稲葉小学校 第3学年 学年だより
parents teacher children
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2002. 6.25 発行
第 34 号
編集責任者 山中
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探検ツアー見聞録 4
水着に着替えてプールに向かう。
10時直後だというのに、利用客が20名〜30名ほどいる。
子どもたちが楽しみにしていたプールには、20人くらいの大人
の方が入っていた。その方々は、プールの中を一方向に大きな円を
描くように、ある人は歩き、ある人はゆっくりと泳いでいる。
これはイメージしていたのと違う。
子どもたちの話ではどこにでもあるプールなのである。日曜日に
下見に行った飯野先生の話でも、日曜日は普通のプールのように子
どもたちが楽しく遊んでいたというのだが……。
今日は、水曜日。この施設が本来のクアハウスとしての利用法に
もどったらしい。
この状況で、3、4年生が数十人も入って来たらどうなるだろう
か。ちょっと心配になってきた。そこで、係員のところへ行き、
「すみません。ここは、今見ると、大人の方が健康作りを行うよう
な施設なんでしょうか?」
「そうですね。」
「それでは、ここに今から小学校3、4年生が3、40人入ってき
たら、ご迷惑になるでしょうか?」
「いや、そんなことはありませんよ。」
「大丈夫ですか?」
「はい、ただ飛び込みとかはしないようにお願いします。」
「はい、分かりました。」
これでなんとか一安心。
しかし、いざ子どもたちが入ってくると……。
やっぱり、大人の方にとってはめいわくなのだろう。何しろ、一
方向にぐるぐる回っているのもかまわずに横断するし、近くまでい
ってばた足をして水をかけるし、大きな声を出すし、ぶっつかる
し。
あまりにも申し訳ないので、いったん全員を集め、
「ここでは飛び込みをしてはいけません。まわりを走ってもいけま
せん。それから、今見ていると分かるように、ここは健康な体を作
るために運動をしたりお風呂に入ったりするというところなので、
学校のプールのように遊んでいると、運動をしているひとのめいわ
くになります。ですから、遊んでいいですけど、大人の人の運動の
じゃまをしたり、前を横切ったり、ばた足をしたりするのはやめて
ください。」
と、話さないではいられなかった。
この後も、子どもたちは私をかなりはらはら冷や冷やさせたが、
大人の方は嫌な顔ひとつせず、一緒にプールに入っていたり、ジャ
グジーに避難したりしていた。中には大人の方とお友達になった子
もいたようだ。
嵐のような時間は、1時間30分続き、その後、子どもたちは計
画通りにプールを上がって行った。
最後に監視員の方に丁重にお礼を言って、私もプールを後にす
る。プールで泳いで、ジャグジーでのんびり過ごそうという私のも
くろみは全くはずれ、90分ほとんどを監視員として過ごすことに
なってしまった。
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サークルの仲間と酒を飲むと、話題はもちろん教育のことである。こん
な実践をやってみたがどうか、こんな情報があるがどうだ、あの授業法は
ここがいい、こんなイベントをやってみようか、こんな本を出版してみた
い、等々、話題はつきない。愚痴や悪口はほとんどない。時には口角沫を
飛ばして議論をすることもある。この一時が至福の時である。
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