┌────────────────────────┐                 
│稲葉小学校学校課題研究通信           │2001. 6.19 発行 
│                        │第 22号      
│                        │文責 山中      
│                        │                
└────────────────────────┘                 

第一回目の探検ツアー

「そんな半端な時間に開店するかな?」
なんて心配をよそに、ボーリング場は9時45分に開店となった。
「ほ〜ら、9時45分じゃないですか!」
と自慢げに言う子供らと共に、ボーリング場内に入った。こんな朝早くからボ
ーリングをする人なんていないよな、と思っていたら、何と早朝ボーリングの
お客さんがいたのにはびっくり。
「ちゃんと、あいさつして行くんだよ。」
「分かってますよ。   先生にもよく言われましたから。」
 早速フロントに行く子供たちを遠目で見ながら入り口近くのテーブルに腰を
下ろした。予定ではここでボーリングをちらちらと見ながら、読書にでもふけ
るわけだったが、とにかく場内はウルサイ!読書どころではない。
 仕方なくボーリングをぼーっと見ていると、テレビに例の事件がテロップで
流された。これは大事件である。のんびりと(?)探検ツアーなんてやってい
る場合ではない。もしかしたら非常招集があるかもしれないな、と思いながら、
ずっとテレビの前に居座っていた(ボーリング場のテレビは音声が出ないので)
 しばらくすると、予定のグループが続々と登場し、それぞれがポーリングを
楽しんでいった。ここのボーリング場はレーンの両側がせり上がって、ガータ
ーを防ぐ構造になっており、ボーリングが初めてという子も楽しんでいたよう
だ。
 ほとんどの子が2ゲームを楽しんだ。靴代300円、1ゲーム400円だか
ら、2ゲームやると1100円。結構な値段だ。今の子は金持ちだな〜。
7 予期せぬできごと
 非常招集の携帯電話を待っていたのだが、電話はならずに、かわりに帰った
グループがもどってきた。何事であろうか。
「どうしたの?」
「図書館が休みだったんです。それで、弁当を食べてもどってきました。」
「どうする?博物館にでも行く?」
「博物館までは遠いよね。」
と地図を見る。
「近くに何か見るようなところはあるかな?」
「何もない。」
「市民会館を見るってのは?」
「何もやってないから、見てもしょうがないと思います。」
「じゃあ、ボーリングでもやる?」
「でも、お金があるかな?」
 子供たちは今日は2000円持ってきている。往復の電車賃が240円。さ
きほど使ったボーリング代が1100円。残りは660円。靴代300円と1
ゲーム代で700円だから、40円足りないのである。
「40円足りないよ。」
すると、
「おれ、細かいお金が100円くらい財布に入っていたから、40円貸してあ
げるよ。」
という声。よし、ここはルール違反には目をつぶろう。俺がルールブックだ!
めでたく軍資金調達に成功した一行は、再びボーリング場に向かった。
8 終わり
 最後のグループは、かなり長い時間、フロントの人に聞いていた。フロント
の人も実際のピンを持ってきていろいろ説明してくれていた。ありがたいこと
である。これで予定は全て終了。最後にあいさつをしないと、教師の常識を疑
われると思ったので、きちんとお礼を述べてボーリング場を後にした。
───────────────────────────────────
 探検ツアーのことを研究通信に載せていいのでしょうか。答えは○。学校課
題は総合的な学習の時間についての研究ですから。でも、実際には英語活動一
色ですけどね。だから、今後は載せません。お粗末様でした。