「新しい恋」
 
 
 
君はクレヨンと白い画用紙をくれた 
 
僕は髪飾りと赤い靴をあげた
 
君は踊り続けて 僕は君を描き続けた
 
それが始まりで 僕達はベットに愛を持ち寄った
 
君はわざと左手で 僕の髪を撫でた
 
僕は涙が出て止まらなかった
 
君は裏通りの夢を持っていた
 
時折変に悲しい顔するんだよね
 
贈り物だと言って 花を差し出す君が好きだ
 
三日に一回のワインはいつも赤くて
 
君のつけている香水は 懐かしい
 
でも或る日 君はダンスをやめて
 
僕は絵を描く事をやめて
 
君は裏通りの女だったから
 
夢が無かったらただの娼婦だ
 
僕は涙が出て止まらなかった
 
それでもその街から出ると
 
余りにも寂しかった
 
僕はもう 一片の躊躇も無く
 
髪飾りと赤い靴を抱いて
 
新しい恋をしようと
 
次の街へ向かった