「旅人」
 
 
彼に恋をしてはいけない 誰かがママの様にそう言う
 
彼は旅人なんだからと 恋をしてはいけないと
 
その時どんな音楽が響いていようと どんなに雨が降っていようと
 
それは心を動かされた単純な過ちなのだから 恋をしてはいけないと
 
娼婦の様に抱かれる事が最高の喜びなら構わない
 
それでも娼婦が涙を流さなかったって事実は何処にもない
 
彼に恋をしてはいけないのは 彼は旅人なんだから
 
きっと知らない朝にはもうこの街には居ないはず だから
 
その時どんな赤い血を見ようと どんなに孤独が降っていようと
 
それは心を動かされた単純な過ちなのだから 恋をしてはいけないと
 
僕は旅人だけど そんな旅の歌の中に そう歌うんだ












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