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│稲葉小学校学校課題研究通信           │2001. 4.19 発行 
│                        │第  3号      
│                        │文責 山中      
│                        │                
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最初の授業を終えて その2

 このALTとのことについて、19日の朝、ちょっとした議論をしました。
   (敬称 略させていただきます。会話はこの通りではありません)
   :ALTの人は、アメリカで教壇に立った経験ってあるの?
   :ないと思います。ALTは基本的に大学を出ているだけで、日本でA
    LTをしてお金を稼いで、本国に帰って大学院に行くという人が多い
    ようです。
   :じゃあ、日本にきて、教えることの研修はやっているのかな?
   :それは、文部省の研修をやっています。
   :その研修っていうのはどんなことをやるの?
   :教頭先生、○○○(忘れた)の内容はどういうものでしたっけ?
   :指導方法とか、教える時の留意点とかを勉強したりするのね。
   :それって、期間はどれくらいですか?
   :3ヶ月もない。そんなに長い期間じゃないね。どうして?
   :この前ALTとの授業がありましたけど、その後の打ち合わせが大変
    だったんですね。それで、ALTとのこれからの授業をどう作ってい
    ったらいいか考えていたんです。
   :とにかく、いろいろなことをやってみて、そこから考えていったらい
    いんじゃないの?
   :でも、とにかくやってみてっていうのは、言うのはやさしいんですが、
    特に私のように英語に堪能ではない教師にとってはとても大変なこと
    なんですね。なにしろ、打ち合わせに多くの時間がかかって、それも
       先生に話してもらってですから。
   :うん。
   :それで、そこのところを何とかもっと簡単にしていきたいんです。
   :たとえば、どうしたらいいの?
   :一番簡単なのは、学級担任が授業を進めることだと思います。
   :でも、それはだめよね。ALTがいるのに担任が授業を進めるわけに
    はいかないし、それに、ネイティブの発音を聞く機会がなくなってし
    まうしね。
   :いっそ、教育機器のようにALTの方を活用できればいいんでしょう
    けど。言葉は悪いですが。
   :でも、それはALTの方が嫌がるのよね。テープ代わりにするってい
    うのは。だから、ALTの方にいろんなアイディアを出してもらって、
    こんな時はどうしたらいいですか、とか聞いて一緒に作っていけばい
    いんじゃないかしら。
   :でも、その打ち合わせが大変なんですよね。何しろ英語が分からない
    じゃないですか。専門的な言葉で話さないとならないし。これが学期
    に一回とか年に一回とかならいいんですが、毎週ですからね。
   :そうよね。………そんなことを先生方に投げかけながら、いろいろ考
    えていくしかないわね。

 日本全国の小学校で英語の授業が始まったとしても、ALTが関わらないク
ラスの方が圧倒的に多くなるはずです。ALTに頼っている授業でいいのでし
ょうか。ALTへの依存度を少なくしていく方向で英語活動を考えていかなけ
ればならないのではないでしょうか。
 発音に関して言えば、我々が今から英語の音韻を識別することは絶対不可能
です。聞き分けることができませんから話すこともできません。それはネイテ
ィブスピーカーに頼るか、機器に頼るかしかありません。しかし、その他の面
はかなりカバーできるのではないかと思います。英語の授業といえども、その
基本は通常の授業と同じはずです。長年研修を積んで来られた先生方の教授技
術が、ALTに引けを取ることなど絶対にないと私は確信しています。
 私たちの教授技術と、ALTの技術が共に生きるようなT.T.のあり方を
考えていきたいものだと思います。