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講談社漫画文庫、短編7編収録、720円。
著者初の、自選短編集であり、20余年の代表的短編作品が楽しめる。
さすがに、1980〜1996年にわたる作品集だけに、画風もガラリと趣が異なる。
掲載誌の購買層にもよるのだろうが、作品そのものが、「女の子」から、「大人の女性」へと変化している。
まさに年齢と共に、変わっていくアルバム写真を見ているような錯覚に陥る。
7作品を読んだ感想として、中でももっとも印象的だったのは「シュガーベイビーソルティードッグ」。
著者自身のあとがきでも、「この頃(83年)は、漫画を描くのが楽しくてたまらなかった・・・」と述べられているように、
作品そのものに、著者の思い入れがあふれ、エネルギーがビシビシと伝わってくる。
講談社ポケットコミックス、全二巻、各619円。
大島あつきは、高校3年生。
消極的な性格を直すためにモデルの仕事を始めて6年—「かわいいと言われなくなったら、あなたはおしまいよ」と、事務所の社長に忠告され、モデルとしての限界に悩む日々。
そんなあつきに、ある日、人生の転機が訪れる。
ファッション業界では、誰もがその手の魔術にかかって変身を願う、、メイクアップ・アーチスト「櫂英司」との出会いであった。
櫂が見抜いたあつきの真の才能は、果たして花開くのだろうか・・・?
そして櫂との出会いによって、スーパーモデルを目指し、目覚めたあつきが、手にしたチャンスとは・・・!?
恋と夢とサクセスが散りばめられた作品。
女の子は、こうして美しくなっていくのよ・・・という、作者のメッセージが聞こえてきそうな、夢あふれた物語。