ部分がそうなっているかどうかの判断がつか ない児童が多い。結局、きちんと○で囲めている児童は約半数で、他の児童は全然違う場 所を囲んでいた。周りを見て、訂正させる。 ┌─指示3──────────────────────────────────┐ │ 3つの○の一番左を、右手の人差し指で指差しなさい。その記号と同じ記号を、教│ │科書から探して、左手の人差し指で指差しなさい。 │ └──────────────────────────────────────┘ 児童は、同じ記号を一生懸命に探している。 T:見つかりましたか? S:はい。 T:そこに数符と書いてありますね。それは、その次にある記号は数字ですよということ を表しています。 ┌─指示3──────────────────────────────────┐ │ 次の記号と同じ記号を教科書から探しなさい。 │ └──────────────────────────────────────┘ T:探せましたか? S:5です。 T:そうですね。これは数字の5を表しています。ぺーじのことですね。このページが5 ページだということです。 ┌─指示4──────────────────────────────────┐ │ では、同じようにして文章を読んでみましょう。読めたら、赤でひらがなを書いて│ │行きます。始めなさい。 │ └──────────────────────────────────────┘ しばらく時間をとる。 ┌─説明3──────────────────────────────────┐ │ 出来た人のを読んでみましょう。「あ、はまやるた、せぬきまい、はるにあ」 │ └──────────────────────────────────────┘ 児童爆笑。 T:どうですか、よく分かりましたか? もう一度読みますよ。 音読。児童爆笑。 T:どうも、意味がよく分かりませんね。どうしてでしょうか。 ┌─説明4──────────────────────────────────┐ │ 実はこれは日本語ではないのですね。点字というのは日本でだけで使われているわ│ │けではありませんから、いろいろな国の言葉が表されるわけです。この文章は日本語│ │ではなくて、他の国の言葉を表しているわけです。ですから、日本語の読み方で読ん│ │でも意味が分からないわけですね。こういうことが分かるのも大切なことです。 │ └──────────────────────────────────────┘ 別の点字絵本のプリントを配布する。 ┌─説明5──────────────────────────────────┐ │ この絵本はちゃんと日本語になっています。 │ └──────────────────────────────────────┘ T:最初の点が一つだけあるのは、この後の字は濁点ですよというのを表していますよ。 だから、ここは2つで「ど」と読みますね。 S:どせい? T:うん、最初は「どせい」 S:どせいの、えいせいたち T:ちょっと、ぬけているところがあるね。 S:どせいのわとえいせいたち。 T:そうです。「どせいのわとえいせいたち」と最初は書いてありますね。 以下、児童と一緒に文章を読んでいった。ただし、教科書の例だけでは読めない記号が 数多いので、それらは板書しながら適宜説明をしていった。