〈三代目魚武濱田成夫〉
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東京書籍、1165円+税。
「自分を誉め讃える作品」しかつくらない詩人、三代目魚武濱田成夫の初の短篇小説集。
俺の名を実名でだし、尚かつその俺に惚れた女性たちを主人公にして、いかに出会い、愛したか、そして惚れたかのみをテーマに14編の恋愛小説で構成されている。
しかも全編が、全て「俺に惚れた女の視点と言葉」で表現されている。
そこには阿呆きわまれり、というくらいの男の可愛さ、面白さ、強さ、愛しさ、格好良さがにじみでている。
さすが詩人…文章もリズミカルな短篇集である。(1994.11.4初版発行)