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白泉社文庫、1〜23巻継続中、各562円〜600円。
昭和51年に「花とゆめ」に連載されて以来、延々と続く大河ドラマ。
・・・延々と続くといえば、まだ聞こえはいいけれど、実質は休眠状態である。
(作者の美内さんは、現在新興宗教の教祖さまになられたとの噂もあるくらいです)
はっきり言って、再開のメドも何も立っていないという事実には、愕然とさせられてしまう!
ネットの世界でも「ガラカメを最後まで読めなければ死ねない!」とまで言いきり、その後の物語をいろいろふくらませているサイトもあるほどだ。(これが、またなかなか読み応えあり!)
とまあ、久々に引っぱりだして読んでみたが・・・困る。ホントに困ってしまう。
面白い。面白いなんてもんじゃない。
ハマル。ハマルなんて生やさしいものじゃないっ!(ちょっと怒りモードに突入)
あまりにもぐいぐいと物語の中に引きずり込まれて、しばらく眠れない日が続いてしまったではないかっ。
どーしてくれるのよ、と作者にいいたい。
しかもいつまでも真澄さまと紫織さまの婚約披露パーティの席で、呆然とたたずむマヤの姿で、
何年も放置されているなんて。
なにやら美内センセイは、花とゆめに連載しているものをコミックス版では描きなおしているとのこと。
未刊行の部分もかなり膨大であるとか。
あの美しい亜弓さまが今は失明寸前であるとか。
いずれにしても、千の仮面をもつ、一見平凡な北島マヤの女優としての成長を、ライバル姫川亜弓、速水真澄、月影千草といった人物がさまざまに絡んでストーリーは展開していく。
物語の中での、劇中劇もかなり面白い。
私はどちらかというと、天才マヤより、努力と信念の人である亜弓をついつい応援してしまいがち。
いずれにしても、演劇会幻の名作「紅天女」をマヤと亜弓がどう演じていくのか、憎み続けてきた真澄への愛に気づきはじめたマヤの恋の結末はどうなるのか———やはり結末がどうなるのか、気になってしまうのはガラカメファンの悲しい性なのかもしれない。