DOHC VTEC

※DA系インテグラの最大の特徴をあげるとすれば、やはりこの車に搭載されてデビューしたVTECエンジンでしょう。 

VTEC(Variable Valve Timing & Lift Electronic Control System)

VTEC。いまやホンダの代名詞ともいえるこの技術が登場したのは1989年4月のこと。DA系インテグラに搭載されたB16Aがそれだ。

1.6Lの自然吸気エンジンで最高出力160馬力、リッター当たり100馬力という驚異的な数値を達成したこのB16Aは、ひと昔前のレーシングエンジンのようなスペックだった。

誕生のルーツ

82〜83年ころ、ホンダ社内では燃費向上のために可変バルブ機構を研究しているチームがあり、それとは別に高回転方向に際限なく回るエンジンを研究しているチームがあった。この2つが結びついてVTECへと発展していく。

一方、84年11月にワンダーシビックに追加搭載された、ZCの存在も大きな影響を与えている。4バルブDOHCでありながら直打式ではなく、あえてロッカーアームを採用している点はB16Aと共通だ。

また、83年11月に発表された2輪用のバルブ休止システム「REV.」の存在も忘れてはならない。これは、油圧ピストンによってロッカーアームの結合・分離を行い、低速時に吸・排気それぞれ1つずつのバルブを停止させるシステム。油圧ピストンという部分がVTECにも共通するアイデアだ。

これらの先行技術は、徹底的にリサーチされ、ちょうどそのころ始まったDA系インテグラのエンジン開発に取り入れられていく。

VTECの仕組み

VTECとは、可変バルブタイミング・リフト機構のこと。低回転域と高回転域でバルブタイミングとバルブリフトを変え、実用エンジンで不足する高回転域のパワーと、レーシングエンジンで不足する低回転域のレスポンス・燃費を両立し、扱いやすさとハイパワーを実現するシステムである。

その秘密はまず、カムシャフトにある。VTECのカムは、2つのバルブに対して低速用2つ(両脇)と高速用(中央)1つ、計3つのカム山が設けられている特殊なもの。低回転時には低速用カムのバルブタイミング・リフトでバルブが開閉され、高回転時には高速用のカムのバルブタイミング・リフトえバルブを開閉する。

そしてVTECの要となるのがロッカーアームだ。VTECエンジンは直打式ではなく、ロッカーアームを介してバルブを開閉する方式を採っており、このロッカーアームを結合、分離することで低速用・高速用カムそれぞれのバルブタイミング・リフトをバルブに伝える仕組みとなっている。


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