稲葉小学校 第3学年 学年だより
parents teacher children
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2002. 6.20 発行
第 30 号
編集責任者 山中
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探検ツアー見聞録 1
朝6時30分に家を出る。
学校へ一度寄って、救急セットと水着と資料を持って公民館へ向
かう。昨年は公民館までの道がとても混んでいて集合がぎりぎりだ
ったので、今年は少し早めに行ってみたら……、早すぎた。
公民館にはまだ誰もいなかった。時刻は7時3分前だ。手持ち無
沙汰なので、何となく車の中のそうじを始める。遠藤周作の文庫本
があったので、電車の中で読もうと思ってかばんに入れる。
7時20分頃になって、子どもたちが少しずつやって来た。ひと
りひとりに「おはよう」と声を掛ける。
定刻までにほぼ全員が集合し、集まった班から出発した。
最後に集合した班と一緒に壬生駅まで歩く。途中、壬生小の子ど
もたちおよそ100人とすれ違ったので、大きな声であいさつをし
たのだが、ほとんどの子が黙ったまま無表情に通り過ぎた。不審者
だと思われたのだろうか。せちがらい世の中である。
駅は高校生でごった返していると思いきや、混雑の具合はそれほ
どでもない。子どもたちが発売機で乗車券を買うのをじっとながめ
ている。なるべく手を出さない、口を出さないことが今回は大切な
指導である。
とどこおりなくホームへ向かう。混雑はない。しかし、子どもた
ちは一番先頭の車両のところに集中しているので、そこだけがごっ
た返している。5、6年生もいてかなりの人数である。
電車が来た。
乗れないでホームに残ってし
まう子がいたらどうしよう、な
どと思いながら乗り込む。幸い
乗れない子はいなかった。
子どもたちの車内でのマナー
は立派なものだった。大声を出
す子も、ふざける子もいなかっ
た。少し声を上げると、上級生
が注意をしている。たいしたも
のだ。
私の目の前で、シルバーシー
トに座って足を組んで居眠りしている兄ちゃんや、わたしのことな
ど眼中にないように「こっち、こっち」と言いながら、私を追いや
って場所を取った年輩のご婦人方とはえらい違いである。
何事もなく、東武宇都宮駅到着。後ろからのんびり歩いている
と、稲葉小の子たちだけが、改札の列からはずれてグループを作っ
ている。4年生の班長が、
「トイレに行きたい人は行ってきて。」
と声を掛けている。つい3ヶ月前までは3年生だった子たちが、一
人前に下の子を気遣っている。まさに「ポストは人を作る」であ
る。経験は大切だ。
先に改札を出て、子どもたちを待つ。
自動改札にとまどっている子や二人続いて出てしまう子がいた
が、無事通過できた。
子どもたちは安心し、満足し、笑っていた。(続きは明日)
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数日前、息子二人が「父の日」のプレゼントに「卓球のラケット」をく
れた。板とラバーを合わせてかなりの値段だ。二人で相当な時間話し合っ
ていたと母親から聞いた。どおりで前日、「お父さんは昔、どんな選手だ
ったの?」などと聞いていたわけだ。二人の息子にとって私は厳しく怖い
父親だった。でも二人のために自分の時間を使うことは惜しまなかった。
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