TRANSLATION

第三部「アメリカ

アレキサンダー大王が海賊を捕らえてたずねた「なぜ海の安
寧を乱すのか」。海賊は答えた「あなたこそなぜ世界の安寧
を乱すのか。私は小さな船一艘だけでやるから盗賊と呼ばれ
るが、あなたは大規模な軍隊を使って同じことをやり、帝王
と呼ばれる」聖アウグスティヌス

アメリカは「帝王の国家テロリズム」をやり、イスラム過激
派原理主義者は「盗賊のテロリズム」をやる。イスラム教徒
全てが過激派原理主義者ではない。イスラム世界でタリバン
を別にすれば最も過激な原理主義国家はサウジアラビアであ
る。サウジは建国以来アメリカの顧客国家だ。事実タリバン
はサウジから生まれている。アメリカは宗教的な原理主義に
何ら反対していない。むしろアメリカは世界において最も過
激なキリスト教原理主義文明の一つだ。ノームチョムスキー
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アメリカのリベラルは、憲法改正反対や原発再稼働反対を主
張する日本のリベラルとは、真逆の立場をとるリベラルは「
人間の理性」を絶対的に信じる。
リベラルは「人間の理性」を絶対的に信じる。経済不況や格
差は政府の積極的な介入によって解決し、野蛮な帝国は軍事
介入によって折伏する。そうやって理性的な人間がコントロ
ールできる領域を広げれば、多様な人間が共存できる理想的
な社会ができ上がる。こうした一種の理想主義は、自然を耕
し、従えるという発想につながる
対する保守は、人間に対する深い懐疑がその源にある。荒野
の開拓者を原風景とする彼らにとって、大いなる自然の前に
人間はあまりにちっぽけだった。だから、彼らは自然を支配
するなどというおこがましい発想を捨て、政府の介入は最小
限にし、市場は自由競争に委ねようと考える
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オバマはノーベル賞会場で「平和は戦争によってもたらされ
るのだ」と戦争肯定論を演説した。「アメリカは世界一好戦
的な国」で戦後60年間に20回以上も他国に干渉し戦争を
し続けている。国益・利権・キリスト教的使命感と自分だけ
の信じる正義感で他国の長い伝統・文化・価値観をすべて否
定し、矛盾した論理で戦争をふっかける。
たとえば9.11で数千人の何の罪もない民間人を殺すイスラム
は悪といいながら、イラク戦争でスマート爆弾で子供だけで
も35万人殺し、ベトナムではナパーム弾や枯葉剤、広島長
崎では30万人殺し、ユーゴなどでは劣化ウラン弾を使い民
間人を殺している。
確かに民間人を殺すという倫理面の理由だけで戦争の是非を
論じるわけにはいかない。戦争の原因には宗教、利権、資本
主義などイデオロギー、領土、文明、人種問題、貧困や差別
や憎しみなどある。一方でテロが頻発している。いくらセキ
ュリティを強くしてもダメだ。国連などの話し合いや多文化
の受容などいろいろな姿勢でさえも解決の鍵になりえない。
一体どうすればよいのか。
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アメリカは世界の大半の国において「テロ国家の親玉」とみ
なされている。例えば1986年、国際司法裁判所で「無法
な武力の使用・国際テロ」の廉で有罪を宣告されている。ま
た国連の安全保障理事会でアメリカは「国際法を遵守する」
決議に拒否権を発動した。
つまり1980年アメリカはニカラグアに暴力的な国家テロ
をして何万という人々が死んだ。9.11よりはるかにひど
いもので、ニカラグアは実質的に破壊された。ニカラグアは
小さな国だったので、アメリカが報復のためイラクの首都を
爆撃したように、ワシントンを爆撃することはできなかった
。仕方なく国際司法裁判所に訴えたところ、アメリカは暴力
行動を直ちに中止して賠償金を払うようにとの判決が出た。
アメリカはこれを無視し攻撃をエスカレートさせた。そこで
ニカラグアは安保理に訴えた。理事会は上記の「国際法を遵
守する」決議を提出したが、アメリカ一国がそれを拒否した
。さらにニカラグアは国連総会に訴え、決議を可決させた。
これが普通のまともな国家のとるべき方法である。チョムスキー 
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「西側国家のテロリズム」アレクサンダー・ジョージ
アメリカによる国家テロのほんの小さな一例だが、1998年
クリントンが行ったスーダン国家の薬品の半分を保有し生産し
ていたアルシーファ薬品工場爆撃の結果、スーダンでは何万人
もの子供がマラリア・結核その他の病気に罹り、死んだ。ドイ
ツの駐スーダン大使も数万人というのは納得できると語った。
またすべての家畜用の薬品を生産していたのが失われた。羊の
群れから羊飼いに感染する寄生虫の薬がなくなった。この寄生
虫は幼児の死亡率が高い主たる原因である。近東財団のジョナ
サンベルケは「アルシーファ薬品工場の破壊は何十万もの人が
、多くは子供だが、病みカンタンに治療できる病気で死んだ。
」と語る。9.11で死んだ人の数より多くの人が死んだ。も
しアメリカが国内消費の半分を生産する薬品工場を破壊された
らどうするだろうか。スーダンは直ちに国連にアメリカによる
爆撃の正当性を調査するように求めたが、アメリカはそれを阻
止した。アメリカの国家テロでは、このような犯罪は無数にあ
って、誰も気にとめようともしない。特にこれは西側による犯
罪だったため調査も検討もされていない。世界では多数の国が
国家テロを行っており、スターリン、ヒットラー、毛沢東の犯
罪などきりがない。ノーム・チョムスキー
アメリカでは禁書扱い
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第二次大戦後の1947年、イギリスがパレスチナからの撤退を
発表した。当然、アラブ人とユダヤ人はパレスチナ争奪戦に
入った。このとき、アメリカ大統領法律顧問のクリフォード
と国務長官マーシャルは正反対の助言をした。クリフォード
は「ナチのユダヤ人大虐殺ホロコーストを世界が放置したこ
とに照らして、アメリカはユダヤ人国家を支援する道徳的義
務がある」と主張した。これに対して尊敬を集めていたマー
シャルは「イスラエルを支援し承認すれば、アラブ世界から
の憎悪がアメリカに集中し、アラブとアメリカの関係は永久
的かつ絶望的に紛糾し続ける」と主張した。
トルーマン大統領はマーシャル国務長官の助言を拒否し、イ
スラエルの建国を可能にした。その結果は歴史が示している
。アメリカ人は今もアラブを自由に安全に旅行できない。
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文明の衝突ではない
なぜならアメリカは、挙げていけばきりがないほど、イスラ
ム側を支援してきたし、カトリック教会を攻撃した。例えば
イスラム国家のインドネシアで、お気に入りのスハルトが軍
を動員して数十万人の大虐殺をしたのを支持した。ほとんど
は土地を持たない貧農だった。またパキスタンの情報機関と
一緒になって、アフガニスタンにいたソ連に打撃を与えよう
と最も狂信的なイスラム原理主義過激派を募り武器を与え訓
練した。タリバン政権を創り出し、間接的にその恩恵を受け
た者のひとりがウサマ・ビンラディンだ。皮肉なことだ。ア
メリカに9.11の報復の資格はない。ノームチョムスキー
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ウサマ・ビンラディンは言った

テロリズムには弁解の余地などない。しかし彼らの言い分に
は同情の余地はある。アメリカやイスラエルによる利権や独
善的な主義によって、彼らは外界からの不平等な差別抑圧と
世界中の無視と土地が占拠され、狭い土地に押し込められ出
て行くこともできず、伝統と慣習を否定され、主義主張を表
明すると殴られ圧殺され、資源をアメリカに略奪され、イス
ラエルからは屈辱を与えられ、貧困と希望のないこの世界の
すべてに絶望する時、彼らに残されたものは圧倒的に強い無
法なアメリカにたいする暴力しかないように思える。根本的
なものが解決されない限りテロはなくならない。
ウサマ・ビンラディンは大富豪の息子である。しかも優れた
大学教育をうけ知的水準もブッシュやオバマよりはるかに高
い。その彼がなぜパキスタンの偏狭の地の洞穴に住んでいて
もなお巨大なアメリカ帝国と単身で闘いを挑もうとしている
のか。そこにはカネがすべてで人間を物としか考えない利己
的な欲望資本主義の権化、石油利権帝国アメリカへの凄まじ
い怒りが渦巻いているのである。

9.11同時多発テロの後で次のように言っている。「今アメリ
カが目にしているのは、これまでアラブ世界が苦しみ味わっ
てきたことだ。アラブ・パレスチナでは35万人の子供を含
む百万人の人々が殺された。しかし誰も声を上げるものはい
なかった。広島長崎では核爆弾投下で三十万人もの民間人が
殺された。これをアメリカは犯罪とは認めなかった」。
これは一理ある。
なぜなら、アメリカは「日本が真珠湾パールハーバー攻撃
をやったから、その報復だ」と言う。しかし、パールハーバ
ーというのは、リング上でボクシングが行われるときに、選
手がゴングが鳴る前に、一、二発先に殴ってしまったような
ものだ。もちろんルール違反だが、選手同士で行われた行為
である。核爆弾投下はボクシングの試合で、観客席まで降り
ていって相手側の無抵抗な観客を殺してしまったようなもの
である。そのようなことを世界に先駆けてやったのはアメリ
カである。非戦闘員である民間人を、無差別に大量に殺戮し
たから、テロではなく戦争だと言うのであれば、そもそもそ
のような核爆弾使用というような戦争を人類史上、最初に行
ったのはアメリカである。「戦争においては民間人を殺して
もよい。何でもあり」というルールを作ったのも紛れもなく
アメリカである。第二次世界大戦で東京大阪や地方都市で空
襲によって膨大な数の民間人が殺された。ベトナム戦争では
ゲリラと民間人を大量虐殺したし、枯葉剤除草剤で奇形児の
誕生と大規模な自然破壊を行った。イラクや旧ユーゴでの劣
化ウラン弾やアフガニスタン空爆の際に使用したクラスター
爆弾で大勢の子供が犠牲になっている。テロは確かに許すこ
とのできない犯罪であるが、武力報復も同罪である。あのと
きブッシュは「報復のため単独行動、先制攻撃を辞さず」と
いった。これは国連憲章違反、ニュルンベルク裁判判決違反
、ウェストファリア条約違反、真珠湾攻撃も真っ青な、ガキ
大将のやり方である。世の中、白黒二色だけで分類できるも
のではない。「戦争だから民間人を殺してもよいという常識
」によって、ブッシュ大統領のいうように、同時多発テロが
戦争であるならば、この「戦争の常識」によって、今度はア
メリカの民間人が大量に死ぬことになった。これを仏教では
因果応報という。

ビンラディンが求めていたものは極めて明快で、カセットを
通じて広く流通している。①サウジアラビアと中近東の人民
を抑圧政治を行っている腐敗した政府を倒すこと。②キリス
ト教など異教徒に対して防衛の戦いをしているイスラム教徒
を支援すること。アメリカがイスラエルのテロを支持してい
ることに対してパレスティナ人を支援すること。イラクを荒
廃させたアメリカに対する怒り。チェチェン、ボスニア、カ
シミール、西中国、ロシアなどでイスラム教徒を支援するこ
と。③石油利権のギャングつまりアメリカ人と軍隊をサウジ
アラビアから追い出すこと、である。
これらの怒りはイスラム世界では隅々まで共有されている。
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マスメディア
さて、わたしたち日本人は、受け取る報道は全てキリスト教
世界やアメリカからなされる。報道は常に権力側である政府
に従順である。だからイスラム教への非難を、より多く聞か
されてきている。非難については割り引いて聞く必要がある
。アメリカ人の心の底には「我々は世界を支配し管理し、世
界を文明化するべくキリストから選ばれた正義の民であり、
神の意思を実現するアメリカ人の戦いだから、どんな手段(
核を含む)を用いても許され、特にキリスト教でないもの
に対しては許される。アメリカンデモクラシーのため軍事力
という暴力で非民主主義の邪悪な国を粉砕する」という過激
なキリスト教原理主義の使命」がある。圧倒的な軍事力つま
り「かなづちを持っているから全ての問題が釘に見えてくる
」国民だ。
歴史的にみても第二次世界大戦後、常に戦争をやっている国
だ。しかし海外での警察行為は全て失敗している。イラクや
アフガニスタン攻撃については、いくら日本が核の傘やユダ
ヤ系に石油依存しているからといって、何もアメリカの進軍
ラッパに迎合し、「戦争だ、戦争だ」と言ってエスカレート
していく復讐の連鎖の結果としての破滅に向かって海外派兵
する必要はない。
世界の多くの国際法学者はイラク戦争を明らかに国際法違反
の「ブッシュの戦争」だと声明を出している。イラクやイラ
ンはアメリカにとって石油戦略が思うままにならない目の上
のコブだったのでイラクを軍事力で滅亡させ、石油を奪った
のである。イラクやアフガニスタン戦争で死亡しているのは
殆ど現地の民間人で、今回のテロとは無関係な人ばかり
。しかも大量破壊兵器・核兵器を隠しているといって始めた
戦争なのに、どこを探してもなかった。戦争が終わってから
実は情報がまちがっていたという。またテロの首
謀者をかくまっているから爆撃して殺すというのは、近代法
治国家ではおよそ通用しない暴論である。このたびの同時多
発テロはどのような観点からしても「犯罪」であり、凶悪犯
罪事件として冷静に対応しさえすればよかったのである。

マスメディアは常に権力に従順で、湾岸戦争やセルビア爆撃
、9.11などでヒステリーともいえる激しさで、相手かま
わず打って出て、多くの無実の人々を殺戮する大義のために
国民を扇動した。このパターンの歴史は古くからある。

西洋思想というのは、何か冷たい。個人主義的であって冷た
い。それに比べて東洋思想は温かい
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なぜアメリカのトルーマン大統領は日本には原爆を使い、朝
鮮戦争ではマッカーサーの原爆使用の要請にもかかわらずト
ルーマン大統領は拒否したのか。その後のベトナム戦争でも
勝てるのに使用しなかったのはなぜか。

あまりにも非人道的な武器だったからです。もうひとつは、
黄色人種への偏見もあったのです。今でも核使用の是非をめ
ぐり、アメリカの一部の教科書で疑問がなげかけられていま
す。広島では非戦闘員の民衆約14万人が瞬時に死にました。
核兵器は「最も使い物にならない兵器」だそうです。なぜな
ら、一度使ったら、各国が使い始め、もう行きつくところま
で、人類滅亡まで殺しあってしまうからです。だから毛沢東
は核を「張子の虎」と呼びました。
当時は第二次大戦終了後、ここでまたスターリンの共産主義
ソ連と戦争するすることは第三次世界大戦に突入することを
意味しました。アメリカといえどもホイホイと大戦争をやる
のは国民への負担が大きすぎたのです。もし朝鮮戦争で使用
されていたのなら当然大韓民国は統一されていたでしょうし、
ベトナム戦争にもアメリカは勝利していたことでしょう。
しかし、そのようなことをすれば結果的にはアメリカの国際
的地位は大きく損なわれたのではないでしょうか。

原爆投下や東京大空襲は完全に戦争犯罪です。しかし誰一人
、アメリカに気兼ねして声をあげた人はいません。

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 世界最大の盗聴国家

監視社会  NSA 国家安全保障局の内幕 

アメリカのNSAが全世界でのインターネット傍受
元CIAのスノーデンはNSAの極秘ツールであるバウンドレス・イ
ンフォーマントの画面を示し、3月には合衆国内で30億件/月、全世
界で970億件/月のインターネットと電話回線の傍受が行なわれてい
ることを明らかにした。

通信傍受にはMicrosoftやYahoo!、Google、Facebook、YouTube、
Skype、AOL、Appleなどの大手通信事業者が協力しており、NSA
は加入者の通話情報を収集していた。
標的になった情報は、通話者双方の電話番号、端末の個体番号、通
話に利用されたカード番号・通話時刻・所要時間、および基地局情
報から割り出した通話者の位置情報を収集していた。
またインターネット傍受の標的になった情報は電子メールやチャッ
ト、動画、写真、ファイル転送、ビデオ会議、登録情報など。
日本マイクロソフトは2012年10月の時点で、米軍関係者を雇用して
いる事を公表している。

スノーデンによると、NSAは世界中で6万1000件以上のハッキング
を行っており、政治、ビジネス、学術界を目標として行わた。

アメリカ情報機関の実態

英紙ガーディアンは、スノーデンが持ち出した極秘文書により、N
SAが日本を含めた38カ国の大使館に対しても盗聴を行っていたこ
とを報道した。対象となっている大使館は、日本やフランスやイタ
リア、ギリシャ、メキシコ、インド、韓国、トルコなどの同盟国も
含められていた。職員のパソコン内のデータ全てをのぞき見る手法
で実施されていた。フランスのオランド大統領は「同盟国に対する
このような行為は容認できない」とし、ドイツのメルケル首相は「
全く容認できない」とする苦言を呈した。これに対してオバマ大統
領は、一般論として「諜報機関を持つ国ならどの国でもやっている
ことだ」として、同盟国に対する諜報活動を否定しなかった。

今や個人は丸裸で歩いている。どんな家に住み、どの銀行を使い、
預金はいくらで、持病は何で、どんな薬を飲み、かけた電話先、ネ
ットで何を見ているのか、買い物は何で、誰と寝ているのか、すべ
てお見通しになった。

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弾薬処理
湾岸戦争は丁度トマホークミサイルや大量の弾薬の使用期限
が迫っていたから、在庫一掃と新兵器購入のために非常に有
効であった。国連から正義の旗印を手にいれ、日本のカネで
戦費を最小限に抑えた。軍需産業はよみがえり景気は回復し
た。子供を含む百万人のイラク人の死と引き換えに。その後
のユーゴの戦争もアメリカの劣化ウラン弾の廃棄処理のため
の介入がなければ、あれほどひどいことにはならなかった。

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イスラム教とキリスト教

「右手にコーラン、左手に剣」という言葉を発明した
のはキリスト教側である。コーランには「布教にあたっては
強制しないこと」「叡智と立派な説教によって説得すること
」が記されている。征服されたキリスト教徒は一定の人頭税
を納めれば、信仰の自由と生命財産が保証された。だから「
改宗か納税か」どちらかをすればよいのである。99%以上を
占めるイスラム穏健派は本流であり、寛容で生けるものを慈
しみ、包容力がある教義をもつ。
ただし、政治的軍事的な論理から派生した原理主義過激派は
キリスト教徒に対してだけでなくイスラム内の他の宗派や民
族にすら不寛容で非情なところがある。現実の世界があまり
にも不公正であることに対して激烈な感情になるほど、伝統
的イスラムの価値観である平和と寛容と慈しみの宗旨から遊
離するようになる。本質から離れて殺戮することが唯一の教
義になってしまう。

ところで、キリスト教は「バイブルか剣か」と異教徒に改宗
を迫ったことは非常に多かった。それは「神は全ての人を愛
しておられる」と信じているので、その神に応えるべきであ
るということで、改宗に強くこだわるのである。その信念の
ために世界を導くために征服していったのである。

ブッシュ大統領は9.16の演説でテロリストへの戦いを十字軍
と表現したが、これが大変な反発をイスラム諸国から招くこ
とになった。これでぶち壊しになってしまった。
「十字軍」とは歴史書「アラブが見た十字軍」によると、そ
れは略奪と殺戮の連続だった。たとえば「おとなの異教徒を
鍋に入れて煮た上に、子供たちを串焼きにしてむさぼり食っ
た」こういう話が西欧側の資料をもとにウンザリするほど紹
介されている。西欧流の歴史教育で教えている十字軍とはま
ったく異なる。
だから今でもイスラム諸国は恨み骨髄で、決して十字軍を
許すことができないと思っている。アラブ諸国には赤い十字
架をシンボルにする国際赤十字はない。赤い三日月がシンボ
ルになっている。ビンラディンのグループの名も「ユダヤ人
と十字軍に対する聖戦」となっている。イスラム過激派とは
新十字軍アメリカに対決するイスラム側の尖兵といえる。

イスラム資本のやり方とは、近隣と貧困者が自由に互助を行
い、資本の偏りをなくすという。逆にユダヤ資本とは、資本
は人を支配するためにいくらあってもよいものとされる。イ
スラムでは資本主義を憎悪している。イスラムでは資本は私
有されるものではなく、広く共有されるものとしている。一
方ユダヤ・キリスト教では資本は共有されるものではなく、
私有し蓄積するのが良いとされる。この世では無欲で、天国
に宝を積むのがよいというわけ。快感を否定する苦痛を快感
とする宗教的喜びとされる。マルクスは資本主義を守銭奴と
言い放った。ウエーバーですら資本主義とキリスト教とは一
体であると看破した。アフリカ諸国ではいまでも個人の財産
より共有財産を尊重する。人が困窮に陥ったとき仲間たちが
その苦しみを共にしてくれて、食べ物などの乏しい物資を分
かち合う共同社会の連帯意識がある。一方アメリカでは現実
的な個人主義、金銭至上主義で家族とか共同体を軽んじる。
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定めの喜捨
今、徹底的に弱い無防備な他者を眼前にし、これを攻撃し殺
害することは、非常に難しい。逆に攻撃的に自己主張してい
る他者を眼前にしたときは、わわれわれも自然に自己主張し
身構えるだろう。このような他者と闘争するほうが幼子のよ
うな弱きものを相手にするより良心の呵責・心理的抵抗感は
少ない。それは羞恥にかかわる感情にあるのがわかる。イス
ラムの五行の義務のなかに「定めの喜捨」がある。この喜捨
は神によって与えられたものは結局、神に返すことになると
いうこと。人間が神に贈与してもらったと同様に、他の人間
に喜捨を行わなければならない。贈与にのっとった許しは、
絶対に許されないことへの、神に代わる許しである。このと
き蓄積を根本とする資本主義とは異なる贈与のシステムへの
展望が開かれる。
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なぜ欧米で資本主義が発展していったか。なぜイスラム社
会は総体に貧しいか。それはユダヤ教やキリスト
教の教義(特にプロテスタント)が「密接に」資本主義を含ん
でいるからです。イスラムの祖ムハンマド自身が優秀な商
人であったから、商取引の公平な等価交換を認めている。売
買には二つの価値体系があるから利益が生じる。イスラムは
キリスト教とここまでは同じだが、得た利益を気前善くふる
まうという神への投資つまり「定めの喜捨」をすることで恩
寵という利潤を生み出すという。ここからは資本主義は生ま
れてこない。一方キリストが神との旧い契約を更改し、新し
い契約を神とキリスト自身がしたように、人間の社会的経験
によっていつでも社会的な規範を再定されうるとした。資本
が循環し投資が回収されるたびに、人間は貨幣という神と契
約を更改し、新たな契約を結ぶことになる。資本の蓄積とな
る。ここに資本主義が生まれる。キリスト教では資本はイス
ラムのように社会的に共同体などで共有されるものではなく
、私有し蓄積するのが良いとされる。つまり、この世では無
欲であって、天国に宝を積む(財産を積む)のがよいという
ことになる。金を使うという快感を否定する苦痛を快感とす
ることが宗教的喜びとされる。アリストテレスは「人間は社
会的動物である」と言ったように社会との調和なくして、少
数の個人だけが富を独占していくときに社会的生き物として
の面は破壊され、恐るべきテロ社会となる。(大澤真幸氏)
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資本主義

資本主義とは何か。一言で言えば、カネの増殖を目的とする
飽くなき利益追求の競争。拝金主義。金もうけ主義。守銭奴
の強欲主義ともいえる。
資本主義では片方が増え、もう一方がそのままの状態かある
いは減るから、貧富・所得の格差が生まれる。また、少数の
国々が栄え、大多数の国々は取り残される。しかも「飽くな
き」だから格差はどんどん拡大する。超格差社会が生まれる。
わかりやすい例は中国である。「白猫でも黒猫でも鼠を捕る
猫は良い猫だ」とか「先に豊かになる所から豊かになれ」と
して資本主義を導入した。その暴走の果てに今や所得格差の
拡大と環境破壊でブーメランのように中国人自身の生存が危
機的なレベルに達している。
資本主義には恐慌やデフレ・インフレが影のようにくっつい
ている。
環境破壊も規制の甘い国へと企業の投資は移動するから、世
界中へと拡散していく。

資本主義にとって民主主義という仕組みは情報を持っている
金持ちやエリートや官僚など支配層にとっては非常に有利な
システム。
一般大衆や貧しい国からの資本移転が行われる。そして自由
競争すればするほど所得格差は拡大する。規制緩和したり構
造改革をやればやるほど社会は破壊されてゆく。自由なやり
たい放題のグローバルなアメリカ型の強欲な資本主義は世界
経済を不安定にさせ、不幸な人や貧しい国を生み出してきた
。さらに重大なことは地球環境を修復不可能なまでに汚染し
た。COP15で何を決めようと、すでに完全に手遅れにな
ってしまった。

「努力する者が報われる社会が重要で、貧困は自己責任であ
る」と小泉首相は言った。一見正しいように思われるが、こ
の結果、パワーのある大企業や早く情報に接する者やエリー
トは報われた。一方、弱者や貧しい者、障害者は努力しても
報われず置き去りされる。勝者の勝ち組は貧しい者に対して
怠けているとか努力が足りないからだといい、極めて冷
たい。所得格差は拡大し環境は汚染し、社会は不安定になり
破壊されていく。そこでセフテイネットの福祉政策で弱者を
救済しようとするが、金持ちや大企業は北欧のように、より
税の低い国へと逃げ出す。社会は沈滞し、人々は希望を失う。
失うもののない極貧国の自暴自棄になった人々は格差を生み
出す根源の資本主義に対して暴力行為で破壊しようとする。
9.11ニューヨークの世界金融センタービルへのテロが象
徴している。それに対抗して、権力者と大資本家はセキュリ
ティを強めて個人への徹底した監視社会をつくる。自由は失
われ人々の顔から疲れたような絶望が浮かび上がる。

これを予測して資本主義を採り入れなかった少数の国がある
ブータン、キューバ、一部の産油国である。言論の
自由のない北朝鮮は論外として、その他の国を訪ねた人が驚
かされることは、人々の顔が明るいというである。ブータン
やキューバは豊かではない。先進国の豊かを国民は知ってい
てなお、ほとんどの人が「今の自分の生活に満足している」
という。彼らは資本主義を一度採り入れたら、もはや資本主
義を捨て去ることはできないことを知っている。合理主義に
よる効率化と競争と努力と資源の大量消費によって社会は破
壊され汚染され、不満による憎しみと対立と抗争で気持ちが
すさんでいく。

経済人類学者カール・ボランニーは1940年に著書「大転換」
で次のように言っている。「資本主義とは、個人をバラバラ
に孤立させ、よき社会を分断する悪魔のひき臼である」と。
なぜ市場経済がおかしくなったかというと「労働と土地と貨
幣そのものの取引」であると彼は言う。労働賃金は命そのも
のである時間の切り売り。時間を商品として売り買いす
る非人間的な倫理にもとることが、値段をつけて個々人を引
き裂きばらばらにする。資本によって土地を奪われた農民は
都市に流れ込み非熟練労働者となり人生を切り売りし、失業
と貧困という不幸が生まれる。

ボランニーは世界戦争の原因が人間不在、社会不在の資本主
義によるのではないかと考えた。資本主義の目的は投資によ
る利益と資本の蓄積であり、平和や自由ではない。さらに近
代文明自身がもつ「合理主義」がハイゼンベルグの不確定性
原理によって問題となった。合理主義が効率性となり、競争
で人間をモノとなし、戦争による利益獲得が一番の早道で合
理的となる。もちろんそこに倫理などはない。
なぜこのような事態に至ったのかというと、そこに「アメリ
カ」という存在が浮かび上がる。たとえば湾岸戦争・イラク
戦争はフセインに言いがかりをつけた石油利権奪取だったの
ではないか。あるいは軍産共同体による弾薬消費による利益
ではなかったかと。
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資本主義と共産主義

飢餓の時代が続いていた19世紀初頭のこと。マルクスとス
ミス(英)の2つ考え方があった。共産主義と自由主義です。
例えばここに食料が100人のうち90人しかないとする。
10人が死ななければならない。マルクスは100人が一割
づつ我慢する計画経済を唱えた。スミスは自由に競争させて
負けた10人は死んでもらいなさいといった。ヒトラーと同
じ論理です。で、どちらが勝ったかというと自由主義つまり
資本主義が勝った。ところが、1970年頃には飢餓は克服
された。100人が100人とも食える時代になった。だか
ら今、飢餓の時代に考え出された共産主義も資本主義もいら
ない。しかし、他の考え方も出てこなくて、そのまま弱肉強
食の資本主義が続いている。そして食料は「投機の対象」に
成り果てた。

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外交評論家ロバート・ケーガンは「力と弱さ」のなかで、ヨ
ーロッパ人は戦争に疲れ、単に平和の喜びを享受したいと思
っている。これに対してアメリカ人は世界に邪悪と脅威が存
在する限り、地球の裏側でも、立ち向かう必要があると思っ
ている。つまりヨーロッパは愛の惑星であり、アメリカは世
界中の国防費の半分を費やして地球上で怪物退治に精を出し
ている軍国主義の戦いの惑星であると。
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アフガニスタン

昔からアフガニスタンはソ連を含めて西欧の利害激突の地で
あった。いずれもアフガンゲリラによって敗退している。日
本が積極的に協力すべきだ、というアメリカの要求はしつこ
く行われているが、もし介入すれば、アラブイスラム世界か
ら今、アメリカが浴びている恐ろしいほどの憎しみと復讐を
受けなければならない。アメリカがあれほど憎まれるのは、
利権のために介入を繰り返し、散々利用するだけ利用した挙
句に裏切る、騙す、始末する、武力で殺戮する、といった、
非道があるからこそ「反米」を招いているのです。イスラ
ムのテロは「打倒すべき相手側アメリカ」に向けられるもの
であって、まったく無関係な国には向けられない。だから対
テロ戦争といっても、アフガンはアメリカだけの戦争なので
ある。戦争が命より大好きなアメリカに任せればよい。

アフガン戦争は2010年10月で10年目に入る。アフガン人は厭
戦気分で「戦争を終わらせて、仕事をくれるならばタリバン
でも誰でもいい」という声がほとんどだ。そもそも、アフガ
ン人はアフガン人が犠牲になっているこの戦争はアメリカの
ためのものであって、誰も自分たちのための戦争とは信じて
いない。アメリカは9.11のトラウマから核テロや生物テロの
恐怖におびえてアフガニスタンで戦争をしつづけ、底なしの
泥沼にはまっている。増派につぐ増派で、国力を消耗し、へ
とへとになっている。イラクでは原油を分捕ったから良いと
する米国民も何の利益もないアフガンからの撤退を51%が主
張している。次はイランの石油を狙って戦争するだろう。
もともとアラブイスラム世界は対日感情が良好だった地域で
ある(岡本公三のおかげ?)。だからこそ日本人はイスラム
過激派の「テロ」をほとんど心配する必要がなかったのだが
、アメリカを世界だと勘違いした小泉首相のイラク派遣
がその状況を変えた。派遣の結果として、日本人旅行者が拉
致され首を切られた。イスラムはアメリカの子分を許さない
。アフガニスタンへの自衛隊派遣に関して、中村哲氏(ペシ
ャワール会医師)が国会の参考人として「自衛隊派遣はNGO
活動家が現地で築いた信頼関係を損ない、NGO活動の妨げに
なる」と証言している。
中村氏は広大な砂漠を小麦畑にする水路建設を成し遂げてい
る。氏は日本の役割として、「戦争に加担してはならない」
「生活支援に取り組んでいくこと」例えば職業訓練や農業支
援など。ただし「これを日本単独でやらないで、韓国やイス
ラム諸国にも入ってもらうこと」と証言している。なぜなら
タリバンは民生援助をアメリカの亜流とみなしているので、
攻撃しているから。「国土の9割のタリバン支配地域でも支
援すること。カルザイ政権は腐敗が著しい。国民のアメリカ
軍に対する反発は非常に強い」と証言。結論として、日本は
アフガン問題に対しては、パキスタンを支援して、イスラム
諸国間での解決を願うしかない、と。

インド洋給油問題や基地移転問題で、日本はアメリカ従属か
ら少し離れようとした。アメリカは日本なしでは世界支配が
出来ないことにハッと気づき、大慌てに慌てた。アメリカが
日本を守っているのではなかった。日本がアメリカを守って
いた。日本は今まで莫大なカネをアメリカに献金して支えて
きた。なぜ日本が離米すると大変なのかというと、日本は軍
事力を行使しない公正な平和貢献国家というのが、世界の共
通認識だからです。フランスはアメリカとつかず離れずを国
是としている。日本がアメリカを支えなければ、ヨーロッパ
やアジア諸国にもアメリカ離れの気分を生み、アメリカは世
界支配ができなくなる。
ここにきて日本がもつ共生と利他心など徳性のパワーは世界
に大きな影響と存在感を与えている。
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普天間問題

普天間問題なんかはどうでもいい些細なことだ。
そもそも普天間移転は海兵隊米兵3人が白昼、下校途中の小
六女子を引っさらって全裸にしてぐるぐる巻きにしてかわる
がわる犯し海岸に放置したのが発端である。沖縄では年間に
十数回も米兵による事件が起きているのだが、対米従属プロ
パガンダ機関と化している日本のマスコミは報道しない。
沖縄の基地の必要性は、安全保障の面ではとっくになくなっ
ている。以前は仲が悪かった米
国と中国は今や「G2」と言い合って、武器輸出するほどの
戦略関係まで結んでいる。 北朝鮮問題は6カ国協議での政
治解決に向かっている。韓国では2016年に在韓米軍は出
ていく。そもそも在日米軍基地は今や中東用となっていて、
日本防衛のためにあるのではない。航空自衛隊が防空任務を
しているのである。だから第七艦隊だけでよいというのが、
軍事評論家や自衛隊将官の共通認識になっている。
米中が良い関係になり、日中も接近し、在韓米軍もいなくな
る方向なら、沖縄にも米軍は必要ない。沖縄県民が「基地は
県外か国外に移してほしい」と思うのは当たり前のことだ。 
-------------------------------------鳩山はなぜアメリカに屈服したか

米国は日本に基地を置いている理由の一つは日本がアメリカ
の属国だということを日本人に思い知らせるためで、もう一
つは、中国との間に「適度な」緊張関係を維持することによ
って、アメリカの西太平洋における支配権を保つためです。
また中東の石油利権維持とそれに伴うイラク・アフガニスタ
ン戦争の出撃基地確保である。つまり世界覇権のためだ。

日本が『国内に治外法権の外国軍の駐留基地を持つ限り、そ
の国は主権国家としての条件を全うしていない』つまり属国
であるという当たり前のことについて65年間も国民的合意が
なされていないということは、永い自民党政権と官僚、マス
コミによる国民への洗脳が奏功していたからです。
思いやり予算を含めて約6000億円のアメリカ軍駐留経費
を日本は負担している。皮肉的にいえば、国民は自らが汗水
たらして得たお金で洗脳されているといえる。
防衛にも役立たないどころか日本国民のアメリカへの隷属化
に使用されている。
安保条約で日本がアメリカに守られていないなら自らの力で
守ることにこの金は充てるべきでしょう。少なくとも思いや
り予算は廃止し地位協定は改定すべきであろう。
米国は90年代にフィリピンのクラーク空軍基地とスービック
海軍基地から撤退した。2008年には韓国内の基地を三分
の一に縮小し、ソウル近郊の龍山基地を返還することに合意
した。いずれも両国民からの強い抗議を受けたからである。

鳩山首相は退任に際して自分はできなかったが後に続く人が
常時駐留なき安保を成し遂げてほしいと述べた。一連の迷走
によって沖縄や代替とされた鹿児島をもちろん日本のどこも
基地はいらないという気運が高まった。自民党は寝た子を起
こしたと言っている。

日本に米軍基地が85ヶ所もあると言う事は、アメリカが日
本を抑え込みつまり属国化するという目的の為であり、アメ
リカの言うような中国や北朝鮮に対する抑止力としては意味
が無い。北朝鮮はアメリカ軍が動かないと見たから韓国の哨
戒艦を魚雷で撃沈した。ノドンミサイルも日本上空を飛び越
えていく。これでは抑止力の意味がない。最近のアメリカ軍
は中国の台頭によって軍事支配権が落ちた。

核抑止力にしてもテロリストが核を使う事はあるかもしれな
いが、アメリカが核を使うのはありえない。朝鮮戦争でもベ
トナム戦争でも使えば勝てたのにアメリカ軍は核を使えなか
った。イラクやアフガニスタンでも使っていれば効果的だっ
た。それはいったん使うと防御手段が無いから報復の連鎖で
人類滅亡に繋がるのがわかっているからだ。だから核の傘と
いうのははウソであり、毛沢東がいった張子の虎だ。

オバマも核は使えない兵器で金食い虫であると認識している
。空母でさえ不要な「無人機による戦争」の時代だ。
世界で唯一アメリカに対して核による報復の権利を有するの
は日本であり、日本人の深層心理において、広島長崎の報復
の為にアメリカに報復核攻撃をしたいし、その権利を有して
いる。アメリカ軍はそれを恐れて日本に今後も常駐して監視
し続けている。
核に対して核を持たねば抑止力にならないと言う意見もある
が、一度アメリカのように核兵器を実戦で使ってしまうと核
による報復を受けるのではないかと夜も眠れない恐怖感があ
るだろう。多分、日本人はいざとなったら特攻隊や人間魚雷
を敢行したように核を使用するだろう。

通常の戦争であったのならば50年も60年も経てば戦争は
歴史の1ページに過ぎなくなりますが、アメリカが最初に核
兵器を使用したという事実だけが残り、核兵器が人類を滅ぼ
す事ができるほどの驚異的兵器である事の悪夢から、最初の
被爆国である日本からの核による報復を恐れる歴史的事実が
出来てしまった。その歴史的後ろめたさがあるからかアメリ
カの大統領は未だに広島長崎を訪れる事ができない。
だからアメリカ人の顔を見たら広島長崎に核爆弾を落とした
のはけしからん謝罪せよと言ってから話を始めるべきだろう
。ところが日本人は優しいからそんな事はしない。
このようなアメリカ人の日本への警戒心がある限り在日米軍
基地が無くなる事はない。アメリカは日本人のアメリカ人へ
の報復心を無くさせる為に東京裁判を始めとして戦後の歴史
教育でも日本を戦争犯罪国家として教育し洗脳して、憲法ま
で用意した。

沖縄の普天間基地移設の問題は通常ならどうでもいいような
些細な問題だ。しかし海兵隊基地で一歩譲れば海軍空
軍陸軍と基地問題が広がっていって日米安保全体に広がる。
そして在日米軍が撤退すれば日本は自主防衛体制を整えて核
武装にまで踏み切るかもしれない。その恐れもあるからアメ
リカは世界各地の基地から撤退しても普天間移設問題だけは
譲れない。

もともと日米対等論の鳩山は米軍に日本から出て行って欲し
いと思っていた。これは沖縄県民だけでなく「ふつうの人」
の正直な気持ちである。だが、迷走した挙句最後の最後で、
鳩山は「やっぱり沖縄にいてください」と懇願している。
なぜか。
鳩山はルース大使とゲーツ長官にこう言われたのである。
「いや、どうしても出て行けとおっしゃるなら、沖縄から出
て行きますよ。でもね、米軍がいなくなった日本列島の国防
について
、あなたは何かプランお持ちなんですか?核武装はおたくの
憲法からしてありえないでしょう。われわれアメリカは広島
長崎の報復されるそんなもの日本に許すわけにはゆかない。
それに国益がかかっている石油利権がある中東への出撃基地
も要る。『駐留なき安保』、『第七艦隊だけ』『東アジア共
同体』?おお、結構ですな。でもね、日米安保条約を維持し
たままの東アジア共同体構想なんか中国が呑みませんよ。と
いうことは、われわれが沖縄から出て行くというのは、日米
関係はもう『これでおしまい』ということなんですよ。円高
誘導で輸出ができないようにしますよ。関税をかけますよ。
特許関係を打ち切りますよ。太平洋戦争の原因である石油禁
輸という手もあります。サウジアラビアから日本に石油が入
ってくるなんて思わないでくださいね。CIAや検察特捜部
を動かしますよ。産軍複合体の暗殺者を抑えることはわれわ
れにはできませんからねえ。そのへんのことわかった上で、
『国外』とおしゃったのかなあ。どうなんですかっ。バン
宇宙人鳩山は「ふはあ」と深いため息をつ
き「辺野古で」とつぶやきうなだれた。
鳩山がアメリカに屈服したのは、自立しようとする国民と服
従させたいアメリカとの間に挟まれて身動きができなかった
からだ。アメリカ側には既得権益を握る日本の官僚とマスコ
ミがついている。国民の言う事を聞けばアメリカとの関係が
悪化する。アメリカの言うなりにやれば沖縄は激怒し国民の
支持率が落ちて来て一年と持たずに退陣する破目になる。

いままで自民党は官僚とマスコミを使って国民を騙しだまし
しながらアメリカと折り合いをつけてきたのですが、日本全
国どこも凶悪な海兵隊基地を受け入れるという所はないので
放置していた。郵貯資金で米国債を買う小泉郵政民営化に反
対した亀井静香は「CIAに暗殺されるかもしれないが、亀
井静香を殺すなら殺せ」と言った。財政破綻しているアメリ
カは世界中の基地を縮小しているのに日本の米軍基地だけが
そのままというのは、思いやり予算があるからです。だが、
思いやり予算が民主党の仕分け会議に出される事は決してな
かった。鳩山の迷走の功績?によって、われわれの日本は政
治、経済、防衛、外交などでフリーハンドをもった主権国家
ではないことを国民全員が知った。覚醒した日本人は逃げだ
そうとする日本にヤマンバのようにアメリカが恫喝しながら
しがみついていることを知った。

世界中どこでもそうですが、アメリカがそれだけ嫌われてい
ると言う事です。
鳩山首相も小泉首相を見習って「辺野古移転に是か非かを国
民に問いたい」と暗殺覚悟で参院選挙で訴えてみればよかっ
たのですが。

資本主義と恐慌はワンセットである。次から次へと問題が出
てくる。いずれ、ドルが大暴落しドルで石油を売らないと中
東が言ったときアメリカは破滅する。あるいは石油が高騰し
たとき。アメリカはイラクに続いてイランの石油も奪わねば
ならない。財政破綻した戦争国家アメリカがドルを大量に垂
れ流ししながら軍事力が弱まって没落していく。日本の自立
はそのときまで待たねばならないのだろうか。あるいは革命
家が現れ、官僚とマスコミを打破するのを待つべきか。
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2009年今年前半の輸出と輸入を合計した貿易総額におけ
る相手先の比重だが、アメリカとの貿易比重はわずか13%
となり、中国との貿易比重は20%。また、アジアとの貿易
比重は48%。日本が「アメリカとの貿易で飯を食う国」か
ら「中国を中核とするアジアとの貿易で飯を食う国」へと変
換している。さらに、欧州、ロシア、中東を含むユーラシア
大陸との貿易という視点でいえば、実に日本の貿易の75%
はユーラシアとの貿易となった。
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富豪ゲーム

アメリカでは子供たちは勝利して独り占めした子供を称えて
、拍手して祝福する。これが弱肉強食のアメリカの新自由主
義であり、つきつめれば資本主義でもある。日本で20人の子
供にさせたところ、最後
の勝利者が全ての賭け金を独り占めしたとき、異口同音に「
ずるいー」と言った。そこで半分を勝利者に、残り半分をみ
んなに配ったところ、皆は納得し仲良く遊んだ。つまり日本
はアメリカイズムとは異なる風土なのである。みんな一緒、
みんな仲良くということを大切にする伝統がある。
アメリカではここ10年間でGDPが伸びたうち99.99
%が大金持ちのところに行った。クルーグマン教授。一万人
に一人だけがますます金持ちになり、貧しい人にはお金が全
然いっていない。これがアメリカなのだ。
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「アメリカは今」

☆アメリカは第二次大戦以降、65年間、休むことなく戦争や
紛争をしている戦争国家といえる。資本主義下で最も利益
をあげる近道が戦争であることはよく知られている。幅広い
裾野を持つ軍需産業のために戦争をせざるを得ない面もある
。だから言いがかりをつけて戦争をする。たとえば平和の大
義のもとにサダムフセインに大量破壊兵器の保有という言い
がかりをつけて、結果的にイラクの石油利権を奪った。北朝
鮮をならずもの国家とアメリカは言うけれども、言うもの自
身が「ならずもの」である。また戦争によって国家権力を拡
大し、さまざまの統制が行うことができる。戦争ほど国家の
権力を増大させるものはない。だからいったん始めた戦争を
大統領はなかなかやめることができない。イラクに民主主義
をもたらし全体主義体制を倒すために侵攻したのに、逆にア
メリカの方が全体主義に近づくという逆転現象が起きた。

☆政治学者シェルドン・ウォーリンは自分の国アメリカを「
国外で帝国化の促進する戦争国家であり、国内では<企業権力
>を促進するためにその権力を用いている」と宣告している。
さらに彼は次のように述べている。「アメリカ民主主義の選挙
による代議制度はもはや、有権者を代表していない。逆に代議
制度は麻痺状態にあり、制度化された賄賂のシステムによって
着実に腐敗してきた。この賄賂システムによって代議制度は、
<大企業や最富裕層を支持者とする有力な利益集団>の意に沿う
ようになった。裁判所については、次第に<企業権力>の手先と
なり、さらに一貫して国家安全保障の要求を尊重している。選
挙は、巨額の資金が費やされながら、せいぜいで有権者の半分
しか投票に参加しない単なるショーと化した。また、国民が得
る国内・国際政治に関する情報も、<企業が支配している系列マ
スコミ・マスメディア>のフィルターを通した偏ったものとなっ
て国民を扇動している。国民は、横行する犯罪やテロリストに
関するメディアの報道や、検察庁の検事総長によるあけすけな
脅し、失業の恐怖、とりわけ貧困層に対して容赦のないリスト
ラを行う企業経済や、年金や医療給付の廃止や削減によって不
安感を拡げ、社会保障やただでさえ小額の医療給付を自己負担
にするぞと情け容赦のない脅しをする企業寄りの政治システム
もまた不安を醸成している。そして厳罰主義を採り、死刑を積
極的に容認し、常に弱者に厳しい偏向を有する刑事司法システ
ムが用いられる。より貧しい市民を無力感と政治的絶望感のな
かに放置する政党システムなどによっていいように操作されて
、不安な心理状態に置かれている。国民を政治に幻滅させて政
治不信や政治的無関心の状態におく制度的なものが存在してい
る。アメリカでは世界大戦後、<企業権力>が既成の権力支配体
制エスタブリッシュメントにおいて、きわめて優越した立場に
あり、政策にも大きな影響力をもっている」と。
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アメリカとは何か

☆アメリカが嫌われるのは、自分たちの価値観を世界に広め
ようという宣教師的態度をとるゴーマンさにある。
アメリカは歴史の薄い平明な国である。表面は開放的である
が、裏面に政治家の暗殺など見えない暗黒がある。陸の孤島
アメリカはアジアからもヨーロッパからも隔絶している。ア
ジアやヨーロッパの一員であろうとするが、拒否される。ア
メリカは愛されない苦悩を知らない。アメリカは孤独なのに
、彼らはそれに気づいていない。つまりアメリカほど世界中
から嫌われている国はない。産軍複合体のゆえか意味のない
戦争をいつもやって、おせっかいしている。人種間の対立を
煽るわ、地雷問題や京都議定書など国際協定は拒否するわ、
沖縄では米兵が事件を乱発するわ、アメリカは自分たちが世
界を導いていると勘違いして暴れまくっている。
アイゼンハワー大統領は共産主義の脅威のために巨大な軍が
必要だと言ったけれど、冷戦後も相変わらず戦争をやってい
る。
☆アメリカは唯一、爆撃されたことのない国で、巨大な陸の
孤島ともいえる。そのアメリカという一つのローカルな
国がグローバル・スタンダードなるものを決定し、伝統・文
化・慣習・宗教・価値観で異なる世界中の国がそれを受け入
れることを強制している。世界はそれほど単純なものではな
いのに、なぜそれを受け入れなければならないのか、まった
く根拠がない。グローバル経済というのは、子供を獰猛な闘
犬と戦わせるようなもの。アメリカは1776年独立後、たかだ
か二百数十年の実験的な国であり、極めてユニークな、その
意味でローカルな国家にすぎない。子供のように幼稚で自分
だけが信じる正義感で暴走している。グローバル・スタンダ
ードどころかまったくアメリカは特殊な文化だ。
「みんな一緒」という均質性を尊ぶ日本人が考えるスタンダ
ードと、多民族国家・移民国家のアメリカ人が考えるスタン
ダードとはそもそも異なる。グローバル・スタンダードとは
アメリカの価値観を押し付けるのではなく、それぞれの国の
多様性を認め互いの国を尊重する「接着剤」としてとらえる
べきものである。

☆石原都知事は著書「NOと言える日本」で日本はいつまで
もアメリカの奴隷ではないと言っている。アメリカの利己的
なひどさに対して安保などのため我慢して黙っていたことを
主張しだしたら、世界中の人もアメリカのひどさにきっと驚
くだろう。たとえば沖縄の少女暴行事件である。
アメリカン・フリーダムとは個人の自由主義のことであり、
この個人主義とは物質的エゴイズムのことであり、アメリカ
ンデモクラシーとは「世論民主主義」のことであり、大統領
が自由に戦争を執行できる専制権力を与えるものであり、ア
メリカン・インダストリーとは「カネと技術」の合理的効率
主義、極端な貧富の格差社会の到来であり、モノカネ偏重
、モラルの退廃の社会である。ここに抜けているものは「歴
史」である。つまり、アメリカは歴史不在のところに、国家
社会を打ち立てるという「実験」をしているのである。アメ
リカは常に自国の社会を懐疑しながら行動様式を模索し
つづけている。「進歩」というのは今までの歴史の成果を破
壊することである。戦後、日本は自国の二千年の歴史の成果
を打ち捨てて、こうした実験に引きずられてきた。アメリカ
は「自由・平等・博愛」と「秩序・格差・敵対」の間で揺れ
動いている。ヨーロッパではその平衡として「活力・公正・
規則」が定着している。AトックヴィルやF・ニーチェやJ・
オルテガ、ヤスパース、ハイデッガー、ホイジンガなど多数
のヨーロッパ知識人は「アメリカン・デモクラシー」を懐疑
し批判している。たとえばアメリカを「弱肉強食で獣の群
れのような精神の持ち主」「奇怪な個人」「愚者の天国」
「巨大な精神的無の国」「精神文明なき情報社会」「マスメ
ディアが第一権力」といっている。

☆先進国の中で首都に占領されたかのように外国の軍隊が65
年間も基地を持って駐留する国は日本だけである。フィリピ
ンの海軍と空軍の二つの米軍基地は米兵の事件乱発のためフ
ィリピンの人々の根強い運動によって、1991年、撤去された
。今はない。韓国は19ヶ所に主要な米軍基地がある。日本全
国には29道都県に85カ所にわたってアメリカの施設や基
地が存在する。特に本土の犠牲になっている33カ所もの沖縄
では騒音だけでなく、アメリカ兵が起こすひどい事件につい
て日本側の捜査権、告発権が制約されている。例えば基地へ
の立ち入り捜査の禁止など。この地位協定はヨーロッパや韓
国に駐留している米軍なみに変更すべきである。これでは主
権を持つ独立国とはいえない
もともと冷戦時代にソ連封じ込めのための結ばれた日米安保
条約による在日米軍基地だったのが、冷戦終了後も居続けて
いる。それはイスラム諸国を含む地球の半分に展開する石油
利権のための世界軍事戦略のなかでの巨大な前戦基地と変貌
した。だから日本を守るためではない。北朝鮮の脅威とアメ
リカは言うが、在韓米軍は削減している。

☆日本にとって危ない国は北朝鮮より在日アメリカ軍だ。
アメリカがイスラム諸国と敵対する「正義の名でやる石油
利権戦争」を始めると、日本は自動的に巻き込まれていく危
険がある。しかし急に在日米軍に出ていけと、鳩山首相のよ
うに反米的なことをいうのは賢明ではなく、協議して段階的
にグァムなどに出ていってもらうのがよい。
世界中に軍事介入してきたアメリカの今の世界的地位を日本
が恩も着せずにどれだけ支えてきたかは、日本よりも当のア
メリカのほうがよく知っている。使うことの出来ない紙くず
同様のアメリカ国債を、いままで百兆円も買い込んで、アメ
リカの経済と彼らの生活を支え続けてきた。また戦争に不可
欠の先端技術も提供し続けてきた。
アメリカの核の傘といっても、抑止力なんかは当初からあり
はしない。毛沢東の言うように核は張子の虎である。大統領
が狂人でない限り、もう戦争に核爆弾など使えない。アメリ
カは核を使えば勝てたのに朝鮮戦争やベトナム戦争でも使わ
なかった。

☆これまで核を盲信してきた軽率さ無責任さを誰が主導して
きたのか。場当たり主義の官僚と族議員の対米外交だ。
戦後、核は一発も使われていない。「核の傘」といってもア
メリカは決して本気で日本を助けるなんてことはありえない
。かつてインド洋給油要請のとき「北朝鮮からの核攻撃のと
き、アメリカは日本を守ってくれるか」と訊いたところ、「
MAYBEたぶん」といった。食料のない北朝鮮は狂気に見
えても実に巧みなブラフ脅しをしているだけだ。中国の覇
権拡張主義もいずれ破綻するのは歴史の教訓です。武器で世
界征服をたくらむものにはろくな未来はないのです。

☆9.11の後でのソンタグ女史の発言ほどアメリカ全土を激怒
さてたものはない。「アメリカ人は臆病である。テロリスト
は体ごとビルにぶつかっていったのに、アメリカ人は遠くか
らミサイルを撃つだけだ」と。深い劣等感を刺激してしまっ
た。生に執着する主人は死を恐れない奴隷と立場が入れ替わ
ってしまった。

☆アメリカは、これからも9.11のトラウマからテロの恐怖に
おびえて小口の戦争をしつづけ、国力を消耗して衰弱し
ていく。日本は財政難のいま、米軍基地へのおもいやり予算
なんか、やめることです。日本がアメリカを支えなければヨ
ーロッパ諸国にも影響を与え、財政破綻したアメリカは独善
的な世界支配ができなくなり、いずれ日本の基地から撤退し
ていくことになる。人類存亡の環境悪化に直面して戦争など
やっておれないのが21世紀です。環境問題は一国では手に負
えない。世界は平和に収斂せざるをえない。

☆アメリカは人気者やスターが政治家に選ばれる。ヨーロッ
パでは地域の意見を育てたり聴いたりする人が選ばれる。歴
史の問題を度外視してきたアメリカニズムは極めて特殊な文
明観である。そして日本は「アメリカン・デモクラシー」を
採り入れた。ひるがえって日本を見てみると、経済的打算と
安全保障でアメリカに従属してきたが、この半世紀間のアメ
リカニズムの弊害を身をもって味わった。例えば雇用、医療
、教育、地方と地域など社会全体の崩壊している現実がある
。私はなにもアンチオクシデンタリズム反西洋崇拝・反西洋
蔑視ではないが、日本人が今なおアメリカを「世界」だと取
り違えている迷妄が明るみに出てきたと思う。人の拠るべき
大前提は、歴史的習慣の中に含まれる「伝統」文化に他なら
ない。それこそが国柄である。これからは、各国の歴史的習
慣や習俗を大切にし、独断専行のアメリカから少し離れ、ヨ
ーロッパを経由し、ヨーロッパには日本と同じく共同体に配
慮したり物事を多面的に考える習慣が残っているからヨーロ
ッパと連絡する、東アジア共同体は別としても協力体として
アジアとは近づいておかなければならないからアジアに近づ
き、国連を中心として「帰日」つまり、福祉国家・平和への
国際貢献国家という世界でも類のない日本に少しづつ帰還す
ることが望ましい。さもなければ、アメリカとの対立からナ
ショナリズムによってこの国を誤らせる、あるいはグローバ
リズムによって国家なき時代として日本が溶解してしまう、
----未来の危険に立ち向かうには、歴史の先人の知恵を保守
する以外に道はない。(西部氏)これからの日本が組むべき相
手は、ユーラシア大陸にある。ドイツ、フランス、ロシア、
中国、台湾、韓国、インド、ベトナム、イスラム諸国など。

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CIA 秘められた真実というドキュメンタリー
シリーズ・・・

NHKBS-1で、放送されました。フランスのTV局の製作で、ア
メリカを徹底的に辛らつに描いている。CIAの歴史に沿っ
て裏側か
ら見たアメリカなのですが、どこまでも「汚い戦争」と外交
と諜報機関と、ホワイトハウスの関係が密接であることも明
らかにしていくのです。「もちろん大統領はすべて知ってい
ましたよ」と言うセリフが何度も繰り返される。CIAは組
織を守るためなら、国民の代表である議会を敵に回すことを
なんとも思っていない。いまの状態が、かつての共産化を防
ぐことから、「ワシントン=石油利権がらみ」に代わってい
ることも、自明のことと述べている。ケネディ暗殺、イラン
でのクーデター、グアテマラ大量虐殺、コンゴ政権転覆、キ
ューバ危機、ベトナム戦争「コルビー長官によるベトナム人
皆殺し作戦」、ラオス内戦「ラオスは戦場だった」、イラク
戦争・湾岸戦争など、近年の戦争や事件はすべてアメリカの
利権がらみであると断定している。この汚い利権が「国益」
の正体である。

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マンハッタン計画が1943年から進められた。その時点で
標的は白人国のドイツに落とす気はまったく無くて、アメリ
カ人がイエローモンキーと呼ぶ黄色人種の日本と決まってい
た。オッペンハイマーを筆頭に、ほとんどがユダヤ人科学者
からなる原爆開発の「マンハッタン計画」をスタートさせた
フランクリン・ルーズベルト大統領は、日本人を“劣等人種”
として激しく憎み差別していたことで知られている。レオ・
シラードとニールス・ボーアは日本投下に反対したが、アメ
リカは日本の降伏が時間の問題とわかっていながら、あえて
原爆を落とした。

アメリカ人の頭は久間大臣のように「原爆使用は仕方なかっ
た」という残酷な思い込みを持っている。もし日本が八月十
五日に戦争が終わっていなかったら、二個目の目標であった
京都に三個目の原爆を。さらに毒ガス数万トンと炭疽菌入り
爆弾数十万発、枯葉剤を使うように設定されていた。
これらを白人の国には使う気はなかった。

「もし人類が戦争に終止符を打たなければ、戦争が人類に終
止符を打つだろう」核の使用は人類の滅亡につながっている
。今春、オバマ大統領はプラハで「核兵器のない世界を追求
する」と、宣言した。その後オバマの大統領は日本へ来た。
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自爆テロ

9.11同時多発テロの源流は日本赤軍の1972テルアビブ空港乱
射事件(ロッド空港作戦)である。はじめから死ぬとわかって
いた突っ込む特攻作戦はアラブ人に衝撃を与えた。そこには
自分の命と引き換えなら相手を殺してもよいと言う日本的テ
ロリストの美学が働いていた。日本は太平洋戦争で特攻隊と
いう形で、3000人の殉国者を出した国である。戦前の日本で
は人々は国に対して宗教的情念と熱狂的愛国心を持っていた
から、戦争で国家に身を捧げることに喜びを持つことができ
た。このロッド空港特攻作戦が生まれた背景には日本の連合
赤軍の重信房子、岡本公三、奥平らの凄惨な浅間山荘リンチ
事件があった。法廷で岡本公三は「これから同じような無差
別殺人テロはニューヨークで、ワシントンで世界のあらゆる
ところで次々に起る。ブルジョワ側に立つ者は、すべて殺戮
される」と言った。当時、「何を考えているんだ。ホントに
バカみたいなヤツだ」とバカ扱いされた。しかし今やそれが
現実になっている。90年代になってイスラム過激派が自爆攻
撃作戦を取り入れるようになってから、急にふえだした。彼
らにとって、神のために死ぬ殉教は、生より望ましいものだ
ったからだ。神のために闘う聖戦ジハードはイスラム教徒の
義務であり、殉教者として死ぬことは最高の功徳であり、天
国へのパスポートだから現世で生きるより何倍もいいと信じ
ている。「東方見聞録」に出てくる「山の老人」の話の暗殺
者教団のようなものである。かくして世界はテロとそれに対
する報復という終わりなき殺し合いの場となった。
パレスチナ問題が理解できないと国際政治の流れはまったく
わからない。イスラム諸国の大きな問題は世界的にみて「貧
困と富の偏在、さらに嫉妬と無教育による無知」だと思う。
確かに国民全体が貧しい時代は不満も小さいが、世界のGDP
の10倍もの資金が金融市場で動いている現在、所得の格差が
広がり富の所在が極端に偏ってしまう(世界の3%の人が97%の
富を持つ。一説には1%以下の人が99%以上の富を持つという)
と、不満は爆発的に大きくなり、その国内だけでなく相対的
に貧しいアラブ、イスラム諸国やアフリカ、ソマリア北朝鮮
などが、世界全体で富を持つブルジョワ側に立つ者に対して
攻撃がなされ、世界が不安定になることがわかってしまった---------------------------------------
アメリカ人と日本人

さて、外国軍が60年以上の長期に渡って日本に駐留してい
る例というのは、先進国ではどこにもない。日本に約47,000
人もの米軍駐留が必要、という根拠も理由もない。アメリカ
が勝手に決めただけ。これでは、小沢のいう第七艦隊だけの
駐留との意見の方が妥当性は高い。仮に海兵隊や陸軍が全部
いないとして一体何が困るのか?たぶん「北朝鮮が危険だか
ら」というもの。危険なのはの駐留米軍の方なんじゃない?
北朝鮮がアブナイ、とか言うのなら、在韓の米軍は「日本よ
りも圧倒的に多く」しなければならない。でも、現実には日
本より少ない35,000人に削減してしまった。
アメリカは安保条約で日本を守る代わりに、戦費を要求する
。日本の米軍基地は日本を守っているわけではない。中東か
ら日本までの地域におけるアメリカの石油利権戦争の前線基
地として使っているだけ。要するに日本の基地を利用した上
に「思いやり予算」で基地の維持費を出させている。なぜ撤
退しないのかという米公聴会の質問には、国防省は基地の維
持費がタダだからと答えている。今までにアメリカ軍に提供
したカネは5兆円に達する。湾岸戦争での石油利権戦争では
アメリカに90億ドル約1兆円出した。
沖縄は米兵への「リゾート地」提供という意味合いもある。
実際米兵が、そう言っている。外国軍が長らく留まるのは、
極めて特殊な地域だけである。つまり属国です。日米が対等
関係を築くには、時代遅れの思いやり予算は廃止し、さらに
奴隷的な地位協定をなくすのが第一歩。は毎年2200億円
ずつ社会保障費をカットしたが、それより米軍への思いやり
予算2200億円をカットすべき。アメリカ兵への「リゾー
ト地」提供の思いやりではなく、日本国民が困窮している今
、国民への思いやりこそ優先すべき。アメリカには第七艦隊
に横須賀港を貸すだけで十分。在日基地はグァムへ休養地を
移転すれば米兵の事件も起きまい。
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アフガニスタン

☆冷戦時代の終わりに、ソ連はアフガニスタンに介入して敗
北し、そのためソ連は崩壊してしまった。今またアメリカが
ベトナム、イラクの敗戦に続きアフガニスタンに介入して立
ち直るのは不可能なほど完璧に敗れようとしている。アメリ
カは世界中で利権と覇権のため介入してきたが、軍事と経済
の両面でとうとう頂点から転がり落ちてしまった。自業自得
といえる。
アフガニスタン介入に米国民の51%が何の益もないとして
反対している。これまで石油利権のため戦争介入してきたア
メリカだがアフガニスタンには石油はない。しかし9.11テロ
のトラウマの残るアメリカはイスラムの核テロにおびえて
「対テロ戦争」として増派しつづけ、国力を消耗し若者の血
を流す泥沼にはまっている。アメリカの国益の源である石油
利権のためイスラエル・ユダヤ資本側に立ち、アラブイスラ
ム世界を軍事力で抑圧してきた報いである。NATO軍もア
フガニスタンに深く関与して死者をだし、終わりの見えない
戦いとなっている。

☆昔からアフガニスタンはソ連を含めて西欧の利害激突の地
だった。いずれもアフガンゲリラによって敗退している。日
本が積極的に協力すべきだ、というアメリカの要求はしつこ
く行われているが、今回のアフガニスタンは宗教戦争の側面
があるから、もし介入すれば、アラブイスラム世界からいま
アメリカがあびている恐ろしいほどの憎しみと復讐を受けな
ければならない。アメリカがあれほど憎まれるのは、利権の
ために介入を繰り返し、散々利用するだけ利用した挙句に裏
切る、騙す、始末する、武力で殺戮する、といった、非道が
あるからこそ「反米」を招いているのである。
イスラムのテロは「打倒すべき相手側アメリカ」に向けられ
るものであって、まったく無関係な国には向けられない。だ
から対テロといっても、アフガンはアメリカだけの戦争なの
である。アメリカに任せればよいのであって、こんなものに
介入したり協力したりすべきではない。戦争好きなアメリカ
は戦後60年間いつでも世界中で戦争をやっている。「戦争だ
、戦争だ」とヤクザの子分のようにアメリカについていくの
はやめたほうがいい。「戦争は他の者に任せるのがいい」の
である。釈迦の慈悲喜捨に帰依する仏教国国民として言える
ことは、「争いはよくない、殺傷行為はやめなさい」という
ことだ。一国主義のアメリカに従いていくと、ろくでもない
ことになる。日本としては、パキスタンとの関係をまず構築
し、イスラム世界の中で安定化を図る道筋を目指してもらう
くらいしかない。

☆後の祭りであるが、あのとき日本はアメリカに追随すべき
ではなく、アフガンの諸グループの了解と周辺国の協力のも
とに、アフガンに援助を行えばよかった。世界の最貧国アフ
ガニスタンでは、党派や民族・宗派が何であれ、生きるうえ
で必要なもの、水・食料・薬品などを贈与すべきです。その際
重要なことは抗争しあうすべてのグループに公平にする。タ
リバン支配地域にも公平になされなければならない。喜捨の
論理で、追随ではなく主体的に援助をするならば、これ以上
に日本にふさわしいものはなかった。

☆アメリカや日本など資本主義国の繁栄はアフガニスタン等
第三世界の悲惨さを輸出してその代償にしてもたらされたも
のである。そのことを思えば資本主義の中心地ニューヨーク
のビルの倒壊は、第三世界からの贈与だったともいえる。

☆もともとアラブ世界は対日感情が良好だった地域である(
岡本公三のおかげ?)。だからこそ従来日本人はイスラム過
激派の「テロ」をほとんど心配する必要がなかったのだが、
小泉首相がアメリカに追随してイラクへの自衛隊派遣の結果
として日本人旅行者が拉致され首を切られる事態になった。
すでにアフガニスタンへの自衛隊派遣に関して、中村哲医師
(NGOペシャワール会)が国会の参考人として「自衛隊派
遣はNGO活動家が現地で築いた信頼関係を損ない、NGO
活動の妨げになる」と証言している。中村氏は広大な砂漠を
小麦畑にする水路建設を成し遂げている。氏は日本の役割と
して、「戦争に加担してはならない」「生活支援に取り組ん
でいくこと」例えば職業訓練や農業支援など。「これを日本
単独でやらないで、イスラム諸国に入ってもらうこと
」と証言している。「国土の9割でタリバンと争闘している
が、タリバン支配地域でも支援すること。カルザイ政権は腐
敗が著しい。国民のアメリカ軍に対する反発は強い」などと
証言。日本政府は当然こうした情報をもっていた。
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「サウド家によるアラビアの王国」

9.11の実行犯はほとんどがサウジアラビア人だった。なぜか
サウジアラビアには毎日ほとんど天文学的な石油マネーが流
れ込んでくる。それを自由にできるのは、ほんの一握りの王
族たち特権階級の人々で、国民全体には殆ど使われない。裕
福な公務員もほぼ王族関係者三万人が占める。富の偏在であ
る。特権階級は自家用ジェットを持っている。ファハド国王
はカジノで一度に六億円を失ったこと。王子が人目のつかな
いモロッコの山中に別荘を建てて乱痴気パーティをやってモ
ロッコ娘の乳房を食いちぎったという。使用人として働くフ
ィリピンやインドネシアの女性はたえずレイプの恐怖のなか
で暮らしている。外国から流入する多くの王家御用達の高級
売春婦たちとは無縁の国民は複数の妻を娶っている。王族は
セックスに取りつかれているのは有名な話で、外国旅行に行
くと毎日、億円単位の金を使い、多数の女を買う、酒と美食
におぼれる、カジノに入り浸る、ぜいたく品を買いまくるな
どあらゆる腐敗行為に熱中する。また、国や国民の財産を横
領する。王族の生活費として一日百万円一ヶ月三千万円の下
賜金が支給され、アメリカはとことんこの国から金と利権と
をむしりとっている。ところが国民の生活水準は下がる一方
で、人権は完全に無視され不満は爆発寸前になっている。宗
教警察への恐怖や女性への厳しい抑圧もある。イスラム原理
主義の教育を行う学校マドラサが全国にできて、そこを卒業
してイスラム過激派に身を投じる若者も多い。彼らは王族の
目を見張るほどの腐敗生活と強欲に強く怒っており、サウジ
でいつ革命が起きても不思議ではない情勢になっている。こ
れに気づいた特権階級は、過激派を買収あるいは脅されてど
んどん資金を流している。千億円?という膨大な資金が父が
国王と友人だったイエメン人オサマ・ビンラディンはじめイ
スラム過激派に流れる理由だ。ビンラディンの資産は約三百
億円。ビンラディンはアメリカを攻撃するために化学兵器や
核兵器を入手するのはイスラム教徒の義務だと公言した。だ
から、いつ核が過激派に流れても不思議ではない。ついでに
言うと買収しているのはアメリカの指導者たとえば議員、政
府要人、高級官僚、国際機関員、学者などかたっぱしである
。財務長官も頻繁にサウジを訪問して国債を購入してもらっ
ている。国家ごと買収している。ただし現在の第6代国王の
アブドゥルは腐敗一掃を唱えていたため主流派から永く国家
警備隊長官として地方に追いやられていた人で、砂漠のテン
ト生活を愛する賢明な人なので今は小康状態が続いている。
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伝道士バルトロメ・デ・ラス・カサス
「インディアスの破壊についての簡潔な報告」殺戮の大地

たとえばコロンブスの新大陸発見という、西洋文明との出会
いによって南米大陸のインディオたちが、どんな目にあった
か日本では誰も知らないが、欧米ではみんな知っている。そ
こには世界の歴史の中で最も残虐な、最も血塗られた部分が
ある。ナチスのユダヤ人大量虐殺など、どうということがな
い気がするほど巨大な虐殺が、しかも長期間にわたってくり
広げられていた。コルテスもピサロも新大陸に到着すると
すぐにインディオを皆殺して、墓や神殿を強奪し莫大な量の
金と宝石を残らずかっさらった。
スペイン人はハイチとドミニカで三百万を殺し、残ったのは
たった300人だった。バハマ諸島五十万人のうち生き残り
はわずか11人になってしまった。同じような行為は南米大陸
全土に広がっていった。ニカラグアは百万人が五千人、グァ
テマラでは四百万人が殺されたなど「年代記」では合計四千
万から五千万人が殺されたとしている。いま中南米でアルゼ
ンチン、ウルグアイなど人口の殆どが白人という国はスペイ
ン人とポルトガル人がインディオを殺しつくした上に建設さ
れた国というわけです。

殺し方は残虐を極め、読んでいてウンザリするような話が次
々に続きます。たとえば穴に無数の尖らせ焦がした棒を埋め
込み、身重の女や産後間もない女や子供、老人を放り込み、
串刺しになったインディオで一杯になった。残りは全員、槍
と短刀で突き殺して犬のえさとして分け与えた。また飢えた
インディオたち一万人以上を連れて行き、別のインディオと
戦わせ食料として食べさせた。スペイン人たちの立会いのも
とで、子供たちが焼かれて、彼らは人体の中でもっとも美味
とされる手足を食べた。そのため労働力が不足したのでアフ
リカから一千三百万人の黒人奴隷を運んできました。
だが、それにしても白人たちはどうしてそれほど残虐な行為
をなすことができたのだろうか。それは一言で言えば、白人
は黄色人種や黒人を人間とみなしていなかったからです。こ
のことは程度の差はあるが、いま現在でもアメリカの深南部
やヨーロッパなどの西欧人では差別として残っている。

イエスズ会士サアグンの「ヌエバ・エスパーニャ諸事物概史
」によると、アメリカではわずか50年間で7500万人の
アメリカインディアンが殺され24万人のヨーロッパ人が住
みつく事になった。例えばカリフォルニア州には、農業漁業
以外に狩猟生活を営んでいた20万人のインディアンは、ゴ
ールドラッシュの10年で皆殺しにされた。たとえば186
8年4人のカウボーイが33人のヤヒ族を洞窟に閉じ込め虐
殺した。そして南北アメリカ大陸は、いつの間にか地球で最
も混血の多い大陸となった。このことはチャペス大統領がオ
バマ大統領に贈った本「収奪された大地」や「先住民族イン
カの抵抗500年史」でも詳しく書かれている。
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インディオ

ブラジル原住民保護局のポスエロ氏の仕事は未接触のインデ
ィオの生活圏を保護区域として、全面的にブラジル人の立ち
入りを禁止することである。なぜならブラジル人社会に接触
した部族は例外なく崩壊してしまう。土地を失い、酒を飲み
、博打を打ち、神話を失くし、生きるすべを喪失し、健康を
損ない、文明の前に立ちすくんでしまうからだ。そしてイン
ディオとしての誇りを失った結果、白人の言葉を必要とし、
みじめにも白人に頼るようになる。
ポスエロ氏は産業界をはじめ金鉱堀りや木材伐採業者、牧場
主、遺伝子ハンターなどあらゆる利権階層の人から嫌われて
いる。「何百人のインディオのために豊かな資源が眠る土地
を封鎖してしまうのか」「インディオを進化の最初の段階に
止めておくのは残酷で偽善だ」などヒューマニズムの仮面を
かぶって追求される。今も依然として文明の尖兵が侵入して
くる。
裸で歩き回り、何もかも自分の手で作り上げ、自然を損なう
ことなく自然と共生し、シンプルに暮らしているインディオ
に氏は共感する。文明人がクシャミひとつすると十人が死ぬ
という。ブラジルには45のインディオがいると思われるが17
は確認が取れた。彼らは500年にわたり殺され続けてきた。
例えばキリスト教は神の意志の名のもと多くのインディオを
絶滅させた。だからキリスト教の宣教師が布教に行くことに
も反対だ。私は人道上でインディオ救済をしているのではな
い。ただ美しく生きたいだけなのだ。
インディオが喜んだり笑ったりするという自然な状態がアマ
ゾンにおける美なのだ。そしてその美を存続させることが私
の美の実現なのだ。三島由紀夫のハラキリが日本人の美意識
であるように。進歩という文明の旗は過去の遺産をことごと
く破壊し、弱者を淘汰し絶滅させる。しかし歴史が証明する
ように、文明はそれがもつ進歩という効率性と合理性ゆえに
文明自体を破滅させる。いま文明による地球環境の悪化によ
って人類の存在が危機的状況を迎えている。(沢木耕太郎)
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中国人の学力

日本人はとかく中国人を見下しがちで、経済力がついたとい
っても技術は低いだろうとか、技術をつけたといっても先端
技術は低いだろうとか、基礎科学は低いだろうとか思ってい
るが、事実はそうではない。いま中国は先端技術でも基礎科
学でも世界のトップ集団の中にいる。かっては中国人留学生
は中国に帰らずアメリカにとどまっていたが、政府の命令で
帰国し各大学の教授になり若い世代を育て、その世代がいま
研究力の主力になっている。その情熱とエネルギーは日本よ
りはるかに上である。ところで、京都大学教授の西村和雄氏
を中心とするグループが98年に、日本と中国の一流と言わ
れる大学の文系学生を対象に数学の問題を解かせる調査を行
った結果、中国の学生が95%の正答率を示した問題に対し
、日本の大学生の正答率は、東大45%、京大23%、慶応
5%、早稲田2%という惨憺たる結果だったという。このよ
うに、今や学力低下は目を逸らすことのできない深刻な問題
となっているのである。この学力低下問題の根底にあるもの
は、義務教育段階、特に小学校で教えられる基礎基本「読み
、書き、算」の力の低下であると考える。「分数のできない
大学生」。あるIT関連の日本を代表する企業においては、日
本人研究員が中国人の研究員に「こんなこともわからないの
か」と叱られている風景が日常になっているといいます。と
ころで中国第二の精華大学の周辺には産学協同のハイテクベ
ンチャー企業がある。千社以上が外資系で研究者、従業員四
十万人がいるシリコンバレー化している。マイクロソフトな
どは百億円かけて研究所を設立し、普通の四倍の奨学金を与
えて学生を囲い込みしている。理系の8割はアメリカに留学
し、日本にはあまりできない学生が5%程来る。アメリカの
有名大学からスカウトに来る。日本の学生など及びもつかな
いほど厳しい勉強ぶりだという。
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2009年、いまも中国には言論の自由はない。今の中国人は自
分の利益しか考えず、人命軽視、環境や公益に無関心、公徳
心はない。大気汚染、重金属汚染、農薬土壌汚染、水質悪化
、沿海汚染など汚染物質の垂れ流しの結果、農産物、食品や
飲料水にまで危険物質が含まれ、生態系に悪い影響を及ぼし
ている。中国から日本への輸入農産物・加工畜産物はきわめ
て危険。中国の企業は利益のためなら危険物質だろうがなん
だろうが何でも混入する。中国国家環境保護総局によると、
1949年中国共産党国家が成立以来、人口は6億から14億に
増えたが、居住可能面積は600万平方キロから300万平
方キロに半減した。砂漠化などの環境悪化だ。酸性雨は国土
の3分の1を覆い、全土の河川湖の7割は汚染し、都市部の
河川の9割は深刻なヒ素を含んだ汚染に悩まされている。さ
らに3億の農民は安全な水が飲めず、4億の都市住民は大気
汚染で呼吸器疾患を患っている。
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アメリカゆきのファーストクラスに乗ると中国人が日本人より断然多
いのに驚く。この世界一位の外貨準備高の中国を資金援助し
ている唯一の国が日本である。北京の空港も地下鉄も社会基
盤整備も全部日本の無償援助で作られたのだが、中国人はこ
の6兆円の無償援助を誰も知らない。市場経済導入によって
人心が離反しつつある共産党。過去にこだわり反日感情をあ
おるような教育が行われている。抗日記念館は日本兵が中国
人を殺している銅像を南京はじめ各地に百以上造った。そこ
では蝋人形の腹部から血が流れ出る細工がされている。見学
の小学生たちの表情はこわばりおう吐している。このような
反日の記念館は中国が友好をいうのなら廃止すべきである。
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日本における不法入国の中国人は極めて危険で、二十万人以
上の不法入国者は必然的に犯罪要員となり新宿や池袋などで
は警察力の及ばない租界を作り出している。中国語の新聞が
十万部を越す。彼らの生活用必需品を売る店が驚くほど多い
。家に押し入って窃盗するためのピッキング道具を売ってい
たりする。なぜなら、彼らは正規に就業できないから必然的
に犯罪者となる。その新聞に掲載されている就職斡旋の広告
の多くは探偵社の社員募集である。いったい何を探偵するの
かというと、殆どが犯罪パートナーとしての仕事である。商
店でのかっぱらいの見張り代が五万円、高級自動車盗の見張
り代十万円とかである。最近では同じ不法入国滞在している
金持ち中国人の子供を誘拐し、身代金を奪おうという事件ま
で起こった。略奪した物品は香港や上海のルートで簡単に売
りさばくから足はつかない。日本の暴力団も蹴散らされてい
る。先日、警察が追い詰めた中国人が5メートルもある垂直な
壁をいとも簡単に素手でよじ登って逃走してしまった。特殊
部隊のプロ出身者である。年三万件の宝石店などの巨額なピ
ッキング盗、パチンコ細工、クレジットカード偽造、ショベ
ルカーによるATM荒しには殆ど中国人が関わっている。麻
薬、覚せい剤、誘拐、殺人請負、海賊版、横流しパスポートな
ど蛇頭密航ビジネス、地下銀行を筆頭にした密入国者は日本
で大あばれし毎日の新聞には中国人が凶悪犯罪で登場してい
る。例えば顔の皮をはがされて誰ともつかぬ死体がよくでて
くる。科学捜査研究所で修復すると中国人である。仲間割れ
した不法入国者である。中国の組織が支配している新宿歌舞
伎町をうろつく中国人は今までは働きぬいて稼いだ金を故郷
に送ることだけが目的だった。だが最近は日本にしか住めな
い連中で溢れている。中国公安局の官僚の汚職腐敗が蔓延し
死刑囚や無期懲役囚が官守長に賄賂を渡して出獄し中国外務
省印刷局から横流しされた本物の旅券と黒社会自前の船舶で
堂々と入国してくる。もともと兇悪犯罪者だからなんでもや
る。平気で殺す。白昼堂々と商店であろうと住宅街のサラリ
ーマンの家であろうと押し込み強盗をする。その際女性の着
ているものをタテに二つに切り裂いて縛りあげ口にテープを
張って殺すという狡猾残忍な手口である。手口も荒っぽく貴
金属店に侵入するというより警報機など気にせず堂々とパワ
ーシャベルで壁をぶち破り警備会社のスタッフを青龍刀で脅
し追い払い根こそぎ貴金属を奪う。これらは日本人には出来
ない手口である。彼らはいま地方へも進出している。中国に
は800万人以上の黒社会マフイアがいる。彼らにとって強盗
や殺人はビジネスであり、金の為なら命もいらないがモット
ーである。国民は国から公的サービスを受けていないので、
順法精神のかけらもない。大体、罪を犯しているという意識
がなく逮捕されること自体が不思議に思っている。それは道
徳や宗教がないからで、だますよりだまされるほうが悪いと
思っている。重犯者用の東京府中刑務所は中国人で満杯。い
くら捕まえて送還しても不法入国で大量に押し寄せてくる。
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私の結論 
アメリカや中国や韓国には鼻もちならないところがある。
アメリカは50%信用できないが、中国は100%信用
できない。韓国などどうでもよい。
しかし、自然の前では人間は小さくて弱い。共に生きていく
すべを探すしかない。そういうことではないだろうか?
きれいごとかもしれないが、日本人は世界の手本となるよう
気高く生きていくべきだ!!

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