4年国語 実践報告14−② ┌───┬──────────────────────────────────┐ │単元名│文を組み立てる │ ├───┼──────────────────────────────────┤ │時間 │2/4 │ └───┴──────────────────────────────────┘ ┌─指示1──────────────────────────────────┐ │ この前、この文(板書)にどんなひらがなが入るか考えましたね。今日はそれを発│ │表してもらいましょう。 │ └──────────────────────────────────────┘ くじカードを引いて指名する。 児童から出されたものは次の通り。 ①犬が ボールを くわえています。 ②犬は ボールを くわえています。 ③犬と ボールを くわえています。 ④犬も ボールを くわえています。 ⑤犬で ボールを くわえています。 ⑥犬の ボールを くわえています。 ⑦犬に ボールを くわえています。 ⑧犬を ボールを くわえています。 ⑨犬や ボールを くわえています。 ⑩犬め ボールを くわえています。 ⑪犬だけ ボールを くわえています。 ⑫犬まで ボールを くわえています。 ⑬犬から ボールを くわえています。 ⑭犬こそ ボールを くわえています。 ┌─発問1──────────────────────────────────┐ │ この中で、日本語としてどうしてもおかしいというものがあります。それはどれで│ │しょうか。 │ └──────────────────────────────────────┘ 児童から指摘されたものは次の通り。 ①犬で ボールを くわえています。 ②犬に ボールを くわえています。 ③犬を ボールを くわえています。 ④犬や ボールを くわえています。 ⑤犬め ボールを くわえています。 ⑥犬から ボールを くわえています。 ┌─説明1──────────────────────────────────┐ │ これは、日本語としてはちょっとおかしいですね。こういう言い方は普通はしませ│ │ん。ですから、これは消しておきます。 │ │ でも、この意見が出たことで日本語の言い方についていろいろ考えることができま│ │したね。だから、この意見を出してくれたことはとてもありがたいことです。 │ └──────────────────────────────────────┘ ┌─発問2──────────────────────────────────┐ │ では、残った8つのひらがなを、二つのグループに分けてみます。どういうグルー│ │プに分けられますか? │ └──────────────────────────────────────┘ ┌─指示3──────────────────────────────────┐ │ 二つのグループに分けて、分けた理由も書いたら見せにきましょう。 │ └──────────────────────────────────────┘ 児童は次のように分けていた。 (1) A が、は B の、も、と、まで、だけ、こそ 理由 Aは、犬だけでBは犬だけじゃなくて子どもが入る文になる。 (2) A の、も、と、まで B が、は、だけ、こそ 理由 Aは犬じゃない生き物がくわえている様子を表している言葉 Bは犬だけ ボールをくわえている様子を表す言葉 (3) A だけ、こし、まで、は、が B の、も、と 理由 Bがことばのつぎにてんがつくことば。Aはてんやまるがつかないことば としてわけた。 (4) A が、は、も、だけ、こそ B と、の 理由 Bは自分もボールをくわえているといういみだと思う。Aは、自分が犬を 見ている文だと思う。 この外に、「濁点でわけた」「文字の数で分けた」という児童もいた。(1)(2)の ように動作の主体の違いを指摘した児童は約3割だった。 ┌─発問3──────────────────────────────────┐ │ この中で、犬がボールをくわえているのはどれでしょうか。 │ └──────────────────────────────────────┘ T:犬が、という文はどうですか? ボールを犬がくわえていますか? S:はい。 T:犬は、という文はどうですか? S:くわえている。 T:犬も、という文は? S:犬もくわえているし人もくわえている。 T:うん、人かどうかはわからないけど、犬と何か生き物がくわえていますね。でも、犬 がくわえているかというと、犬がくわえていますね。 T:犬の、というのはどうですか。くわえているのは犬ですか? S:ちがう。 T:これは、犬のボールを誰かがくわえているという意味ですね。 以下、同様の問答を続けて A が、は、も、こそ、まで、だけ B の、と と分けた。 ┌─説明2──────────────────────────────────┐ │ Aのように何かの動作をする人や生き物を表す言葉を、主語といいます。〜が、〜│ │は、というのが多いですけど、その他にも、〜も、とか、〜こそ、とかというのもあ│ │ります。〜が、と言い換えても意味が変わらないのは主語です。 │ └──────────────────────────────────────┘ この後、教科書の文章中から主語を探す作業を行った。