4年国語 実践報告11−⑨
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│単元名│白いぼうし                             │
├───┼──────────────────────────────────┤
│時間 │9/10                              │
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┌─指示1──────────────────────────────────┐
│ 教科書56ページ1行目から最後までを一回読みなさい。           │
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┌─板書1──────────────────────────────────┐
│ 女の子が実はちょうちょうだったということの証拠を書きましょう。      │
└──────────────────────────────────────┘
 全員読み終えてから、
┌─指示2──────────────────────────────────┐
│ 女の子は実はちょうちょうだったのですが、女の子がちょうちょうだったというこ│
│との証拠を教科書から探してノートに書きましょう。              │
└──────────────────────────────────────┘
 ノートを見てみると、ページ数と行数だけを書いている児童がほとんどである。理由も
書かせておくと、後でよかった。
 しばらく時間をとってから、指名して発表させる。
T:では、○○君、証拠を一つ発表してください。
S:58ページの3行目の「早く、おじちゃん。早く行ってちょうだい。」というところ
  です。
T:うん、そこがどうして証拠になりますか。
S:男の子が水色の虫とりあみをかかえてやってきたので、ちょうは男の子につかまらな
  いように、早く逃げたいから、松井さんに早く行ってちょうだいと行っているから。
T:そうですね。その通りです。とても上手に理由が言えましたよ。
┌─説明1──────────────────────────────────┐
│ では、最初から、このように発表してみましょう。教科書58ページの3行目の「│
│早く、おじちゃん。早く行ってちょうだい。」というところが、水色の虫とりあみを│
│かかえてやってきた男の子から早く逃げたくて、松井さんに「早く行ってちょうだい│
│」と言っているので、証拠になります。                    │
│ ちょっと分かり難いけどね。                        │
└──────────────────────────────────────┘
 これに対して、児童の方が数段上手に話していたのでびっくりしてしまった。つまり次
のように話していた。
┌──────────────────────────────────────┐
│ 58ページの3行目です。「早く、おじちゃん。早く行ってちょうだい。」という│
│ところです。理由は、男の子が水色の虫とりあみをかかえてやって来たので、男の子│
│から早く逃げたいと思って、松井さんに「早く行ってちょうだい。」とお願いしてい│
│るからです。                                │
└──────────────────────────────────────┘
T:はい。とっても上手に言えましたね。
┌─指示3──────────────────────────────────┐
│ では、今の意見がなるほどその通りだと思った人は○、いや違うぞと思った人は×│
│を書きなさい。                               │
└──────────────────────────────────────┘
 発表児童の名前を書いてから○×をつけている児童がいるので、
T:名前を書いて、○とか×をつけた人手を挙げなさい。(7,8名挙手)その人はとっ
  ても立派です。
とほめる。
 この場合は全員が○だった。
T:他にどんなところが証拠でしょうか。
S:「白いちょうが、二十も三十も、いえ、もっとたくさん飛んでいました。」というと
  ころで、ちょうがさそったから。
T:何をさそったの?
S:松井さんをさそった。
T:松井さんをさそったのかな。じゃあ、これが証拠になると思う人は○、違うと思う人
  は×を書きなさい。
T:はい、×を書いた人で理由が言える人?
 以下、次のパターンで進んでいった。
┌──────────────────────────────────────┐
│児童の証拠発表−−−→○×審査−−−→×の理由発表−−−→反論       │
└──────────────────────────────────────┘
 証拠として出された主のものは次の通り。
○「よかったね。」「よかったよ。」「よかったね。」「よかったよ。」それは、シャボ
 ン玉のはじけるような、小さな小さな声でした。という部分で、自分の住んでいる所に
 帰れて友達と話しているから。
○同じ箇所で、友達同士がちょうちょうのことをよかったと喜んでいるから。
○バックミラーには誰もいません。という部分で、いなくなったのはちょうになって窓か
 ら飛んで行ってしまったから。
○つかれたような声でした。という部分。男の子に追いかけられたり、松井さんににがし
 てもらったりして、急いで飛んだので疲れているから。
○え。−−−ええ、あの、あのね、菜の花横町ってあるかしら。という部分。慌てて言っ
 ているのは、逃げてきたから。
○あわててぼうしを振り回した松井さんの後で女の子が出てくるから。
○絵の女の子のスカートがちょうちょうの羽のようになっているから。
等々。
○行っても行っても、四角い建物ばかりだもん。という部分。人間世界のビルという言葉
 を知らないので、四角い建物と言っている。
という指摘は児童からは出てこなかったので、こちらから指摘した。
 進めながら、
1 「シャボン玉のはじけるような、小さな小さな声でした。」という表現は、どんな声
 のことを言っているのか。
2 ちょうちょうはタクシーの窓から出入りしているのだけど、タクシーの窓が開いてい
 たというのはどこでわかるか。
ということについて、意見を聞きながら説明確認をしていった。

(最後の時間は漢字の練習にあてた)