日光のコウシンソウ

 東照宮や華厳の滝で有名な栃木県日光の高い山に、特別天然記念物のコウシンソウが生えています。
コウシンソウは日本で…いや、世界でこのあたりでしか見られない、珍しい食虫植物です。

コウシンソウ

 これがコウシンソウです。大きさは株の直径が3cm、花茎の長さが5〜7cmほどの小さな植物で、ねばねばした葉で小さな虫を捕まえます。6〜7月にかけて、写真のようにとてもかわいい花を咲かせます。
 隣の写真は花の後、種ができているようすです。コウシンソウは崖に生えており、このように種を崖にくっつけるように上へ向かって花茎がのびます。


コウシンソウの生える崖

 この崖は登山道からは離れた所にあり、足もとも崩れやすくて危険な場所です。しかしコウシンソウはこのような場所に行かなければ見ることができません。


ムシトリスミレ

 コウシンソウの近くに同じ仲間の食虫植物、ムシトリスミレが生えていました。こちらも葉の表面で虫を捕まえますが、株の直径が10cmほどあってコウシンソウよりかなり大きめです。

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