4年国語 実践報告3−① ┌───┬──────────────────────────────────┐ │単元名│ガオーッ │ ├───┼──────────────────────────────────┤ │時 │2〜4/4 │ └───┴──────────────────────────────────┘ ┌─指示1 質問1──────────────────────────────┐ │ 真ん中に動物園と大きく書いてあるプリントを見てください。動物園という文字の│ │周りにマスがいくつありますか? │ └──────────────────────────────────────┘ S:8つ。 ┌─指示2──────────────────────────────────┐ │ マスの中に、動物園にはどんな場所や物があるかを書きます。たとえば、動物園に│ │はどんな場所があるでしょうね。売店とか、入場門とか、トイレなんかがありますね│ │それから、どんな物があるかと言うと、ベンチとか立て札とかがありますね。そうい│ │うものをマスの中に書きます。では、マスが全部埋まるようにがんばってみましょう│ └──────────────────────────────────────┘ 短時間で終わると思ったが、意外に時間がかかっている。動物の名前を書き入れている 児童も見られる。 T:動物は書かないでください。場所や物ですよ。動物って物かな? S:物じゃない。生き物。 T:マスの中には場所とか物とかを書いてください。 しばらく時間をとり、全部埋まらなくてもやめさせた。 ┌─指示3──────────────────────────────────┐ │ プリント②を見ましょう。(以下板書しながら説明)プリント①の周りに書いた8│ │つの言葉の中から4つの言葉を選んで、②のプリントの4つの枠の真ん中に書き写し│ │ます。始めましょう。 │ └──────────────────────────────────────┘ これだけの説明ではわかりにくかったようで、何をやったらいいか分からずまごまごし ている児童も見られたので、個別に説明をした。 ┌─指示4──────────────────────────────────┐ │ 今書いたマスの周りに4つのマスがありますね(板書して説明)。そこにカタカナ│ │でアイウエの文字が書いてあります。アの欄を指さしてご覧なさい。隣同士で確かめ│ │合って、できていなかったら教えてあげてください。 │ └──────────────────────────────────────┘ 4年生では、まだまだ指示が上手に聞けない児童も多い。このように確認させると指示 がほぼ徹底する。しかし、隣同士で間違っている場合も間々ある。 ┌─指示5──────────────────────────────────┐ │ そのアのマスに、真ん中に書いた場所や物の近くにどんな動物がいるか、どんな人│ │がいるか、想像して書きます。4つとも書いてください。 │ └──────────────────────────────────────┘ T:どんな動物でもいいよ。 S:ヘビでもいい? T:なんでもいいよ。 ┌─指示6──────────────────────────────────┐ │ イの欄には、そこでどんな事件が起こったか、想像して書きます。どんな事件が起│ │こってもかまいません。4つとも書いてください。 │ └──────────────────────────────────────┘ T:どんなことでもいいよ。パンダがパンチしたとか、犬が空を飛んでたとかね。 S:そういうことでいいの? 何でも自由に想像して書いていいと言ったのだが、思いの外、筆の進みは遅かった。し ばらく時間を取ったのだが、ひとつか二つしか書けない児童も多かった。自由に発想する 経験が少ないのかもしれない。いろんなことを書かせる必要があろう。 以下同様にして、「ウの欄に、その時、動物や人はどんなことをどんな様子でしていた か」「エの欄に、その時どんな音や声が聞こえたか」を想像して書かせた。 ┌─説明1──────────────────────────────────┐ │ では、発表してもらいます。発表はこのようにやります。(ある児童のプリントを│ │見て読み上げる)動物園の売店の近くにパンダがいました。そこで、パンダが逃げ出│ │すという事件が起きました。その時、パンダはご飯とブタを食べていました(笑い)│ │ドンドンという音が聞こえました。 │ └──────────────────────────────────────┘ ┌─指示7──────────────────────────────────┐ │ では、発表してくれる人? │ └──────────────────────────────────────┘ この後、数名の児童に発表してもらった。 3時間目 事件を題材に400字前後の作文を書いた。次のことを説明した。 ┌─説明───────────────────────────────────┐ │ 「動物園の○○には○○がいます。そこで○○という事件が起こりました。その時│ │○○は○○をしました。○○という声(音)が聞こえました。」という順番で作文を│ │書きます。でも、これだけ書いたのでは3,4行で終わってしまいますから、それぞ│ │れを少し詳しく書いてください。 │ └──────────────────────────────────────┘ しかし、児童は400字を書くのに四苦八苦している様子だった。叙述の文ばかりを連 ねてしまい、説明と描写の文を書かないからである。その結果、前時に考えた事件が大幅 に修正されたり新たな事件が付け加えられたりしていったようである。さらに、文章の簡 単な構成さえ分かっていないのだから、話の展開もわかりにくいものが多かった。 文章の構成と説明・描写の文の書き方を指導する必要があるだろう。 4時間目 4〜5人のグループを作り、作文を読みあって評価をした。 評価プリントを見ると、改善点としては次のような点があげられている。 ○分量を増やす。最後まで書く。 ○仮名遣いを正す。(お→を わ→は) ○文字をていねいに書く。 ○誤字・脱字を正す。 ○意味が分からないので、分かるように書く。 ○内容をおもしろくする。内容を付け加える。 ○題名を適切にする。 ○句読点を正しく打つ。 ○話の展開に無理があるので、わかりやすく書く。 ○消しゴムの使い方。 意外によく読み、評価しているようだ。