本 夏輝の部屋

研究領域
主   題
論文構成
序   論
本 論 1
本 論 2
結   論


インターネットと健康について
−人間関係や心身の健康に関する問題を中心に−
                                                                               本 夏輝

1.はじめに
インターネット(Internet)とは、世界各国の商用パソコン通信ネット、研究所や大学LANなどのネットワークを相互に
接続したネットワークの集合体の総だ。自分のコンピュータをインターネットの接続すれば、世界のあらゆる場所の情
報を入手したり、世界へ向けて情報発信を行うことも可能だ。インターネットの利用者数は全世界で6000万人に達する
と見込まれている。
1969年にアメリカ国防総省が軍や大学の研究所などを結ぶARPAnetというネットワークを開設した。これが現在のイン
ターネットの前身である。
日本では1984年に慶応大学、東京工業大学、東京大学のワークステーションを接続したJUNNETがスタートし1989年に
は国際接続され日本のインターネット接続第1号として認知された。
当初、学術目的に利用されることが多かったインターネットだがその利便性が広まるにつれ、コミュニケーションの場、
情報検索を提供する場としても注目を集めるようになった。
インターネットの代表的な機能としては次の4つだ
①      WWW(World wide web)
WWW(World Wide Web)は世界中の情報発信を行うコンピュータに接続して
カラーグラフィックによって情報を検索できる仕組みを指す。
インターネットには大学・企業、そして個人が運営する無数のWWWサーバーが存在している。ビジネス・娯楽・学術など、
それぞれのサーバーの特徴を表す最初の情報画面を「ホームページ」と呼んでいる。
②      電子メール
インターネットでは電子メールはE-mailとも呼ばれ、最も一般的に利用されている機能の1つだ。相手の電子メールア
ドレスさえわかっていれば、インターネット内のあらゆる相手に電子メールを送ることができる。
③      FTP
FTP(File Transfer Protocol)はファイル転送のための機能で、インターネット上を流れる情報量の多くはこのFTPに
よるものだ。
④      Net News
Net Newsはパソコン通信における電子掲示板に相当する意見交換の広場だ。
学術・娯楽などのテーマ別に世界で数千ものニュースグループが設けられている。
 インターネットの普及により、情報の入手や新しいコミュニケーションの手段として今後も活発に利用されると予想
できるが、これに伴った問題点も指摘されつつあり、人間の健康や人間関係のあり方について考える必要がある。
 その主なものをあげてみる。
①      ネット中毒
中毒とつくもの、例えばアルコール中毒や一酸化炭素中毒などがある。ネット中毒もこれらと同じインターネットのや
りすぎで起きてしまう中毒症状だ。
ここである例をあげよう。
『A君は、みんなからゲームおたくと言われるほどゲーム好きで、毎日夜遅くまでゲームに熱中するあまり、遅刻も大変
多い生徒です。最近では、インターネットに夢中になってしまい、夜明けまでインターネットをしているようで、学校
も休むようになってきました。学校に来ても、次第に友達を避けるようになり、ついには学校に来なくなってしまいま
した。今では昼夜が逆転し、友達とも接触せずに、家の中に引きこもるようになってしまいました。』
A君はインターネットに夢中になりすぎて学校を休みがちになり、さらには友達とも接触しなくなってしまったようだ。
このままでは友達が気づいたときにはいなくなってしまっているだろう。
実際に日本ではインターネットに夢中になって、家族との会話が途絶え、会社に行けなくなったという相談が絶えない
らしい。ここ最近では主婦層も増えてきているという。
インターネットが普及する以前、家庭用ゲーム機が世の中に出回った頃から,ゲームに熱中するあまり、仮想現実の世界
にのめり込んだり、人間関係が希薄化してしまうことは懸念されていた。そしてインターネットが普及するようになっ
た現在では、他の人と直接、接しなくてもいろいろな情報がいながらにして手に入るようになってきた。家庭用ゲーム機
とは違い、直接ではないがインターネットを通して人とコミュニケーションをとることはできる。しかし、直接、人と接
することが苦手な人は、無理に人とのコミュニケーションをもたなくてもすんでしまうというわけだ。
人とのコミュニケーションに問題があってインターネットにのめり込んだのか、インターネットにのめりこんだから人と
のコミュニケーションが煩わしくなったのかは人それぞれだろう。このようにならないために、自制心をもってインター
ネットと接し、人と人とのコミュニケーションを大切にしていってほしい。
②      インターネット社会のコミュニケーション
インターネットを通して人と人とがかかわるものにチャット、メール、掲示板などがある。チャットはまるで電話で話す
かのように画面に文字を打ち込みそれに対する返事を打ち込めばリアルタイムにそれが相手に伝わるというものだ。しか
し画面には活字で作られた文字しか出ず、相手の顔、声、性別などといった、人と人とが直接会えば誰でもわかるような
ことがインターネットでは全くわからない。しかし人づきあいが苦手な人にとっては欠かせないようだ。
ここでまたひとつ例をあげてみる。
『Aさんは人との付き合いが苦手で、あまり友達が多くいるほうではありませんでした。それが、インターネットを始め
てから、インターネットを通して友達ができるようになり、大変喜んでいました。しかし、よく聞いてみると、残念なこ
とに、インターネットを通して知り合った人たちとは、友人関係がなかなか長続きせず、すぐに友達を変えてしまってい
るそうです。』
インターネットはテレビゲームのようなバーチャルな世界ではなく、ネットワークを通して新しい対人関係を築くコミュ
ニケーションの場でもある。
しかし、Aさんのようにインターネット社会におけるコミュニケーションがうまくいかないこともある。これはAさんだけ
に問題があるわけではなく、インターネット社会は実生活と違い、少しでも嫌なことがあれば、無理をせず簡単にスイッ
チ1つで関係を断つことができる手軽さもあるからだ。
特に新しい出会いを求めた、メル友や出会い系チャットなどで知り合った人とは、長続きしないことも多いようだ。
最近はインターネットを通しての人間関係のトラブルも多くなってきている。ある県で起きたメル友殺人事件など犯罪に
使われることも少なくない。
③      VDT作業が身体に与える影響
 長時間のコンピュータ操作やTVゲームなどにより、目の疲れや視力低下などの視力障害、肩こりなどの筋肉症状や腱
鞘炎などの身体的症状が表れるとされている。コンピュータの操作を行う作業はVDT(Video Display Terminal)作業
と呼ばれ、VDT作業に伴う身体的症状は、作業環境の改善と正しい作業習慣の実践によって予防できる。

2 研究目的
前述したようにインターネットはとても便利でいろんなことに活用できる。しかし最近そのインターネットが人間関係の
希薄化を進めているという意見が出されている。実際はどうであるのか。また、長時間のパソコン使用が心身の健康に何
らかの影響を及ぼすという。その影響とは具体的にどのようなものかを明らかにすることにより、予防策を講じることが
できる。
インターネットが現代社会に必要な道具として存在するので現代人の健康問題と切り離して考えることはできない。その
ため健康を意識したインターネットの使い方を考察し、望ましい付き合い方を提言することを研究の目的とする。

3.研究方法
インターネットと人間関係、心身の健康についてのアンケートを行い実態調査し考察を加える。
1)調査方法
  質問紙による実態と意識調査
2)調査対象
  S高校1年生 99名
3)実施年月日
  平成13年7月2日〜4日
4)調査内容
・      パソコン使用の実態
・      疲労感など身体に与える影響
・      人間関係の希薄化に関する意識
5)回収率
 100%

4.調査の結果と考察
①      パソコン使用の実態
 パソコンとの出会いは半数以上が小学校高学年時に最初に操作したと答え、中学校に入学してからと答えたものは10%
に満たなかった。(図1)
 小学校においてパソコン室など情報教育の基礎を学習するようになってからの世代で各家庭にも設置されている環境に
ありパソコンとの出会いは、数年前に比べてかなり若年化している。
 パソコンの利用目的は、圧倒的にインターネット利用が多く、ワープロ・表計算機能の利用はそれほど高くなかった。
(図2)
 インターネットで利用するツールは、ネットサーフィンと電子メールが4割弱と多く、掲示板への書き込みやチャット
はそれぞれ10%に過ぎなかった。世界中に星の数ほどあるいろいろなホームページを閲覧し、情報を取り入れる。友人と
の電子メールのやり取りを行うことが日常化している実態が明らかになった。

② VDT作業の実態と作業後の疲労感について
 一日のパソコンとTVゲームに費やす時間は、表1のとおりの結果だった。全体の3割が、VDT作業を行っており、そ
のうちの80%が1時間以下、2時間以上が20%という結果だった。また、作業後の疲労感については、65%が「疲れる」と
答えている。(図4)
 具体的な疲れについては、今回は調査しなかったが、長時間のVDT作業によって身体へ与える影響があることがわか
った。
 そこでVDT作業を行うときの作業環境・望ましい習慣など以下の資料を参考にあげておく。
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【資料】
(1)  作業環境 〈姿勢の基本〉
 無理な姿勢による作業が継続しないようにするため、椅子の座面の高さ、キーボードやCRTディスプレイの位置など総
合的に調整する。
①  椅子に深く腰をかけて、背を背もたれに十分にあて、履物の足裏全体が床に接した姿勢を基本とする。(背中が
  まっすぐに伸び、腰への負担が小さくなる。自然に肘や手首や腰の角度が開き、ディスプレイ画面と頭との距離も
  適度に開く)。また、書見台や足台を必要に応じて備える。
②  椅子と大腿部膝側背面との間には手指が押し入る程度のゆとりがあり、大腿部に無理な圧力が加わらないようにする。
③  上腕をほぼ垂直に垂らし、かつ上腕と前腕の角度を90度またはそれ以上の適度な角度を保持したときに、キーボー
  ドに自然に手指がとどくようにすること。
④  ディスプレイ画面は、画面の上端が、目の位置より低くなる高さにする。また、目との距離を約40cm以上あける。
⑤  ディスプレイ画面と、キーボードまたは書類との視距離の差が極端に大きくなく、適切な視野範囲になるようにすること。
⑥  猫背にならないようにする。画面に顔を近づけなくても見えるように、画面の文字の大きさなどを調節する。
〈姿勢チェックの目安〉
①  背中の角度は約115度。
②  上腕はほぼ垂直に垂らして、上腕と前腕の角度が90度以上。
③  頭を前に20度下げ、視線は水平から約20度下向きにディスプレイ画面を見下ろす。(上向きだと目の露出面積が広
  がり乾きやすい)。ディスプレイ画面への距離は40cm以上。
④  ディスプレイ画面の上端を目の位置より低くする(首や目の負担が少ない姿勢を保つ)
⑤  画面、キーボード、原稿と目からの距離をほぼ同じ距離にする。(眼球運動を減らす)
⑥  高さが調節できない机の場合、床からの高さが65〜70cm以下のものを使う。調節できる場合は床から60〜75
  cmの範囲で調節する。
⑦  イスの床からの座面の高さは(身長×0.23)がめやす。35〜45cmの範囲で調整。
〈キーボード〉
キーボードは手首を机の上にのせて操作できる位置に置く。机の面との段差が大きい場合は高さを揃えるためパームレス
トを使う。手を宙吊りの状態にすると疲れる。
〈室内環境〉
①適度な照明の明るさ
  明暗の差が少なく、かつ、まぶしさを生じないようにする。
  ディスプレイ画面の照度は明るすぎないようにする(500ルクス以下)。
  ディスプレイ画面の明るさと、キーボード、書類、周囲との間で明暗の差を少なくする。
  カーテンなどを用いて直射日光などの眩しい光源が目に入らないようにする。
  天井の照明器具は、映り込みを減らすために、光源をむき出しにしない。
②照明が映り込まないディスプレイ位置の調整
  ディスプレイ画面に照明などが映り込むと、目が疲れる。
  ディスプレイの傾斜角度を調節する。
  窓からの映り込みがないように工夫する。窓側が背になるような机の配置は避け、窓の位置が左右にあるほうがよい。
そのようにできない場合は、カーテンやブラインドを用いて光を調節する。

(2)望ましい習慣
① 正しい姿勢を保つ。また、長時間同じ姿勢にならないよう、適度に体を動かす。
② 適度な休憩(作業休止)
休憩は連続作業1時間で10分程度がめやす。連続作業中は1〜2分程度の小休止を1〜2回行う。ただの休憩ではなく、
ディスプレイ画面の注視、キー操作、一定の姿勢を長時間持続することによって生じる目や手、腕などへの負担による疲労
を防止するため,連続作業後いったんVDT作業を中止し,リラックスして遠くの景色を眺めたり,あるいは作業中ほとんど使用
しなかった身体の各部を適度に動かすなどの運動(ストレッチ)を行う。
③ 考えごとをするときには、画面を注視したまま考えるのではなく、上を向き目を閉じるようにするとよい。

〈VDT障害症候群〉
① 眼精疲労:目がしょぼしょぼする。疲れ目。かすみ目。視力の低下。頭痛。
② 頸肩腕(けいけんわん)症候群:手や指の反復運動や、長時間同じ姿勢を保つことで筋肉疲労を起こして発症。凝りが
 広がったり、痛覚過敏になったり、感覚障害や筋力低下など重症になることもある。早期発見と、早めの休養や通院など
 の治療が望ましい。
③ 精神障害(ストレス):情緒不安定、不眠。
④ ドライアイ:まばたきが少なくなり涙が補給されず目が乾く。
⑤ 腱鞘炎(けんしょうえん):腕の痛みなど。腕などの腱と、腱を取り巻く腱鞘の間の摩擦でおこる炎症。
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③ 人間関係の希薄化に関する意識
 パソコンやTVゲームを経験した後に自分の心の変化や行動の変容については図5のような結果だった。
 友人の増減については「増えた」者が「減った」者をはるかに上回り、パソコンやゲームという共通の話題で友人が増
えたと思われる。電子メールやチャット、掲示板などで瞬時に情報交換ができる利便性が親しい仲間とのコミュニケー
ションを活発にしている。
 行動については、「家にいることが多くなった」者が多く、屋外での活動が減少している傾向がうかがわれる。
 思考力・表現力は増す傾向にあり、自分の意見や状況を文章で相手に伝えることの訓練がなされている結果ではないだ
ろうか。逆に読書量は減る傾向が見られ活字離れはますます進むと思われる。
 次にパソコンやインターネットの活用で「人間関係が希薄になる」という意見に対してどのように思うか尋ねたところ、
以下のように集約できる。

 希薄になると思う(25例)、希薄にはならないと思う(24例)使い方次第である(16例)、友人ができる(10例)
複雑な人間関係から逃避できる(4例)、パソコンが原因ではない(5例)コミュニケーションのはかり方が下手になる(4例)

 よりよい人間関係を築くことが苦手な人が増えてはいるが、すべてがインターネットやパソコンを通した交流だから長続
きがしないとは一概に言えない。むしろ、実生活での人間関係がインターネット社会でも表れてしまったといえることで人
間関係の希薄化とインターネット社会を結びつけるのは危険性があると思われる。インターネット社会における新しいコミ
ュニケーションの場を活用し、幅広く交流している人が多い。
 しかし、一方で実生活のわずらわしい人間関係を避け、インターネット社会の浅いコミュニケーションだけに頼っている
場合には、よりよい人間関係を築く上で問題があると言える。インターネット社会と実生活でのコミュニケーションのバラ
ンスをよくとりながら、よりよい人間関係を築いていくことが大切だろう。

5 まとめ
インターネットはとても便利でいろんなことに活用できる。しかし最近そのインターネットが人間関係の希薄化を進めてい
るという意見が出されている。実際はどうであるのか。また、長時間のパソコン使用が心身の健康に何らかの影響を及ぼす
という。その影響とは具体的にどのようなものかを明らかにすることにより、予防策を講じることができる。
インターネットが現代社会に必要な道具として存在するので現代人の健康問題と切り離して考えることはできない。そのた
め健康を意識したインターネットの使い方を考察し、望ましい付き合い方を提言することを研究の目的としてインターネッ
トと人間関係、心身の健康について調査したところ以下のようなことが明らかになった。
(1)パソコン使用の実態としてパソコンとの出会いは半数以上が小学校高学年であり、小学校においてパソコン室など情
報教育の基礎を学習するようになってからの世代で各家庭にも設置されている環境にありパソコンとの出会いは、数年前に
比べてかなり若年化している。
 パソコンの利用目的は、圧倒的にインターネット利用が多く、ワープロ・表計算機能の利用はそれほど高くなかった。イ
ンターネットで利用するツールは、ネットサーフィンと電子メールが4割弱と多く、掲示板への書き込みやチャットはそれ
ぞれ10%に過ぎなかった。いろいろなホームページを閲覧し、情報を取り入れる。友人との電子メールのやり取りを行うこ
とが日常化している実態が明らかになった。

(2)VDT作業の実態と作業後の疲労感について一日のパソコンとTVゲームに費やす時間は、全体の3割が、VDT作
業を行っており、そのうちの80%が1時間以下、2時間以上が20%という結果だった。
また、作業後の疲労感については、65%が「疲れる」と答えている。具体的な疲れについては、今回は調査しなかったが、
長時間のVDT作業によって身体へ与える影響があることがわかった。

(3)パソコンやTVゲームを経験した後に自分の心の変化や行動の変容について、友人が「増えた」者が「減った」者
をはるかに上回り、パソコンやゲームという共通の話題で友人が増えたと思われる。電子メールやチャット、掲示板など
で瞬時に情報交換ができる利便性が親しい仲間とのコミュニケーションを活発にしている。
行動については、「家にいることが多くなった」者が多く、屋外での活動が減少している傾向がうかがわれる。
思考力・表現力は増す傾向にあり、自分の意見や状況を文章で相手に伝えることの訓練がなされている結果ではな
いだろうか。逆に読書量は減る傾向が見られ活字離れはますます進むと思われる。

(4)人間関係の希薄化に関する意識として、すべてがインターネットやパソコンを通した交流だから長続きがしないと
は一概に言えない。むしろ、実生活での人間関係がインターネット社会でも表れてしまったといえることで人間関係の希
薄化とインターネット社会を結びつけるのは危険性がある。インターネット社会における新しいコミュニケーションの場
を活用し、幅広く交流している人が多い。
 しかし、インターネット社会の浅いコミュニケーションだけに頼っている場合には、よりよい人間関係を築く上で問題が
あると言える。インターネット社会と実生活でのコミュニケーションのバランスをよくとりながら、よりよい人間関係を
築いていくことが大切だろう。

 今後ますますインターネット社会が発展し、なくてはならない道具になることから、インターネットとのつきあい方が
重要な問題であり、特にその道具を使うのは人間だということを自覚して実生活とのバランスをとり、健康面、人間関係
面で十分な配慮が必要と思われる。この分野に関しては、より詳細な研究が期待される。