「吸い殻」
少年達や少女達が身を投げるのに理由なんて少しもなくて
誰かが歌う言葉にはほんの少し意味があるとするならば
それは何故彼等に届かなかったんだろう
僕が目的とする者達はいつしかこの人込みの一人となり
次に求める愛や夢なんてものが今では安売りされている
流行るものなんて大抵それと変わらない
こんなに静まり返った僕の部屋で
どこからか子供の笑い声がするとして
もしそれで僕が悲しんだとしたら 僕はまた笑うことができるのだろうか
時には一人で知らない街で珈琲でも飲みながら
その街の声を聞こうと耳を傾けるけれど
雑音ばかりで何も聞こえない
夜になればその街には悲しい若者で溢れ返り
自分がどれだけ悲しいか互いに競い合っている
そこから何も産まれてこない筈なのに
こんなに静まり返った僕の部屋で
どこからか子供の笑い声がするとして
もしそれで僕が悲しんだとしたら
僕は彼等の仲間入りになるのだろうか
こんなに静まり返った僕の部屋で
どこからか子供の笑い声がするとして
もしそれで僕が悲しんだとしたら 僕はまた笑うことができるのだろうか