稲葉小学校学校課題研究通信



 

2001. 11.27 発行
第 44号
文責 山中

 
 
中学校でのSkitの実践の紹介 ①
 
 東京都中学校英語教育研究会研究部の研究起用「語いと英語教育(22) Student Talk(2) 
「生徒の発話を促す言語活動と評価」」(1999年2月10にち)にSKITについての記述がありま
すので、引用して紹介いたします。

(2)Allotment
  Skitの説明。上級生の作品(ビデオ)鑑賞。ペアを組ませ、準備開始。…1時間
  SkitのScriptチェックと練習。…通常授業の最後の10分間を練習時間に当てる。
                                  (3回)
  Skit実演練習。教師の前で本番のように実演させ、アドバイスする。…1時間
  Skit鑑賞。各クラスのベスト・スキットからさらに1つを選ばせる。
(3)評価の観点・方法
  評価の観点
  *はっきりした声で英語を使っていたか。
  *会話の内容があり、自然だったか。
  *英語らしい発音、ストレス(強弱)、イントネーション(上げ下げ)だったか。
  *ジェスチュアを使っていたか。
  評価の方法
  Skit作成・練習時の形成的評価。ベスト・スキットを選ぶ相互評価。
  Skitの語数と実演の評価。
(4)活動の内容
・Skit説明(資料1)上級生の作品(ビデオ)を見せ、既習英語の使い方、場面設
  定などについて気づかせたり説明したりする。ペアを組ませ、Skit作成に入る。
                                (資料2)
・SkitのScriptチェック。
・読みの練習。Scriptを見て音読→Read & Look up → Script を見ないで演技。
  教師の前で本番のように実演させ、アドバイスする。
・級友の前で実演し、ベスト・スキットを選ばせる。(資料3)
  教師も評価し、ビデオで収録。
・Skit鑑賞。編集した各クラスのベスト・スキットからさらに1つを選ばせる。
・なお今回は文化祭展示部門参加のため、当日全員のSkitをビデオで放映した。

 

資料1
SKIT
  Skit(スキット)とは「寸劇」(短い会話、劇)のこと。
 Skitの目的
教科書を読んで、聞いて、書くだけでは英語が話せるようにはなりません。
動作や身ぶり手振りなどをつけて英語を話したり、聞いたりすると本当のコミュニケ
ーションに近づきます。またSkitと同じような場面や状況で英語をつかうことがあ
るかもしれません。
 Skitを行う場所
教室で、同じクラスの人の前で(ビデオ撮影あり)
Skitは原則として1発勝負。だから練習をしっかりやっておこう。
Skitの練習
(1) Script(台本)の読みの練習
英語のリズム、ストレス、イントネーション、発音、感情表現などを考えながら、
読むことに集中して練習。お互いにアドヴァイスし合うと良い。
(2) Script(台本)を使いながら、相手の顔(目)を見て言う練習
相手との間(ま)の取り方を考えながら、練習し、お互いにアドヴァイス。
(3) Script(台本)を使いながら、立って言う練習
言葉と動作が一致するように、お互いにアドヴァイス。
(4) Script(台本)を見ないで、立って言う練習
言葉に動作を乗せるように、お互いにアドヴァイス。
(5) お互いに立って、動作を付けながら(考えながら)言う練習
動作に言葉を乗せるように、お互いにアドヴァイス。

Skitのペアは同じ組の中で。人数が奇数のクラスは誰かがかけもちします。
(例)A君とB君のペア、B君とC君のペア。B君がかけもちをすることになるが、
 B君は2度できる(評価される)チャンスが持てる。
Skitの評価
評価する項目はそのたびごとに決めます。評価する人は先生(外国人講師)、同じ
クラスの人。まだビデオを見て他のクラスの人も評価してベスト・スキットを選ぶ
こともあります。このSkitは成績に入れます。
ただし、ペアの2人が同じ得点になるのではなく、それぞれを先生が評価します。
なお、カンニングと思われる場合は0点にします。