金の星社、980円、絵本。
絵/上野紀子。
ある小さな街の、ある小さなくろねこの物語。
野良のくろねこは、猫なのに高いところがコワイ、とっても弱虫な猫。
だから他の猫たちから、いくじがないとか、勇気がないと言ってバカにされ、仲間に入れてもらえない。
そんなくろねこの、唯一の友達が、家で飼われていることりさんだった。
ことりさんだけは、くろねこくんを「ねこくん」と呼んでくれたのだ。
くろねこは、毎日ことりさんのかごの前で、街の様子などを話してあげていた・・・ことりさんは、一度も外の世界に出たことがなかったからだ。
ある日、ことりさんはくろねこくんにお願いする・・・「一度でいいから、あの空を飛んでみたい」。
くろねこは、ことりさんのお願いをきいてあげるが——。
本当の勇気とは、自分のことではなく、「人のために何ができるか?」を語りかけた絵本。
特に表紙絵のくろねこくんと、ことりさんの絵がほのぼのしていて、とてもいい。
是非、子供と一緒に読んで欲しい1冊。