稲葉小学校 第3学年 学年だより

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2002. 7.19 発行
 第  46 号
編集責任者 山中
 
 
1学期間お世話になりました
 
 今日は「学びのすがた」を子どもたちに渡しました。
 どのように「学びのすがた」をつけるのか、簡単にご説明いたします。
【学習の記録】
 学習の記録は、まず、テスト、小テスト、学習プリント、ワークシート、作品、ノート、発言
内容、発言意欲、自主的な学習 などをA、B、Cの3段階で評価します。
 その目安となるのは「評価規準」と言われます。この評価規準の大きなものは「学びの
すがた」に書かれてあります。実際には、もっと細かく具体的な評価規準を数多く準備します。
 その評価基準を「充分達成している場合」をA、「おおむね達成している場合」をB、「達
成が不十分」な場合をCとします。
 こうすると、一つの教科でもたくさんのA、B、Cが積み上げられてきます。これをA=3、
B=2、C=1と点数に直し、合計した点数が満点の90%程度以上の場合を「◎」、60%
程度以下の場合を「△」、それ以外の場合を「○」としています。
 また、実際にはその%に達していない場合でも、その子の伸びが大変大きい場合は、
その努力を認めるように配慮します。
【生活の記録】
 普段から、子どもたちの様子をよく見て、よい行いを見つけた場合、それを記録しておき
ます。私の場合、デジタルボイスレコーダーをなるべく携帯し、気付いた時にどんどん録音
します。
「○○君、○月○日、自分から進んで大変な場所の除草を引き受け最後までやり遂げた。」
というような具合です。後日、それを記録簿に転記します。
 これを続けていると、どの子にもいくつかの記録が残ります。その記録を見て、該当する
項目にチェックをします。上のような記録の場合は「自主性」「勤労意欲」「責任感」をチェッ
クします。
 このチェックが3つ以上ある項目は「○」とします。
 2つの場合、総合的に判断して「○」をつけることもあります。
 また、その子ひとりのことを考えた場合、もっともよく達成されていると思われる項目にも
「○」をつけることがあります。
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 以上のように評価をします。
 可能な範囲でよく見ようと努めますが、子どもたちのすべてを見られるわけではありません。
 保護者の皆様が認めている子どもたちの良さを、私が見落としている場合もあります。その
逆もあります。
「うちの子はもっと勉強ができるはずだが…。」
「うちの子の行いはもっと立派だと思うのだが…。」
とお考えになる方もいらっしゃると思います。
 保護者の皆様が普段から見ている子どもたちと、私が学校で見ている子どもたちと、どちら
かが本当なのだというわけではないでしょう。
 どちらも本当のその子なのだと思います。人間はいろいろな面を持っていますから。
 私も一人の父親として、息子の通知票を見てきました。今も見ています。通知票の魔力に負
けないように、と言い聞かせながら見ています。
 通知票にはその子のほんの一部分しか書かれません。通知票の魔力に負けずに、子どもを
信じ、子どもの将来を信じ、子どもの未来に夢を託す親でありたいものだと思います。
 
 1学期間、大変お世話になりました。
 何事もないことが、最高のご協力だと肝に銘じております。
 
 どうぞ、お子さまと有意義な夏休みをお過ごしください。