4年国語 実践報告7−①
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│単元名│キョウリュウをさぐる                        │
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│時  │3/7                               │
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┌─指示1──────────────────────────────────┐
│ 段落に番号をつけます。教科書に番号を書いていきましょう。         │
└──────────────────────────────────────┘
 わずか9つの段落だが、きちんと番号が振れない児童も数名見られる。見落としや見間
違いが多いのである。
 第1の段落を指名音読。
┌─発問1指示2───────────────────────────────┐
│ この段落には文が3つあります。その中で、疑問を表している文はどれですか。疑│
│問を表している文に波線を引きましょう。                   │
└──────────────────────────────────────┘
 正解は3番目の文だが、1番目2番目の文を選んだ児童も10名いた。
T:疑問ていうのは、〜でしょうか、とか、〜は何でしょうか、とか、〜はなぜでしょう
  かとかというように、何かをたずねる文ですよ。
┌─発問2指示3───────────────────────────────┐
│ この文の中で一番大切な言葉はどれですか。言葉一つだけ選びましょう。    │
└──────────────────────────────────────┘
 まず、言葉一つというのが理解できていない児童がほとんどである。単語というまとま
りが理解できていないので仕方がない面もあるが、このあたりは早めに指導しておいても
いいかもしれない。話を聞いていない児童は、この文以外から選んでいる。こういう小さ
なところをきっちりと教えていかなければならない。
 「手がかり」を指摘した児童は6〜7名であった。
 第2の段落を指名音読。
┌─発問3指示4───────────────────────────────┐
│ 第一の手がかりとは何ですか。ズバリと選んで線で囲みなさい。        │
└──────────────────────────────────────┘
T:第一の手がかりは、から線を引いちゃだめだぞ。〜です、まで線を引く人もだめだぞ。
  何が手がかりなのか、ずばりと囲むんだよ。
S:キョウリュウのほねの化石。
T:キョウリュウのほねの化石が第一の手がかりですね。それが、どんな場合が一番いい
  と書いてある?
S:一頭分の化石がまとまって発見されたとき。
 第3の段落を指名音読。
T:何というキョウリュウについて書いてあるの?
S:トリケラトプス。
 図鑑を持ってきている児童がいたので、その図鑑のイラストを見せる。
T:骨がばらばらに発見されたので、それを組み立てた人によって、二通りの組み立て方
  ができてしまったわけですね。どこが違っていますか。
S:前足の幅。
T:前足の開き方が違ってしまったわけですね。
 第4の段落を指名音読。
T:何というキョウリュウについてですか。
S:イグアノドン。
 再び図鑑を見る。
T:化石が一頭分そろっていなかったので、想像したわけですね。マンテルは、イグアノ
  ドンの大きさを何メートルくらいだと想像したの?
S:21メートル。
T:21メートルだね。
S:どれくらいあるんだろうな。この教室くらい?
T:この教室の2倍から3倍くらいだね。
S:すごい!
T:それが、実際の大きさはどれくらいだったの?
S:9メートルから5メートル。
T:この教室に入るくらいの大きさだね。化石が一部しか発見されなかったので、あとは
  想像するしかなかったからね。
T:マンテルが想像したイグアノドンにはどこに角があったの?
S:鼻の上。
T:その角は本当は何だったの?
S:親指の化石(笑い)。
T:こうやって、見つかった化石が少ないと、あとは想像するしかないので、いろんな間
  違いが出るわけだね。
 第5の段落を指名音読。
┌─発問4指示5───────────────────────────────┐
│ ほねの化石だけでは分からないものが二つありますね。それは何と何ですか。  │
└──────────────────────────────────────┘
S:皮ふの色や正確の様子をさぐるには、別の手がかりが必要です。
T:ズバリと言うと、何と何?
S:……。
T:一つは何?
S:皮ふの色。
T:そう、もう一つは?
S:生活の様子。
T:この二つはほねの化石からではわからないのですね。特に、皮膚の色は想像するしか
  ないのです。(図鑑を見せて)こういうふうに描いてあるけど、本当は誰も色は分か
  らないんですよ。
 第6の段落を指名音読。
┌─発問5指示6───────────────────────────────┐
│ 第2の手がかりは何ですか。ずばりと線を引きなさい。            │
└──────────────────────────────────────┘
S:キョウリュウの化石が発見された場所。
T:そうですね。ここではプロトケラトプスが例に出ていますが、図鑑と比べると色が違
  うでしょ?
S:本当だ。
T:こういうふうに、皮ふの色はよく分からないんです。
S:適当にかいてるの?
T:違うよ。みんないろいろ考えて想像するんだけど、本当のところは分からないんだね。
  だから、どっちが本当なのかは誰も分かりません。