西の彼方に赤く、浮かぶ雲に生き物のような色彩を与えて沈んでゆく太陽。
「負けたのか・・・・あのスコーレルタイガーに」
何も考えずに黒い塊となった「カタナ」を見ている。
もう、動くことはないのだろうか?
銀のアスファルトを切り裂き、緑の大地をも我が物とした相棒は・・・・・。
「全ての運に見放されたか・・・・・」
指にはさんだタバコの灰が音もなく赤いヘルメットに落ちる。
「まだだ・・・きっとまだ何かできるはずだ」
そうさ、銀の心臓はまだ動くはずだ。
「おまえの命を必ず取り戻してみせる。そして俺の運も!」
彼は空を見上げた。
そこには暗黒の絶望にまるで希望を与えるがごとく浮かぶ銀の月。
その光に照らされたどこまでも続く長い道。
まるで進めというように照らされた道はどこに着くのか、どこまで続くか。
きっと多くの苦難が待ち構えているだろう。
「さあ、また冒険に出よう!」
そんなわけで、しばらく職と部品探しの冒険(クエスト)に出ます。
しばらくお休みをいただきますが、ここで出会った皆さんは忘れません。
だから、さよならは言いません。
それまで、しばしお別れです。

※スコーレルタイガー:栗鼠虎