4年国語 実践報告5−①
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│単元名│春のうた                             │
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│時  │1/2                              │
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┌─指示1──────────────────────────────────┐
│ 全員立ちましょう。春のうたを3回声に出して読んだら座って2回読みます。あわ│
│せて5回読みます。題名のあとの「かえるは……」というところは読みません。作者│
│の名前も読みません。では、どうぞ。                     │
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 間違って音読している児童がいる。
○ケルルン クック → ケルルンルン クック
○おおきなくもがうごいてくる → おおきなくもがうごいている
┌─説明1──────────────────────────────────┐
│ 読む速さは○○君くらいの速さがいいですね。速く読んだ方がいいときもあるんで│
│すよ。でも、これはそんなに速く読む必要はありません。それから、読み間違いをし│
│ている人が多いですね。「ケルルン クック」というところと「おおきなくもがうご│
│いてくる」というところです。                        │
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┌─発問1──────────────────────────────────┐
│ 土の中から出てきたかえるは、一番初めに何をみたでしょうか。        │
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┌─指示2──────────────────────────────────┐
│ 一番初めに見たものをノートにずばりと一つ書いて見せにきましょう。ノートを見│
│せた人は髙山先生にも見せてください。                    │
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 ノートをチェックしながら、主な意見を板書させる。
A:空
B:花
C:太陽
D:春
E:まぶしい光
F:水
G:つるつるした水
H:いぬのふぐり
I:水たまりにうつった自分の顔
┌─指示2──────────────────────────────────┐
│ 黒板に9つの候補が出されました。この中から、これは絶対おかしいというものを│
│ひとつ選んで記号を書きましょう。                      │
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A:空(0人) B:花(1人) C:太陽(0人) D:春(12人)
E:まぶしい光(0人) F:水(3人) G:つるつるした水(6人)
H:いぬのふぐり(7人) I:水たまりにうつった自分の顔(7人)
┌─指示3──────────────────────────────────┐
│ 自分が選んだのがどうしてだめなのか、その理由を書きましょう。       │
└──────────────────────────────────────┘

┌─指示4──────────────────────────────────┐
│ では、理由を発表してもらいます。少ないところからやりましょう。まず、花がお│
│かしいと考えた人、手を挙げてください。                   │
│ それから、黒板に花と書いた人は誰ですか?                 │
└──────────────────────────────────────┘
 両名が分かってから、
┌─説明2──────────────────────────────────┐
│ 今から、○○君が理由を発表します。△△さんは○○君の理由を聞いて、もし反対│
│できたら反対してください。                         │
└──────────────────────────────────────┘
S:花という言葉は詩の中に出てこないので、ちがうと思います。
T:なるほど、詩の中に出てこないからね。では、△△さん、今の○○君の意見に反対で
  きたら反対してください。もし、反対できなくてその通りだなと思ったら、参りまし
  た言います。
S:参りました。
T:ぼくに言うんじゃなくて、○○君に言ってね。
S:参りました。
S:やったぁ。
T:では、この花という意見は消えてしまいますよ。(板書の「花」に線を引く)
┌─指示5──────────────────────────────────┐
│ 次に、水をやりましょう。水がおかしいと書いた人、手を挙げてください。   │
└──────────────────────────────────────┘
 ここで、手の上げ方について指導する。
○手はまっすぐ上にさっと挙げる。
○手をあげてから周りを見る。
 きっちりと指導しておかないと、後々困ることがたくさん出てくるので、厳しくきっち
りと指導する。
┌─指示6──────────────────────────────────┐
│ かえるが最初に見たものが水だと書いた人、手を挙げてください。       │
└──────────────────────────────────────┘
 最初にノートに書いたものと、おかしいとして挙げたものとを近藤している児童が多く、
進行が滞ることがあった。ここは板書をしたり、色を変えたりして分かりやすくしなけれ
ばならないところであった。
T:じゃあ、○○君発表してください。
S:はい。最初に「ほっ まぶしいな」って書いてあるから違います。
T:それでは理由にならないんだよね。君が言ったのは「みずは つるつる」って書いて
  あるからおかしいです、「ケルルン クック」って書いてあるからおかしいです、「
  かぜは そよそよ」って書いてあるからおかしいです、っていうのと同じで、何でも
  同じことになっちゃうんだね。「ほっ まぶしいな」って書いてあるから、こういう
  ことになってそれでおかしいって言わなくちゃ。「ほっ まぶしいな」がどうしてだ
  めな理由になるのかを言わなくちゃだめなんだよ。
S:………。
T:それがどうして理由になるのか分かるかな?
S:………。
T:こういう時に、考えて発表しないと国語の力はつかないんだぞ。
S:………。
T:君は何か考えたはずなんだよな。だから、そこが理由になったと思ったんだから、そ
  の考えたことを言葉にしてみることが大事なんだぞ。
S:………。
T:じゃあ、いいでしょう。では、○○君発表してください。
S:うーん。
T:君がノートに書いたことをそのまま読めばいいよ。
S:………。
T:書いてないの?
S:書いてある。
T:じゃあ、それを読んでください。
S:(ノートを見ないで)太陽がまぶしいから………。
T:あのね、ノートに書いたことをずばりと読めばいいの。
S:………。
T:ノートを見せてごらん。これを読んで。
S:太陽がまぶしいのに、自分のことをまぶしいといっている。
T:………。どういうことかな?
S:………。
T:誰か、どういう意味か分かる?
 ここで時間切れ。