「夏の恋人」
 
夕涼みを済ませた 煙が昇ってく この部屋で二人は窓から外を見てる
うちわの揺れる風向きで 線香も灰を落とし
夜空がきれいなんて 風流にない言葉を
 
浴衣の隙間の君を僕は眺め 夜に泣く虫達の声を聞いてた
 
夏に背を向けて 僕等は揺れた 夏に恋してる 僕等もいた
 
潮風か君か この香りを運ぶのは この部屋で僕等砂浜に横たわる
消えた明かりを探す様に 僕等は呼吸を合わせる
波音が響くみたいな 夜に包まれる
 
冷えた酒に酔って 君は赤くなって 夏の恋人で 君は夏の友
 
夏に背を向けて 僕等は揺れた 夏に恋してる 僕等もいた
 
君は横たわり 僕は窓辺に立って それぞれの波音二人は聞いてた




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