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講談社文庫、840円。
名探偵二階堂蘭子シリーズ。
長野県北部にある、野尻湖畔にある、聖アウスラ修道院で起こった二つの殺人事件。
また、その前後に修道院の近くにある、満開の花が咲き乱れる枝垂れ桜に、首のない死体が逆さに吊されるという猟奇殺人事件が発生する。
蘭子は修道院の院長、マザー・プリシラの依頼を受け、一連の殺人事件の解明に、義兄の黎人と共に、修道院に向かうが・・・。
尼僧の塔で起こった完全密室殺人、謎に満ちた暗号文、ヨハネ黙示録に見立てた連続殺人事件・・・。
神秘の聖域、修道院を舞台に繰り広げられる、懐かしい雰囲気の漂う、長編ミステリ。
犯人を暴くシーンは、かなり唐突な印象を受ける。
さらにラストシーンでのさまざまなトリックや、どんでん返しにも、安易な感じがして、説得力に欠ける気がするのだが・・・。