4年国語 実践報告10−①
┌───┬──────────────────────────────────┐
│単元名│こそあど言葉                            │
├───┼──────────────────────────────────┤
│時間 │1/2                               │
└───┴──────────────────────────────────┘
┌─指示1──────────────────────────────────┐
│ 「こそあど言葉」を読んで、読めない字をなくしましょう。          │
└──────────────────────────────────────┘
 全員読み終わってから、
┌─指示2──────────────────────────────────┐
│ では、一回読みますから、読み方を確かめながら聞いてください。       │
└──────────────────────────────────────┘
 一度範読する。
T:教科書49ページの表を見ましょう。「こ」がつく言葉をみんなで読んでみましょう。
  さんはい。
S:これ、この、ここ、こちら、こっち
(以下、「そ」のつく言葉「あ」のつく言葉「ど」のつく言葉の順に読ませる)
┌─説明1──────────────────────────────────┐
│ 今読んだ言葉は、何かを指し示したり、たずねたりする時に使う言葉です。言葉の│
│最初に「こ」がつく言葉、「そ」がつく言葉、「あ」がつく言葉、「ど」がつく言葉│
│というふうに、上手に並んでいます。この表に書かれているような言葉をまとめて「│
│こそあど言葉」といいます。                         │
└──────────────────────────────────────┘
┌─質問1──────────────────────────────────┐
│ この表に書かれている他にも、「こそあど言葉」の仲間があるんですが、どんな言│
│葉があるか分かりますか。                          │
└──────────────────────────────────────┘
(しばらく考えていたが)
S:こう、そう、ああ、どう
T:そうですね。それも「こそあど言葉」の仲間ですね。
S:このよう、そのよう、あのよう、どのよう
T:うん、それもそうですね。でも、今のは、この、その、あの、どのという言葉に「よ
  う」がくっついてできた言葉ですね。他にありますか?
S:こんな、そんな、あんな、どんな
T:うん、それも「こそあど言葉」ですね。
┌─指示3──────────────────────────────────┐
│ 4人グループを作りましょう。前から順番に作っていきます。         │
└──────────────────────────────────────┘
 4人グループができあがる。それぞれのグループに作業用紙を1枚ずつ配る。
┌─説明2指示4───────────────────────────────┐
│ 「こ」がつく言葉、「そ」がつく言葉、「あ」がつく言葉、「ど」がつく言葉は、│
│それぞれどんな時に使うかが決まっています。                 │
│ たとえば、私が持っている「この本」と言いますね。それから、あなたがもってい│
│る「その筆入れ」と言います。向こうの校舎を指さして、「あの窓」という言い方も│
│しますね。私が持っている本を「その本」とは言いません。あなたが持っている筆入│
│れを「この筆入れ」ともいいません。                     │
│ それぞれどんな時に使うかが決まっているのです。              │
│ では、グループで話し合って、それぞれの言葉はどんな時に使うのかを考えて紙に│
│書いてみましょう。書くときにはマジックで大きく書いてください。紙に書けたら持│
│ってきます。                                │
└──────────────────────────────────────┘
 児童の作業。いろいろ意見を出し合っていておもしろい。ただし、なかなか手強いよう
で、全く的はずれの事を書いているグループもあった。15分ほど時間をとり、途中のグ
ループは途中まででよいことにして、それぞれの紙を黒板に貼った。
┌─A班────────────┐┌─B班─────────────┐         
│こ−近くの物をさす時     ││こ−これが           │         
│そ−人がもっている物をさすとき││そ−そのあと          │         
│あ−とおくの物をさす時    ││                │         
└───────────────┘└────────────────┘         
┌─C班────────────┐┌─D班─────────────┐         
│こ−こんなとき        ││こ−たしかめるとき       │         
│そ−             ││そ−何かをとってもらうとき   │         
│あ−なにかをしめしているとき ││あ−なにかをしめしているとき  │         
└───────────────┘└────────────────┘         
┌─E班────────────┐┌─F班─────────────┐         
│こ−わかったとき       ││こ−わかったとき        │         
│そ−場所をしめすとき     ││そ−指ししめすとき       │         
│あ−物ごとをたのむとき    ││あ−たのむとき         │         
└───────────────┘└────────────────┘         
┌─G班────────────┐┌─H班─────────────┐         
│こ−説明をしている時     ││こ−何かをしめすとき      │         
│そ−しめしている時      ││そ−おしえるとき        │         
│あ−おどろいた時       ││あ−ゆびを指すとき       │         
└───────────────┘└────────────────┘         
┌─I班────────────┐┌─J班─────────────┐         
│こ−近くの物を指すとき    ││こ−近くの物をさすとき     │         
│そ−指ししめるとき      ││そ−友だちにたのんでるとき   │         
│あ−場所をしめすとき     ││あ−とおくの物を指すとき    │         
└───────────────┘└────────────────┘         
┌─指示5──────────────────────────────────┐
│ この中から、一番上手に説明していると思うものを一つ選んで、その記号をノート│
│に書きなさい。                               │
└──────────────────────────────────────┘
 児童が選択したのは次の通り。
 A−2人   B−0人   C−0人   D−5人   E−4人
 F−4人   G−6人   H−5人   I−6人   J−7人
 A班のように、ほぼ完全に説明している班があったことは驚きであった。同時に、それ
を選択する児童数が非常に少ないということも驚きでった。
 ほとんどの児童が、場合分けについては理解していないということが分かったわけであ
るが、数名の児童は、非常によく分析をしているということも分かった。
 この後、それぞれの言葉の使い分けについて説明して授業を終えた。