「帰り道」
ギターが弾けるって言ったあいつが羨ましかった 成功なんて言葉もあいつには本気だ
夜の街で歌ってるそんなことだって 何もしてないやつよりずっと羨ましい
はっきり言ってあいつはいつも泥まみれだ ギターケースよりも重いものを抱えて
もうけ話にのった方がどれだけ楽かい 昨日の稼ぎはタバコ代くらい
「大事にするもんはあるけど 失くすもんもない」
簡単に言いきっちまう あいつがずっと羨ましい
やめちまうならそんなタバコより簡単だ 損か得かで始めたことじゃないなら
若さって言うのはいったい何歳までなんだ きっとそれがあるからあいつは歌っている
あいつは今夜も人通りの中で声を嗄らしている 失敗だらけの街に生まれただけさ
この街を飛び出して行ったあいつが羨ましかった あの頃は酒なんて飲めやしなかった
「大事にするもんはあるけど 失くすもんはない」
簡単に言いきっちまう あいつがずっと羨ましい
別に大した事のない帰り道ありふれた夜 何となしに車のラジオをつけたんだ
驚いたさあいつの歌が流れたんだ その頃部屋では電話のベルが鳴ってた
「大事にするもんはあるけど 失くすもんはない」
簡単に言いきっちまう あいつがずっと羨ましい
「大事にするもんはあるけど 失くすもんはない」