稲葉小学校学校課題研究通信



 

2002. 2.18 発行
第 73号
文責 山中

 
 
研究発表会見聞録 5
 
「Five cards. raise your hand.」「Excellent!」
「No card. raise your hand.」「OK!」
 こうやって賞賛の言葉も自然に教えているようだ。
 次にもう一つ、4年生でもやっていたワードブリッジゲームの改良版を床で
行い、同様に枚数を賞賛して、授業終了となった。            
昼食
 ここで昼食となる。500円の弁当を引換券と交換し、体育館へ向かった。
体育館は2階にあり、下はプールになっている。児童数が800人を越えてい
るのに、校庭はアスファルトで固められたものが40m四方あるかないかとい
う狭さである。対角線でも50mはないのではないだろうか。ただでさえ狭い
校庭の中に、大きな銀杏の木が3本立っている。その根元の部分だけ表面を固
めずに土になっているのだ。元気いっぱいに駆け回るなんてことは夢のまた夢
である。ドッヂボールは屋上でやっている。屋上も運動スペースなのである。
けがもおおいだろうと同情する。稲葉小とどっちが幸せかの判断は難しいだろ
う。
 さて、体育館も校舎内も実は土足で上がっている。特に体育館は板張りだか
ら恐縮しつつ中に入った。中は暖かい。ものすごい巨大な温風機が数台セット
されている。その前は暑くていられないような代物である。そのそばで、保護
者の方がお茶をサービスしてくれていた。ありがたいことである。この昼食の
時間にお茶をサービスしてくれるということは、自分はお昼時に食事ができな
いということである。しかもボランティアだ。教師になって保護者の方に接待
されることに慣れてしまい、そのありがたさに気が付いた時には、40歳の声
を聞くのも間近な年齢になっていた。数多くの失礼無礼を繰り返し、教師の品
位を落としてきたのだろうと思うと、冷や汗が一斗も出る思いである。500
円の弁当は冷え切っていたが、弁当を作って寒風の中で提供してくれた人の苦
労を思えばありがたい。何より、温かいお茶が体を暖めてくれた。
2年生の授業
 本日3時間目の授業参観である。今回も教室の前部、黒板の横に陣取る。私
はいつの頃からか可能な限り、授業は前から見ることにしている。その方が子
どもたちの表情が見えるからである。
 2年生は38名と大人数であった。各自が自分で作ったと思われる、牛乳パ
ックを利用した椅子を持って入室してきた。低学年で人数が多いにもかかわら
ず、教えるのは担任の先生一人らしい。
 まず、ジェスチャーの入った歌をみんなで歌った。うれしそうに歌うのだが
、中には歌に集中できない子もいる。どうやら手の掛かる子が2〜3人はいる
らしい。
 歌の次は「あっち向いてホイ!」である。これを英語でやる。
「rock! scissors! paper!  one! two! three!」
という定番のじゃんけんをして、
「right right up!」(この言葉の記憶はあいまいである)
と言いながら「あっち向いてホイ!」とやるのである。子どもたちは相手を変
えながら何度もこのげーむに興じていた。周りの先生ともやってよいことにな
っていて、何人かの子どもたちはやっていたようだが、4年生ほど積極的に参
観者と英語を交わすことはなかった。
 このゲームのあと、先生は袋を持ち出した。中に何か入っている。果物の模
型である。最初に出てきたのはリンゴ。リンゴを見ると、子どもたちは大きな
声で、
「apple!」
と言う。以下同様に、梨、パイナップルと出てきて、最後に桃が出た。桃を出
すときには、じらしたり隠したりしながら、子どもの興味を惹いた。
 この桃から、今日のテーマである「桃太郎」の話に自然につながっていく。